笛吹川東沢釜ノ沢

山行情報

日時：2024/08/10 ～ 2024/08/11　天候：快晴
ランク：D-C-7:00　参加：9名
山行担当：ＣＬ3217　ＳＬ3846
記録担当：文責：3846　写真：3217　ビデオ：3846

コースタイム

1日目
道の駅みとみ10:05…11:04鶏冠谷出合11:50…12:00ホラの貝ゴルジュ…12:45山ノ神…12:32乙女ノ滝…15:00魚留ノ滝（泊）　行動時間：4時間55分
2日目
泊地06:32…07:25両門ノ滝07:45…08:30魚留ノ滝09:37…11:36乙女ノ滝…12:30山ノ神…13:27ホラの貝ゴルジュ13:47…14:18鶏冠谷出合…15:15道の駅みとみ　行動時間：8時間 43分

コースマップ

記録日：

山行記

１日目

8月になって、35℃を超える猛暑と連日の熱帯夜。天候が不安定で天気予報が微妙ではあったが、結果的には両日ともに快晴で最高の沢日和となった。全参加者9名はリーダー2名の車に分乗させていただき、横浜駅東口6時集合組と相模大野駅6時30分集合組に分かれて、山梨県の笛吹川東沢へ向けて出発する。この沢の源流は甲武信ヶ岳である。 

9時過ぎに到着した道の駅みとみに車を停め、沢装備を装着後10時過ぎに出発。45分ほどで西沢渓谷と東沢を分ける手前の二俣吊橋に。東沢を眼下に、登山道歩きと沢の渡渉によるアップダウンを繰り返し、法螺（ホラ）の貝ゴルジュに到着。落差はないが、奥行の深い滝の落ち口からの飛沫は、陽の光に照らされたエメラルドグリーンの淵に引き込まれる様相で近づき難い。それぞれが足の着く範囲で涼に浸った。この釜を高巻いて山道を経た山ノ神では、それぞれが無事を祈りつつ歩を進める。 

この山ノ神から先からが本格的な沢渡渉となり、川底に続く滑りやすいスラブを歩き、ゴルジュ帯を経て、乙女ノ滝、東のナメ沢、西のナメ沢と次々と現れる景観美に圧倒される。14時30分、本日の泊地となる魚留ノ滝。西側からの沢と釜ノ沢が合流するこの地点は、湧き水が豊富に湧き出していて、少し高台となった渓中泊の適地。幸いにも他のパーティーはおらず、我々だけの貸し切りだ。 

15時、周辺から小枝と木を集め、各自持参した牛乳パックの紙に火をつけると勢いよく燃え上がるのだが、なかなか木に燃え移らない。100均固形燃料を投入してようやく安定した火を得ることができた。並行してツェルトの設営もそれぞれ完了したのち、TNさんが二日前から下準備していた博多もつ鍋の仕込みに取り掛かる。一杯目はもつ鍋、二杯目でキャベツたっぷりのスープ、三杯目はラーメンと、炎のゆらぎを眺めながら至福のひと時を過ごす。 

底を紐で結ぶだけのツェルトは、地面から枯れ葉や虫が自由に出入りできる環境で、張り方が甘く天井高も低い。深夜の気温は18℃まで下がり、シュラフなしでは寒くて何度も目が覚めてしまった。次回への課題や気づきがたくさんあった。 

写真をクリックするとスライドショーになります。

２日目

ツェルトは残したまま、濡れた沢装備に身を固め6時20分、出発。泊地・魚留ノ滝右岸の滑りやすい2mほどのスラブを超えて巻いた後の千畳のナメは、傾斜がゆるく平坦な一枚岩が50mほど続く、癒される場所。1時間ほどで本日の目的地、両門ノ滝に到着。甲武信ヶ岳を源流とする釜ノ沢と、西俣から流れる沢が広く大きな釜で合流する。時間は7時35分、気温21℃。女子2名が淵を渡ってスラブ状のスライダーに興ずる。寒い。

本日の目的地を後にして、再び千畳のナメ。ここでは全員が10mほどのスライダーを満喫する。テント場では留守番のSさんが火を焚いて待っていてくれる。冷えた身体を温めてテント撤収。9時40分、出発。快晴の下、気温もだいぶ上がってきて、泳ぎの適地(1,410m西のナメの少し上流)、ホラの貝ゴルジュの淵で暑い身体を冷やして下山。名物ヨモギ餅を食して帰路に。 

今回のルートは比較的穏やかでシビアな登攀はなく、何よりも景観が素晴らしかった。初のツェルト泊、直火での焚火、泳ぎ、スライダーなど童心に返って沢の楽しさを満喫できた大満足の2日間だった。CL・SL、そして仲間たちに感謝。 

【CL追記】 

山行実施日の１週間ほど前の天気予報では、当日未明に強い雨が降る可能性が高く、渓中泊を伴う山行の実施が危ぶまれていましたが、日に日に天気予報が好転し、両日とも予想以上の好天に恵まれました。焚火を囲んだ夕食では、山の中とは思えないご馳走の博多もつ鍋に舌鼓を打ち、遡行中には合間を見て水浴びをしたり、参加された皆さんに大人の夏休みを謳歌していただけました。 

写真をクリックするとスライドショーになります。

笛吹川東沢釜ノ沢山行のビデオ