山行情報

日程:9月23日~24日
参加人数:7名
天気:晴れ
ランク:D-D-9
CL会員番号:3338、SL会員番号:3420
文責:会員番号3420 

コースタイム

23日(土)
上高地06:10…明神館06:50…養魚場07:10…ひょうたん池10:10…第一階段12:00…小ピーク14:00…ラクダのコル14:05(幕営) 

24日(日)
泊地06:30…バットレス07:30…主峰08:40…二峰10:00…四峰10:55…五峰11:30…岳沢登山道14:50…上高地15:30 

 山行記

明神岳、何とも言われぬ響きです。名峰穂高連峰のすぐそばにあり、上高地から横尾に歩く間、見上げられているのに登山道がありません。不遇な山ですが、不遇であればこそ秘めたる楽しさがあるのではないかと、意欲を掻き立てます。
今年5月にも計画がありましたが、天候悪く中止になり、ようやく尾根をめぐることができました。かなり人が入っていて、明瞭なトレースがあります。水は、3リットル持って行きました。ラクダのコルからⅡ峰ピークまでクライミングシューズを履き、他は登山靴で歩きました。 

22日深夜本降りの中、高速バスで上高地へ向かう。バスターミナルで朝ごはんを軽く取り、前夜の雨が上がりきらない中を歩き始める。河童橋辺りに来るとガスが薄くなり梓川の奥の木々が遠く見える。明神館で左折し、養魚場を過ぎると、山道が始まる。沢沿いの道からガレた歩きにくい草付きをトラバースすると、赤ペンキがありびっくり。昭文社の地図で点線コースなので赤ペンキがあるのか。少し上ると、ひょうたんの形をした長さ5メートルくらいの池に出る。ここは長七のコル、尾根に出た。あとは、尾根伝いに登るだけ。
ひと上りすると、第1階段と言われる草付き混じりの岩場。新しい残置30mくらいのロープがあったので、プルージックで上る。もし、残置がなければ、リードクライミングになる。だんだん高度を稼ぐと、いつの間にかガスがはれて明神の主稜線が見えてきた。主峰のバットレスが見える小ピークを越えると、本日の幕営地、ラクダのコル。先着パーティが、明日の予行練習で登っている。こちらは、アルコールを飲みながら眺める。50mロープで2ピッチくらい登って降りてきた。コルからは前穂がよく見え、いつかA沢というところに行ってみたいと思いながら眺めた。
この夜は、3パーティ、13人が宿泊。我々7人は、3人用2人用テントと、リーダーとサブリーダーは、ツエルトをかぶってごろ寝となった。夜中、目を覚ますと星がきれいだった。このコルでは、お花摘みで、たくさんイチゴを見つけた人もいた。 

翌朝は、5時に起きて6時半に取付いた。予行練習したパーティは5時半ごろ未だ寒い中ヘッドランプを付けて登攀開始していた。我々は30mロープ4本持っていたので、順繰りにロープを張りながら上り、後続はプルージックで上った。3ピッチ目がバットレスの核心、そのあと2ピッチで左から回り込みながら主峰山頂に。
天気はピーカンとなっており、岩々した前穂、吊り尾根、奥穂から西穂の稜線、岳沢、上高地から常念山脈、二峰を懸垂しているパーティや、二峰2ピッチ目を登り始めている先行パーティが見える。昔登った奥穂南稜やコブ尾根も見える。いつか、明神主峰から前穂までもトレースしたいと思う。 

二峰は、コルの左手から10mくらい登るとピンがあり20mくらいのところにもピンがあり、我々は先でビレーした。そこから20mくらいでマッチ箱のような小さめの岩がある二峰のピークに続く尾根に出て、10m登ると二峰のピーク。写真で見た通りに三,四,五峰が見える。写真を撮りまくって下り始める。三峰は、岳沢側を大きく巻くとそのまま四峰への道へつながる。巻き終わるところは、尾根筋をまたいで90度曲がるイメージだったので、視界不良時は注意。四峰は上り下りなく終わり、五峰へと大きく下降。上っている先行パーティが見える。もっと岳沢側に巻き道があるのかと思っていたが、岳沢側を稜線に沿って登る。ここがピーク下かと思う岩の巻き道からルンゼを登ると、尾根をまたぎピークまで30mくらい。ピークにはピッケルが刺さっている。これで終わり、主稜を全部歩いたという達成感でうれしい。今日は、ずっと青空、よい眺め。
休んでいると、30歳の単独の若者が来る。今朝上高地から来たという。我々が二日がかりで歩いたコースを一日で。東京YYC所属と言っていた。北岳バットレスで4尾根の取り付きテラスで話した女子パーティもYYCだった。30年前、山を飛び歩いていたころの自分が彼と重なる。たくさん写真を撮り、最後の眺望を楽しんで南西尾根を下る。 

広い尾根の判然としない道を下る。視界不良時は注意。尾根の尾っぽが下り始めるところ(五峰台地というらしい)まで来ると、ビバークサイトがある。残雪時は、水も取れそうな二重山稜の地形。途中、細いところで50mくらいのトラロープが張ってある尾根を下ると、岳沢―穂高、風穴まで50mという7番プレートがある登山道に出る。飛騨尾根をやってきたと言う単独の若者に会う。やっと終わった、という感動もそこそこ、バスの切符を買うためにレストなしで、また歩く。
上高地バスターミナルについてビールで乾杯。お疲れさまでした。これからここにきて明神を見上げる時は、少し違った気持ちで見上げることだろう。 

写真