四国八十八か所徒歩巡礼 第2回

39番 延光寺 梵鐘を背負った石造りの亀

39番 延光寺 梵鐘を背負った石造りの亀

山行情報・担当者

ランク:B-B-7:30  参加:10名
山行担当:CL 3000 SL 1876 2584
記録担当:記録・文責 3000 3125 2878  写真 3000  ビデオ 3000

コースタイム

山行記

10月1日~3日

1日目:今回は「修業の道場」と言われている室戸岬から足摺岬までの海岸沿いを、14日間歩く過酷な土佐の国の一国参りである。四つの国の中で距離340kmと一番長いが、寺は16カ所と最も少ない。

初日は爽やかな秋晴れで幸先が良い。残念ながら1人欠けて10人で出発。前回の最終地の甲浦駅から海岸沿いに延びる国道の先にある室戸岬を見ながら、ひたすら歩き6時間後宿に到着。夕飯は海の幸満載。宿の97歳のおばあちゃんに元気を貰い、東京から3カ月前にお遍路が縁で嫁いできた若おかみさんの幸せを祈る。

2日目:朝から雨で雨具を付けて出発。打ち寄せる波の音を聞きながら歩く。室戸岬が近くなると、「空海」の名を定めた弘法大師が修業した御蔵洞の岩屋がある。その先の急な坂道を登り24番最御崎寺。久し振りの巡礼作法に戸惑う。びしょ濡れで着いた宿は、古民家を改造した趣がある遍路宿。夕食後宿のご夫妻の生演奏に、雨の中歩き疲れた体が癒される。

3日目:標高430mの神峯寺は、海辺から登るため土佐の難所。160段の石段の両脇に美しい庭園が整備されている。記:3125

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10月4日~7日

4日目:砂丘に松原が広がる琴ケ浜の景色を見ながら只歩くのみでお参りする寺は無い。今夜は中秋の名月(十五夜)でホテルでは月見会が行われており、雅楽の演奏を聴きながら綺麗な月を鑑賞した。

5日目:31kmの長距離を歩く。まず、弘法大師が爪で彫った薬師如来に信仰が厚い大日寺。昼食は時間節約のためコンビニで食べて、次の寺を目指して歩き、又歩く。

6日目:山門を抜け石段を登ると五重塔がそびえる竹林寺。土佐の民謡「よさこい節」に登場する坊さんは竹林寺の修行僧で町娘との悲恋物語は今も歌い継がれている。次の寺、禅師峰寺は標高82mの丘の上にあり、目の前に太平洋が一望でき、桂浜が見える。

7日目:高知市から清流で名高い仁淀川を渡ると土佐市に入る。清滝寺は、「八丁坂」と呼ばれる参道を登り、山門から長い石段の上にある。高さ15mもある薬師如来像が穏やかなお顔で出迎えてくれる。その後、暑さの中、歩き疲れた時にお接待でカボスジュースを頂く。気力が蘇る。今夜は温泉宿である。大きな湯船を思い浮かべて、又、ひたすら歩く。            記:3125

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10月8日~10日

8日目:宿に荷物を置き、36番札所 青龍寺にお参りする。
このお寺は、弘法大師が留学した唐の青龍寺を模して建てたという。
五重塔の朱色が晴れやかだ。
宿に戻りザックを受け取り、昨日通った宇佐の街まで戻る。
強い日差しの中、深浦湾から始まる内湾沿いにへんろ道は続く。
やっと見つけたコンビニで買った昼食を店前の日陰に座って食べる。
この日歩いた28kmで昼食を調達できるところはここだけだった。
須崎のビジネスホテルに到着。夕食は1階の食事処で。
私は人生初めて ウツボを食べた。

9日目:今日は2つの峠越えがある。
2日目の大雨の後は連日の暑さ。靴の中にできた水ぶくれ、腫れ、疲れも溜まってきている。
峠、山道を終え、土讃線線路わきの道に出た。
残りの距離を時間を考え、JR利用の決断をする。(六反地~窪川、2駅、220円)
37番岩本寺にお参り。5時を過ぎているので、納経所は閉まっている。
御朱印は明朝頂くことにして、老舗の遍路宿へ。

10日目:次の38番足摺岬の金剛福寺まで74km、ただただ歩く。
この日は35,7km歩き、土佐入野、らっきょ畑のそばに立つ海辺の宿に着く。
夕食後、安西CLの誕生日を祝い、ケーキにローソクを点し、みんなでハッピーバースデーを歌った。記:2878

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10月11日~14日

11日目:宿から松原沿いの道を潮風に吹かれ快適に歩く。
中村市に入り、日本最後の清流、四万十川に来た。
長い四万十大橋の上からは、青く緩やかに流れる川をずっと眺めていたい気分だ。
へんろ道は水辺を離れ、樹間の長い登坂へ。
1640mの長いトンネルを抜け進み、土佐清水市 大岐の民宿に着く。
12日目:今日はいよいよ足摺岬、38番札所、金剛福寺への往復だ。
宿を出てすぐ、浜辺に降り、砂浜を歩く。急に押し寄せた波に足元を濡らす。
いつも浜辺で探す 宝貝を2つ見つけた。
暖海育ちで昔中国.では貨幣とし使われたという。12時半金剛福寺に着く。
県境甲浦から 室戸岬、高知市、四万十川を通り12日目やっと足摺岬に到着した。
感慨深い。立派なお寺で参拝者が多い。
足摺の白い灯台の横に立ち、椿のトンネルの自然遊歩道をまわる。
当地.生まれのジョン万次郎の大きな銅像が太平洋を見据えて立つ。
宿のおかみが新鮮三枚おろしのカツオ.をたたきにする、藁火焼きを見せてくれる。
美味しい手料理が沢山並び、私は今日も完食だ。

13日目:宿からの出発は7;15のバスに少し乗る。色白の高校生が沢山乗っていて、車中勉強している。宿のおかみに勧められた、三原村ふれあいの里で、金曜限定600円ランチバイキングを食べる。村の女性たちが作った地産材料の郷土料理がとても美味しい。売店で、(土佐各地で植わっているのを見て欲しかった田芋「タロイモ」)を一袋買う。子芋は食べないで、植えてみよう。三原村から2時間半、今回最後、平田の宿に着く。夕食後は本当の「反省会」。14日間の足の水ぶくれ、腫れ、手当のこと、靴のこと熱中症予防に自販機を見つけるごとに飲んだ水分のことなど話し合う。

14日目:今日は土佐の国最後の札所39番、赤亀山 延光寺だ。境内で梵鐘を背負った石造りの亀が参拝者を迎える。
人気の撮影スポットだ。お参りの最後に白衣の背に朱の亀紋を押してもらう。
阿波の鶴林寺の鶴紋とで鶴亀が揃った。
JR土讃線宿毛まで歩き、今回の土佐巡礼は終了。

10/1~10/14 379,5kmが終わった、来春、3回目伊予の巡礼はここから始まる。
これを計画、導いてくださったCL、毎日先頭に立ち地図と照らし合わせながらへんろ道を探してくださったSLに 感謝いたします。  記:2878

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四国八十八カ所徒歩巡礼 第2回          記:CL:3000

抜けるような土佐の青空の下、全員元気に第二回の巡礼が出来ました。
前回に続きお天気に恵まれ、雨は二日間だけ、これもお大師様のお陰。
長い長い土佐の道とは聞いていましたが、行けども行けども続く海辺道と山道、くじけそうになる心を参加者が励まし合い、チームワーク良く14日間を無事踏破することが出来ました。
甲ノ浦駅からスタートし宿毛駅までには、室戸岬、足摺岬、高低差は少ないが難所が多かった遍路道等、高知県を東から西へ横断の道のり、お参りしたのは僅か16ケ寺でした。残りは49ケ寺。
次は来春の愛媛県、「伊予・菩提の道場」へ

40番・観自在寺へ

40番札所観自在寺への案内図