2021年度(第19回)沢教室

教室の成果。余裕ある安定した登り。

山行情報

日時:2022/03/21 ~ 2022/04/23 天候:3/21晴れ 4/2曇り 4/9晴れ 4/23晴れ
ランク:4/2(モミソ沢) D-D-4:30、4/9(葛葉川本谷) D-D-7:00、4/23(小草平沢) D-D-7:30  参加:3/21(座学)19名 4/2(モミソ沢) 18名 4/9(葛葉川本谷)17名 4/23(小草平沢)17名
山行担当:CL3623 SL3339 3217 3629 3362 3537 3271 3389
記録担当:文責:3687 3697 3730 3750 写真:3198 3217 3339 3623 3730

コースタイム

4/2(モミソ沢) 新茅山荘08:00…08:30モミソ岩(ロープワーク等)11:40…12:30 4段12m滝13:30…15:30モミソ岩15:45…16:15新茅山荘

4/9(葛葉川本谷) 葛葉の泉駐車場 08:20…09:35立板の滝…11:30富士形の滝…12:30脱渓13:15登山道13:20…13:35三ノ塔岳13:50…15:15葛葉の泉駐車場

4/23(小草平沢)  表丹沢県民の森駐車場 08:05…08:25二俣 装備 08:50…09:18勘七の沢F1…11:50CS4m滝…12:15標高735mの滝13:30…14:10堀山の家 装備解除14:30…15:05標高560m渡渉点…15:40表丹沢県民の森駐車場

山行記

沢教室座学

沢登りについて、行った事がある人に話を聞くと、皆さん口を揃えて.「面白い!」という答えを返してきます。それほど面白いのなら、やってみたいけど、沢登りって、いまいち何するのかわからない。やっぱり経験者の方に教えてもらうしかない。というのが、私の沢教室の受講動機です。

説明会の前に、いちおう沢登りの入門書は読んでみましたが、掴みどころがない印象で、よくわからないまま、説明会当日を迎えました。説明会は終了後、そのまま座学になるという形をとっています。

当日は、だいぶ早めに会事務所に着いてしまったのですが、CLのIさんが、机の上に資料を並べ、1人準備をしていました。

説明会・座学では、沢教室の説明から、必要な道具の紹介、地形図を使った地図読みの練習、ヒル対策など、実技までに必要なもの、やっておくべき事などの説明を受けました。沢の道具は専用の物も多く、興味深く話を聞く事ができました。

説明会・座学を受講しても、沢登りがどういうものなのか、具体的なイメージは湧きませんでしたが、道具を揃え、ロープワークなども練習して、第1回実技に備えたいと思います。

文責:3750



実技1回目 モミソ懸垂岩・モミソ沢 

気温6度。既に桜は満開の時期を迎えているが、今日は寒く、正直に言って濡れたくない。だが、天候にだけは逆らえないので仕方がない。まずは、二班に分かれ入渓点までの林道を読図しながら歩く。身体を暖めようとするかのように皆一様に足早だ。

入渓点で沢装備の支度をし、そこにあるモミソ岩でトップロープによる登攀、ゴボウ登り、ケーブルカーなど沢に必要な技術を学ぶ。一人ひとりの時間短縮がパーティー全体の行動時間短縮につながるため、さまざまな沢のノウハウがあることに感心する。

いよいよ、入渓。入口は、左右の岩が切り立っており、狭く薄暗い沢だ。水量は少なく、足を濡らすことなく歩くことができ、寒くても安心して歩くことができた。途中、足を滑らせ水に入ってしまったが、全く冷たさは感じない。それよりも、岩登りをしながら地図を見て沢を歩く楽しさといったら筆舌しがたい充実感がある。また、右を登るか?左を登るか?はたまた巻くか?といったルートファインディングも楽しさのひとつであろう。改めて、沢は楽しいということを実感した。

岩や自然の木を使って手際よくロープを下ろし後続者の安全を確保する。見たことも無いロープの結び方。懸垂下降のスピード。様々な沢のテクニックにほれぼれしてしまった。改めて「みろく」で良かったと思った。余すことなく技術を習得し、安全で楽しい沢登りをこれから大いに味わいたい。

文責:3730 



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実技2回目 葛葉川本谷

沢教室の実技2回目、天候にも恵まれ、葛葉の泉駐車場には我々以外にも多く車、人が集まっていた。今回は少し暖かくなったので、短パン姿のメンバーが目立つ。

沢の準備を整え、脱渓後に使う登山靴も含めて、すべてをザック入れて移動し、ほどなく入渓点へ。2班に分かれて、沢の水流を避けつつ、いくつもの滝の脇を登っていく。ところどころ、乾いた岩場を選んでいくルートと、沢の中に入って滝の脇の水流が緩いところを登るルートの選択ができる箇所があり、沢中ルートでは初めて膝上まで水に浸かるのを経験、一気に水が靴の中、靴下の中に入ってくる。

沢シューズ、沢ソックスは防水かと勘違いしていた、足が水で包まれている感じだが、なんだが慣れない。歩いたら水が抜けるのかと思ったが、そうでもない、ずっと水に包まれている、後で聞いたら、そんなものらしい。一旦、水に浸かると、もう、どんどん水に入る気分になる、意外と水の中の方が歩きやすいし、滝も濡れているところを選んで登りたくなる。

今回はぬめりのある岩場の登りも経験してみる。茶色っぽいところは、ぬるぬるで、足も手もつるつる滑って何もできないが、そんなときのために用意した「たわし」の出番。手を握るところ、足を置けそうなところをたわしでこすって、ぬめりを取り、フリクションが利くことを確認して登る。

もちろん、先に登ったリーダーによるロープの保険も確保してある。途中、支点作りの講習、ムンターヒッチの結び方の復習もしつつ、いくつもの滝を超えて、上を目指し、地図と地形、GPSによる標高、現在地点を確認しつつ脱渓点を探す。どこが正解でもないようだが、そこから「詰め」を始める。そう、脱渓して登山道に出て下山するのを詰めというそうだ。

詰めは、トレースがほとんどない道を直登またはジグザグしながら、靴が埋まるような土の道をひたすら登る、土が柔らかすぎて、用意したドライバーでは役に立たない、やぶ山行じゃないのにと心の中で呟きながら、小一時間登って、汗だくになりながら、ようやく登山道に出て三ノ塔に辿り着く。

しばし眺望を楽しんだ後、二ノ塔を経て葛葉の泉駐車場に向かう、こんなにしっかり登山道を歩くつもりがなかったので結構堪える。無事到着後、各々が今日の感想を述べ、夢中で行動してきた時間を振り返える中で、また一段と沢の魅力に惹かれてしまったことに気がつく。

文責:3697



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実技3回目 小草平ノ沢

1回目は早朝の車窓はまだ暗かったが、今日は空も明るく気温も高い。水の冷たさも気にならないとてもいい感じの沢日和だ。今年の夏は大いに沢で楽しもうと、靴もハーネスも買い揃えた。

小草平は小さいが多くの滝があり、越えても越えても滝が見え、ずっとワクワクと緊張の連続だ。ロープをかけていただいているから、安心はあるが油断すればドボン!尻もち程度で済めばいいがこちらも妙齢のご婦人、運動神経も鈍くなっている。だが、怖がらず慎重に進みたい。

リーダーのアドバイスをしっかり聞き、ホールドの揺れを確認し、押して登ることを意識した。どのくらいのヌメリなのか、手は?足は?滑るのか、ハイステップにならないようルートを見極める。静移動、静荷重を心掛け、「にゃんこ」登りをイメージする。

新入会時に堀山の家を通過したとき、まさかこちら側から、しかも沢遡行で訪れることになろうとは全く予想もできなかった。

幕岩教室で、そして今回沢教室でご指導いただいたおかげです。入会のあの日から、一緒に今日まで楽しくかかわってきた全てのみろくの方々のおかげだと心より感謝しています。さあ、次はどの沢山行に申し込もうかな。

文責:3687



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【CL追記】

みろくではまだ水の冷たさが残る4月初めから沢教室を行い5月初めには終了する。この後卒業生は、5月中旬の沢集中に参加し夏の沢シーズンを経て秋の紅葉の沢に驚くことでしょう。

この沢教室は体験・入門に位置づけられるもので、基本的なロープワーク、歩行・登攀技術、読図、地形、リスク管理等を学ぶ。

当初はこわごわだった受講生も3回の実技山行で自信をつけ安定した歩きとなったと見受ける。ロープワークや読図は沢に限らず役に立つので繰り返し練習して現場で活かしていただきたい。

多くの沢山行に参加し、尾根歩きとは違う世界を見つけていただければ、山の楽しみの幅が広がると思います。

一緒に歩きましょう!!