瑞牆山カンマンボロンとカモシカ登山道(プチバリ)

カンマンボロンに到着

山行情報

日時:2022/05/22 ~ 2022/05/23 天候:両日ともに晴れ
ランク:C-C-6:00 参加:6名
山行担当:CL3155  SL3223
記録担当:文責:3198 写真:3155、3223、3471

コースタイム

1日目 (歩行時間:5:07  休憩時間:1:13)
みずがき山自然公園キャンプ場10:30…11:25カンマンボロン11:35…12:30昼食12:50…13:45瑞牆山山頂14:20…15:20桃太郎岩15:28…16:50みずがき山自然公園キャンプ場

2日目 (歩行時間:6:01 休憩時間:1:07)
廻り目平キャンプ場 08:00…09:25展望岩09:35…10:30休憩10:40…11:33小川山12:00… 12:50休憩13:00…13:55唐沢ノ滝14:05… 15:08廻り目平キャンプ場

コースマップ

記録日:2022/05/22
合計距離: 8258 m
最高点の標高: 2229 m
最低点の標高: 1465 m


記録日:2022/05/23
合計距離: 8214 m
最高点の標高: 2414 m
最低点の標高: 1574 m

山行記

1日目

カンマンポロン~瑞牆山

朝方まで雨の残った海老名駅前のロータリーを朝7:00に車二台で出発。今日のテン泊地みずがき山自然公園のキャンプ場からは、これから向かう瑞牆山がドーンと目の前に見える。巨岩、奇岩が天に向かってそそり立つ姿は圧巻だ。二張りのテントを設営して、10:30瑞牆山へと出発。カンマンポロンと書かれた道標を入ると、そこからは地図にも載っていないバリエーションルートが始まる。リーダー以外のメンバーは初めてのコースである。意外にも赤ペンキの矢印が所々にあり迷うことはないが、きつい急斜面の登りが続くと足元ばかりに気を取られて踏み跡を逃がしてしまいそうだ。吹き出す汗をぬぐいながらひたすら登る。ミツバツツジや咲き始めのシャクナゲが可愛い。

カンマンポロンは大きな岩と岩の細い隙間を抜けると突然目の前に現れた。大日如来、不動明王という意味の文字が梵字で彫り刻んである。高さ7mもの垂直のこの岩は、外に向かって開かれた場所に立ち、上部には今にも落ちそうな塊を載せて、周りも岩に囲まれている。巨岩、奇岩のこの瑞牆山には神が宿る、そんな気がするのは昔も今も変わらないのではなかろうか。

一般登山道との合流点の手前で昼食を取り、山頂を目指す。途中倒れた人を介抱している集団を横目に気にしながら、さらに登る。湿って滑る大岩を鎖に助けられて越えると展望が開けた山頂に出た。休日とあり大勢の人でにぎわっている。暫し金峰山などの眺望を楽しんで集合写真を撮っていると、突然ヘリが飛んできて何度も旋回を繰り返し、目の前のヤスリ岩付近に人が下りた。あの人を救助していくのだと、皆がホッとした。後で判ったが、低体温症だったとのこと。歩けば汗が滴り落ちる陽気でも2,230mの山頂ではすぐに冷えてくる。山頂にはノースリーブのTシャツ姿の人もいたけれど、と余計な心配をした。

下りは富士見平小屋を経由してキャンプ場に戻る。途中、桃太郎岩まで気の抜けない岩と木の根のミックスされた急斜面を注意して下りて、小休止。富士見平小屋に15:53、キャンプ場に無事16:50到着した。

キツイ苦しい登りのコースだったが、新緑の柔らかい緑に囲まれた林、咲き始めたシャクナゲやミツバツツジに励まされた。また、夕飯を食べながらメンバーと歓談していると何故かまた参加したくなるから不思議だ。今日一日皆と一緒に歩いた満足感が何とも言えない。



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2日目

カモシカ道~小川山

もう朝かなと思って時計を見るとまだ夜11時半。激しい雨の音がしてきた。おまけに雷。雨の中テント撤収かと思いながらもテントを打つ雨音に聞き惚れる。噓のように晴天の朝を迎える。金峰山荘のある廻り目平キャンプ場に車で移動後、朝8:00ここからカモシカ道を歩いて小川山を目指して出発した。下山は唐沢の滝を経由し周回する。

赤ペンキとテープを探しながら今日も巨岩、奇岩を尾根道に見ながら急登急下降を繰り返す。危険個所にはロープや梯子が設置され安全を確保してくれる。ミツバツツジやシャクナゲは昨日のコースより多く見られたし、岩場を越える度、背の高いシャクナゲの細い幹が道の両側に絡まるようにトンネルを作っていたり、苔の蒸す樹林帯を歩いたりと、変化のあるコースを楽しんで11:33小川山山頂に到着した。展望はないが、西側に開けた岩場から雪の残った甲斐駒ヶ岳、北岳などが望めたのは嬉しかった。

唐沢の滝への分岐を過ぎると、湿った急斜面の落ち葉と隠れた岩石、つるつるの木の根に神経を使いながらの歩きとなった。力強い沢音が聞こえてくる。高さ30mもの迫力満点の滝が現れた。飛び散るしぶきが日に透けて輝く。白い岩の滝つぼの水は青い。「飲めるかな?」と聞くと、Oさんが「勿論」と言うので飲んでみる。無味無臭スッキリと喉を通った。

カモシカ道にも所々シカの糞があったけれど本当にカモシカがいるのだろうか。そんなことを思いながら、15:08キャンプ場に戻る。新緑とツツジ、シャクナゲなどが、荒々しい岩山のバリエーションルートを歩く楽しさにプラスされ、初夏の清々しい山行となった。



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【CL追記】 

テント泊をしたみずがき山自然公園は標高1,470mのころにあり、2年前の10月末に実施したときは紅葉がきれいだったが、とても寒かった。そのため今回はこの時期に変更したが、新緑の瑞牆山、小川山を十分に楽しむことができた。 

 瑞牆山山頂にいるときにヘリが飛んでくるので何かな?と思ったら、大ヤスリ岩付近で負傷者が出たようで、ホバリングして救助していた。自分の位置より低いところでヘリがホバリングをしているのを見るのも、めずらしい体験だった。