丹沢三峰(忘年山行)

さあ!落ち葉を踏みしめ出発です。明るいうちにたどり着けるかな?

山行情報

日時:2022/12/04 天候:晴れ
ランク:B-C-8:30 参加:30名
山行担当:CL3537 SL3169, 3686
記録担当:文責:3890 写真:3169, 3284, 3424, 3686

コースタイム

宮ヶ瀬…丹沢山…塔ノ岳…大倉
2班 7:30…12:37…13:59…16:30
3班 7:35…12:40…14:06…16:35
1班 7:40…12:52…14:11…16:37
(出発順)

山行記

12月4日の日曜日、忘年山行に参加した。丹沢三峰から丹沢山、塔ノ岳をめぐるルートだ。丹沢山頂で富士山の麗しい姿に見惚れたとき「丹沢ってなんて素敵な場所なんだろう!!!少し登りがきついけど…」って言葉が思わず唇から零れ落ちた…。

今年の7月に入会した私がみろくの山行に参加するのはこれが二回目。“忘年”という言葉と、みろくの本拠地・丹沢を堪能できる、という友人の誘い言葉についポチっと。CLの事前確認メールの「アップダウンの厳しい山行」という記述に経験の浅い私は不安を感じつつも、お天気が良くなりそう、という嬉しい情報に希望のすべてを託し3時半に起床、始発で本厚木駅に向かう。 

総勢30名。3班に分かれて、予約しておいていただいたタクシーに分乗、宮ケ瀬三叉路バス停に向かう。途中、太陽が顔を覗かせる。すてきな一日になりそうな予感。準備体操をして少し身体が温まったところで、最初の急登に備えて一枚、皮を剥ぐ。私たち2班が最初にスタート。5分あけて3班、1班と続く。 

丹沢山への登山口は県道70号の傍らにポツンとある。登山道にはたっぷりの落ち葉。それをカサカサと踏みしめながら、気持ちいい空気の中、歩を進める。もみじ? カエデ? 赤く染まった木々に朝日があたり、目を楽しませてくれる。最初から急登と聞いていたけれど、おもいのほか緩やかに感じられる。このペースでずっと歩けたら天国なんだけど。 

少し進むと、鹿よけだと思われる扉が外れたゲートを越える。その先は杉林が出てきたり、ふわふわの苔やサルノコシカケが生えていたりと、景色が少しずつ変化していく。道も時折狭まったり、鎖や揺れる木の橋、ちょっとした岩場などが出てくる。大倉尾根にもある“金冷シ”も。この名称、ずっと気になっていたので、ここで意味を調べてみて納得。もしかして山に登る人にとっては当たり前の言葉だったのか?? もっと深い意味があるのでは、と思っていた自分に苦笑。さて、“金冷シ”を無事通過して、三峰の一座目・東峰 (本間ノ頭・1,345m) に向かう。もちろん、登りだ。先を見上げると、気持ちが萎えてしまいそうな登り斜面が続く。少しずつ会話も減ってきて、私のGPSアプリ・ジオグラフィカが定期的に放つトラック記録音のネコの鳴き声がときおりみんなを励ます。 

1055分、本間ノ頭到着。登り切った喜びもつかの間、これまだ一座目なの?? という言葉が飛び交う。水分補給して二座目・中峰 (円山木ノ頭・1,360m) を目指す。これが延々と下る。下りの木の階段がどこまでもどこまでも果てしなく続く。さきほど頑張って登ってきた私たちをあざ笑うかのように…。どこまで下るの???と、またまたみんなの口から絶望に近い言葉が飛び出す。100mぐらい下ったところで今度は登りが始まる。さいわい一座目に向かう登りよりは少し緩やかで、木々の切れ目からは相模湾や江の島、ランドマークタワーも見える。景色にかこつけて気を紛らわしながら歩を進める。着いた、と思ったらなんとここは数えられていない、名無しのピークとのこと…。 

気を取り直し、進む。もちろんまた下り。そして登り返し。1129分、円山木ノ頭到着。丹沢山まではあと2.5キロを残すところまで来た!! さぁ、三座目・西峰 (太礼ノ頭・1,352m) を目指すぞ。階段を下る。そして登り返し…。何回繰り返させるんだ、もうどうにでもなれ、と思いながらひたすら足を運ぶ。行きのタクシーの中でSLが「歩き切るしかないからねー。誰も助けてくれないからねー。でも最悪、山荘に泊るって手もあるからねー」とおっしゃっていた言葉が頭をよぎる。山荘泊はだめだ、頑張れ、私!!! 

1150分、とうとう太礼ノ頭到着!! これで丹沢三峰は完歩だ。スタートから4時間と20分。あとは丹沢山本体、そして塔ノ岳を残すのみ。 

もう少しで丹沢山だよ、と声を掛け合いながらクマザサに覆われた緩やかな斜面を登る。登る、登る…。登るけれど、なかなか山頂には辿り着かない。ひたすら登る…。途中、大山の美しい山容が目に入る。先月、GPS講座の実技で大山に登り、その時のCLが丹沢三峰を指さして「忘年山行はあれを縦走するんだよ」と説明してくれた。その時は山行に申し込むつもりはなくて他人事のように聞いていた私だったけど、今、ここを歩いてるなんて。 

ようやくみやま山荘が視界に入ってきた。そう、丹沢山頂、1,567mだ。1237分とうとう到着~。幸せなランチ休憩を楽しんで、塔ノ岳に向けて出発。ふと右側に目をやると何とも美しい富士山の姿がすっく、とそこにたたずんでいる。堂々としたその山容。頑張った私たちへのご褒美だ。みんなで記念写真パチリ。丹沢の魅力、ここにありだなぁ。 

塔ノ岳に続く道は傍らに富士山がずっと寄り添ってくれているようで心賑やか。緩やかなアップダウンは、今までと違ってとても歩きやすい。と、木の階段が出現。わっ、また出た、今日の行程最後の登りの試練。うーん、きつい。でも、この階段がなければもっときつかったはず。階段を作ってくれた人たちに感謝をこめて一段一段登る…。前を行くリーダーの「尊仏山荘だよ」との一言に顔をあげたら山荘の姿が目に飛び込んできた。やったぜ!!こちら側から始めて登る塔ノ岳。1359分到着。三回目の塔ノ岳にして、初めて富士山の姿を見れた。今日は本当に富士山の姿に元気をもらっている。 

さてここからは下ったことがある行程だ。みんな、ほっとした様子。ここからは和気あいあい、日没前の到着を目指して大倉BSに向かった。 

私の今年の山行はこれでおしまい。今年を締めくくるにふさわしい素晴らしい山行になった。ご一緒させていただいたリーダーたちとメンバー、そして丹沢に心から感謝。 

CL追記】 

一年を締めくくる山行として、先輩から引き継いだ山行。毎年女性がリーダーを務め行っていますが、毎年参加して陰ながら支えて下さる方々のお陰で今年も事故もなく無事に終えられたことに感謝です。 



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