今回からいよいよ南アルプスに入る。南アルプスは奥が深く、小屋と小屋の距離も離れ、エスケープルートにも苦労する。一番きつく長い縦走、日本横断の正念場である。食料をフリーズドライにするなど荷物の軽量化を図って臨んだ。
今回のメンバーは7名。病気療養のためリタイアしたジャンボ隊長に代わって、今年からカモシカの船戸が新隊長になった。加えて、ニコニコ大臣の横山は右のひざ痛で、前回の山行から痛恨のリタイアとなり、男性メンバーは渋い山屋の中村(直)一人となった。そして、今山行でまた一人女性メンバーがリタイアすることとなった。

新隊長・カモシカの船戸
渋い山屋の中村(直)
教育係の武沢
春風の大場
ふんわりわたあめの原
努力の中村(志)
スーパーパワーの野澤
(以下:敬称略)

≪これまでの軌跡≫
図1

≪今回の軌跡≫
図2
7月29日(金)     曇り時々晴れ 仙塩尾根を歩く
(北沢峠~仙丈ケ岳~伊那荒倉岳~両俣小屋)
行動時間 8時間22分
1朝食   各自

夕食   アマノフーズ (畑のカレー、オニオンスープ)
ちりめん入り海藻サラダ ご飯

前夜8時に茅野駅に集合してジャンボタクシーで南アルプスの登山口戸台口にある仙流荘・仮眠所へ。部屋が空いているか心配だったが大部屋が空いていたラッキーだった。
朝一番のバスに乗り(5:15)、昨年通った風景を眺めながら北沢峠に向かった。
北沢峠にはバス4台が到着、夏山シーズン真っ只中、大勢の人でにぎやかだ。
今回はラジオ体操をして船戸が気合い入れ急登をモクモクと登る。
6合目当たりからハイマツが現れホシガラスが飛びお花が見え始めた。
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トウヤクリンドウ、ウサギギク、フウロ、イブキジャコウソウ、小仙丈ケ岳に到着。
4雷鳥のつがいがいて近づいても逃げず悠々としていた。
八合目から岩稜の登り10時25分仙丈ケ岳3,033mに到着
お花畑が素晴らしく疲れを癒してくれた。
56789急な岩稜を登ると大仙丈ヶ岳だ。マルバダケブキの群生が素晴らしい!!
ここから仙塩尾根だ。仙丈岳から塩見岳に至る長い長い尾根を歩く人は少ない。ほとんど人とすれ違うことはない。13:10高望池に到着、池には水がない。私達は横川岳を経て野呂川越から仙塩尾根をはずれ、幕営予定地の両俣小屋に下る。分岐から急降下で足場も悪く皆へとへとだった。15:40到着。
明日の北岳ルートが見つからず小屋の方に聞くと道が整備されてなく通行止めにしている旨の説明であった。ネットを見ると廃道化がすすんでいるとのことであったが、最近でも歩いている記録があり、コース設定したのだが甘かった。明日の天気予報も雨である、急遽コース変更し、明日は仙塩尾根に戻り塩見岳に向け歩くことになった。
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【北沢峠 6:01 小仙丈ケ岳9:10 仙丈ケ岳10:25 大仙丈ケ岳11:07
伊那荒倉岳13:04 高望池 13:10 横川岳14:28 両俣小屋15:40】

7月30日(土)     晴れ  仙塩尾根に登り返す(両俣小屋~三峰岳~熊ノ平)
行動  5時間8分
朝食  アマノフーズ (紅鮭茶漬け、焼鮭のほぐし身、あおさ味噌汁)
16夕食  アマノフーズ (混ぜご飯、豚汁、高野豆腐の煮物)
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3:30起床。朝食、テント撤収、パッキングを1時間でこなす。全員でコース変更の打ち合わせを終えストレッチ。武沢が気合い入れをして4:45出発。予定の白峰三山(北岳、間ノ岳、農鳥岳)はいずれも3,000m峰であるが、残念ながらお預けとなった。
3,000m峰全踏破はこれであきらめなくてはならなくなったが、日本横断の線はつながる。
横目に北岳を見ながら仙塩尾根を歩く。メンバーは来年別に白峰三山の会山行を組んで再トライする元気である。
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三峰岳は何ヶ所も岩、ハイマツを繰り返し 鎖場の危険な場所だった。痩せた岩稜で2,999mもあった。納得、凄いはずだ! 9:10登頂
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途中若い男女の2人連れに会う、塩見岳の手前の雪投沢の水場が分からなく、熊ノ平から水を背負ったそうだ。雪投沢の水はあてにはできない。熊ノ平小屋に10:30に到着。雪投沢までは、これから6時間必要だ。熊ノ平で行動水と共同水を3リットル以上調達し、長時間背負って歩かなければならない。 三峰岳でメンバーは体力を消耗している。CLとSLが相談した結果、早い時間だがこれからの事を考えて疲れを取り体力を温存し幕営することにした。
熊ノ平の水は、水量も豊富で申し分ない。
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【両俣小屋 4:45 小屋分岐5:30 三峰岳9:10 熊ノ平小屋10:30】

7月31日(日)     晴れ  急な岩稜のロングコース
(熊ノ平小屋~北荒川岳~塩見岳~北俣岳~ビバーク)
行動  5時間45分
朝食  カツオおかかふりかけ、オクラと山芋のみそ汁
夕食  親子丼、鮭のちゃんちゃん汁、仙台麩の煮物(水を沢山吸うので中止)

2:30 起床。中村(志)の気合い入れで3:30出発
2526竜尾見晴は360°の展望。新蛇抜山を巻き北荒川岳着。北俣岳分岐の手前で雪投沢の入口を確認した。
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ガレ場の長い急登続く、苦しい、辛い、ガンバッター!!
登り上げた時思わず握手を交わして抱擁(登頂したわけではない)。
この北俣岳分岐でザックをデポし、塩見岳をピストン。岩とハイマツの繰り返し東峰と西峰を踏破した。
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再び背負いたくないザックを背負い、キツイ岩場を歩き、展望が素晴らしい北俣岳へ。
みんなで塩見岳をバックに写真撮影。
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荒川三山のビューポイントを過ぎた頃 緊急事態が発生した。
メンバーの一人が「足がつりそうで もう歩けない」と言い倒れ込む。丁度木立があった。
窪地なので雨が降ったら水が溜まり心配、尾根だと雷が心配、しかし無理は出来ない。
徳右衛門岳までは3時間近くかかる。雨が降らないことを祈りビバークすることにした。徳右衛門岳の水場はまだ先なので水は貴重だ! 熊ノ平小屋から担いできた水で食事と翌日の行動水を賄わなければならない。水を吸う仙台麩の煮物や汁物は中止、翌朝のニューメンも水を使うので、各自行動食で済ませることとなった。

【熊ノ平小屋3:30 北荒川岳7:15 雪投沢8:10 北俣分岐8:55 塩見岳東峰9:38 西方9:43 北俣分岐10:18  ビバーク12:00】
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8月1日(月)   晴れのち雨 (ビバーク地~蝙蝠岳~徳右衛門岳~二軒小屋)
長い蝙蝠尾根を下る
行動   4時間37分
朝食   各自の行動食
夕食   小屋食

3:30起床  ストレッチ体操の後、原の気合い入れ。
4:30出発  またもやハイマツ帯の急登 朝焼けの富士山が綺麗。
36373839蝙蝠岳4:58登頂 ガレ場の踏み後無し皆で注意しながら歩く徳右衛門岳に着いたが、テントを張ったようなスペースがあったが、張っても一張だろう、水はありそうだ。
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途中、大場が大きな岩の隙間に足を挟まれて抜けない!悪戦苦闘し何とか足だけ外して靴を引き抜いた良かった!まるで障害物競争かアスレチックのようだ!
4243シラビソ、ツガ、苔の森を通った。中村(直)が感動し、また来たいと言う 余裕だね~
中部電力施設の揺れる長い階段を下りた。急なジグザグ道を下ったら登山口だ。
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ワーイ 沢だ~ 原が「沢に入りた~い] 船戸リーダーが「いいよ~」
皆で河原に出て靴下を脱ぎ、足を浸す。沢に入り顔を洗ったり タオルを洗ったり。
「超気持ちいい~」
炎天下、汗だくだくで歩きつづけ、5日も風呂に入っていないのだ。
釣をしていた男性三人組は驚いたことでしょう。岩魚も逃げたでしょう。
おばさんたちは強い。
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「お騒がせしました~」中村志、「何日もお風呂入っていませんので~」原。
釣り師は同じ二軒小屋の宿泊者でした。
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小屋着10:10  広いテントサイトでお疲れ様~の反省会。
食べられなったニューメンと仙台麩の煮物を食した。雲行きが怪しくなって来たと思ったら
急に土砂降りの雨、大慌てで軒下に移動、撤去の早いこと、早いことビックリポンです。
下山してからでよかった~
495051新隊長の船戸は心労と酒の飲み過ぎで気持ちが悪いと言いベッドで暫く寝た。食事の時間には体調が回復し良かった!良かった! お風呂に入り井川の食材を使用したフランス料理と酒に舌鼓し至福の一時をすごした。
ところが、反省会の席上、女性メンバーの一人が体調不良を理由に日本横断をリタイアすると宣言した。さみしい、9名でスタートしたメンバーがついに6名になる・・・・

二軒小屋ロッジの夕食
ヤマモモ食前酒、 デザート その他
ピザ
52岩魚の薫製
53シチュウ
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【ビバーク地4:30 蝙蝠岳4:58 徳右衛門岳6:36  蝙蝠岳登山口9:10 二軒小屋ロッジ10:10】
8月2日(火)    晴れ  (二軒小屋ロッジー静岡駅へ)
朝降っていた雨も上がり大井川、田代ダムの遊歩道を1時間半ほど散策した。
エメラルドグリーンのダムが綺麗でした。
5511:00発の送迎バスに乗り椹島で乗り換え昼食、13:00発のバスで畑灘ダムへ
14:25発静鉄ジャストラインでJR静岡駅へ  17:45静岡駅で解散

二軒小屋の朝食
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天候に恵まれ毎日素晴らしい景色や花を愛で活力を貰い、南アルプスの長丁場を元気に歩き通すことが出来た。これもリーダーさんとメンバーのお陰です。 怪我も無く全員が無事下山出来た事はとても嬉しく思います。
有難うございました。        (記:中村志)