10年振りの立山春山スキー

別山乗越まであとわずか

別山乗越まであとわずか

日時・天候・ランク

5月 11日(水曜日)~13日(金曜日)  スキー  曇り/快晴/快晴  参加者 9名

コースタイム

【1日目】 集合場所 海老名駅西口 7:30
駅7:45-扇沢12:00-(アルペンルート)-室堂13:30…14:30雷鳥荘着

【2日目】 宿7:30=…雷鳥平7:40…別山乗越11:20=…11:50剣沢12:10…別山乗越12:45…=雷鳥平13:20…14:05宿着

【3日目】 宿6:10…8:20一の越8:50=…10:05東一の越10:40=…12:00黒部平駅-黒部ダム-13:05扇沢13:20-18:10厚木PA解散

山行記

10年前の2006年5月4日(木)~8日(月)にCLのSOさん、SLのSUさんを含む男性会員10名が参加して立山・山スキーが行われた。  入会して5ヶ月の私も参加し、雷鳥沢・剣沢・真砂岳・御山谷等を楽しく滑降した記憶がある。その後10年間、会山行の山スキーが実施されなかった。山スキーの再開について愛好者及び世話役会などから私に要請されていたが、自然保護部の活動が忙しいこともあってなかなか計画書の作成が出来ずにいた。

2014年の志賀高原スキー祭に参加したとき、3000番以上の会員でスキー技術の上級者が多いのに驚きを感じた。なかでも北海道出身でスキーの申し子ではないかと思われるIDさんと夜の反省会などで話すなかで山スキーにとても興味があることを知り、春の立山スキーに一緒に行くことが決まった。

2015年は山スキー入門として菅平根子岳と栂池天狗原を二回実施し、5月の立山スキー計画を提出して参加者も募集したが季節外れの台風による悪天候もあり残念ながら山行を中止することになった。

2016年の立山スキーは5月10日(火)~13日(金)の計画にCLのSS・SLのIDさんを含む男性会員6名と女性会員3名の計9名が参加することになった。10日と11日が雨天の予報が変わらず計画を変更し、雨でも11日は室堂から雷鳥荘まで雨具で歩くだけと割り切り参加者の了解を得て一日出発を遅らせることにした。

11日(火)海老名駅西口に集合、自家用車3台に3名づつ分乗して圏央道・中央高速経由で扇沢へ。12:00アルペンルートのトロリーバスへ乗車、ケーブルカー・ロープウェー・トロリーバスなど臨時便が多く出ている関係で14:30に室堂へ到着。アルペンルートは中国人の団体客が90%以上でその他はアジア系と日本人がちらほら程度。雪の大谷ウォークは悪天候で中止だったが室堂ターミナルは大混雑。入山届を出したが装備などの質問は全くなく拍子抜け。室堂の階段脇で身支度を整えて外に出ると一面霧の中。何も見えないなかでも団体さんの多くが自撮りカメラで撮影に余念がない。スキーをザックに取付け雷鳥荘に向かう。登山道は強風が吹き荒れるなか、耐風姿勢をとりながら、雷鳥荘へ無事に着く。

12日は朝から雲一つない快晴、目の前に立山連峰の雄大な景色が拡がる前で準備体操。7:40スキーで雷鳥平へ、いよいよ雷鳥沢をシールを貼り付け登り始める。沢筋を登るにつれ傾斜が強くなり、雪渓の表面に氷が見られシールが滑ることもあり、アイゼンに代えて夏道へトラバース。上部のハイマツには雨氷がびっしりと付着し、青空をバックにキラキラと輝いている。すぐ上に見える剣御前小屋がなかなか近くならない。11:20剣岳が正面に見える別山乗越に到着。雪に埋もれた剣沢小屋手前までスキーで5分程度快適に滑る。昼食後別山乗越まで登り返し、いよいよ雷鳥沢へ向かう。登りに確認しておいた左側斜面への滑り出しは結構急に見えるが、滑り出すと心地よい感触がスキーから体に伝わる。

思い思いに斜面を滑り至福の時間はあまりにも短い。雷鳥平から見上げる雷鳥荘までの登りに気持ちが萎えるが、冷たいビールが待っていると言い聞かせ斜面を直登する。14:05本日の行動が終了、早速ビールで乾杯。今日のシュプールを肴に立山の山スキーの素晴らしさについて皆それぞれ言い合いながら満足感いっぱいの一時を過ごす。

13日も快晴、雷鳥沢まで下りて一の越まで登り返す行程を止め、室堂に向け6:10宿を出発。立山室堂山荘経由で一の越へ向かう。8:20一の越着。東一の越へは急な雪渓と岩棚の長いトラバースだ。ほんの少しの滑りでスキーを外す。雪が緩んでいるのを確認しツボ足で行く。遠くに槍ヶ岳や笠ヶ岳、近くに竜王岳・鬼岳・獅子岳の岩峰群がアルプスのようだ。急な雪渓をスキーで一回横切り、再びツボ足で雪の埋まった急なルンゼのトラバースに緊張しながら慎重に一歩一歩ステップを確かめて行く。10:05ようやく東一の越へ、休憩後最後の滑降はタンボ平の広大な斜面だ。

背中の荷物が重く、急な斜面に少しビビリながら滑り降りる。思った以上に滑走距離が長く、所どころにあるデブリ跡を避けながらロープウェイ下まで滑り降りる。傾斜が緩くなるとブッシュが多くなり、それを避けて滑る。黒部平駅直下でスキーを外し、12:00駅に到着。ケーブル・トロリーバス経由で13:05扇沢。穂高で遅い昼食のそばを食べ、往路を戻り18:10厚木PAで解散。

10年ぶりの会山行で立山へ行くことが出来た。本場アルプスに匹敵する素晴らしい風景の中で滑降する山スキーを今年限りにせず、この一回で終わりにせず、来年も継続するようにとの声が参加者から多くあった。今後はキーの技術以外に体力アップや冬山技術習得などの研修も含め山スキーを担う若手リーダーと共に力を合わせて実現に向け努力していく。

一日目 5月12日(木)剣沢のビデオ

二日目 5月13日(金)タンボ平のビデオ

GPSトラックデータ(ZIP形式になっています)

5月12日のデータ 20160512_trackdata

5月13日のデータ 20160513_trackdata