自然保護部:自然観察山行のすすめ

昨年度に引き続き、主に植物を観察し、知識を広げながら山歩きを楽しんでいただく自然観察山行を企画しています。9月に箱根湿生花園山行を実施しました。箱根湿生花園は冬は閉園していますが、春から秋に多くの植物を見ることができて、また名札が付いているので、それを覚えて山で観察するための予習に最適な場所です。参加者の方に感想を書いていただきました。

2月には真鶴の原生林を観察する山行を予定しています。(自然観察班 文責:3428


台風の影響でどんよりした曇り空。参加者16 名、9時半のバスに乗り仙石案内所前下車、10分程歩いて箱根湿生花園に到着。

ワレモコウ、ヤマハギ、オミナエシ、タムラソウ、マツムシソウ、アサマフウロ、ヤマホトトギス等々、秋の色とりどりの可憐な花に魅せられる。鮮やかな青紫色のサワギキョウが、今を盛りと群生を成している。かたわらにエゾリンドウ、赤紫のミソハギが咲いている。

初めて見たアケボノソウ、小さな花々のミクロの世界も覗かせてもらい興味が尽きない。ヤマボウシの赤い実、栗饅頭のようなトチの実、 サンショウバラの薄緑のきれいな実も見ることができた。途中何度か小雨にあったが、樹木の先生、花の先生方に沢山の植物の名前を教えてもらい、充実した楽しい一日だった。春の植物もまた見に来たいと思った。(文責:3393)


箱根湿生花園は湿地の植物だけでなく、高山植物、外国産植物、園芸品種も見ることができる植物のワンダーランドといった趣の所です。

この日は、時折雨がパラつく天気でしたが、暑くなく他の入場者も殆どいなかったため、ゆっくり花を見ることができました。通常の山行と異なり、花があれば立ち止まってじっくり写真を撮り、花談義をしながら歩くという、花に興味がある仲間ならではの交流は格別です。

はるか昔の学生時代に植物研究サークルに入っていて、当時もこんな感じだったのを懐かしく思い出しました。そのころは重い一眼レフと重い図鑑(小型牧野や山渓)を担いで山へ登っていたので、つくづくスマホは偉大だと感じました。花の名前は殆ど忘れていましたし、知らない花も多かったのですが、生き字引の専門家方が名前の由来や見分け方を丁寧に説明してくださったので、 だいぶ覚えることができました。次に野生状態でこれらの花に会った時、どんな表情をしているのか見てみたいものです。(文責:3988)

箱根湿生花園で撮影した花の写真の一部です。(アイウエオ順)