重太郎新道から奥穂高岳(テント泊)

紀美子平から上高地方面を臨む。焼岳、霞沢岳が見える

山行情報

日時:2024/07/28 ~ 2024/07/29 天候:曇り一時雨/晴れ
ランク:C-C-7:00 参加:2名
山行担当:CL3840
記録担当:文責:3847 写真:3840, 3847

コースタイム

1日目
小梨平キャンプ場4:00…6:00岳沢小屋6:08…7:05カモシカの立場…7:37岳沢パノラマ…8:38紀美子平8:48…10:05奥穂高岳10:15…10:55穂高山荘キャンプ場(泊)

2日目
泊地5:35…6:10奥穂高岳6:25…7:35紀美子平7:40…8:11前穂高岳8:20…8:42紀美子平8:47…10:17岳沢小屋10:25…11:38岳沢登山口…12:00上高知BT

コースマップ

記録日:2024/07/28~2024/07/29
合計距離: 16648 m
最高点の標高: 3187 m
最低点の標高: 1505 m

山行記

はじめに

登山を始めた者にとって穂高ははずせない。だが、自分は穂高どころか涸沢すら行っていない。そんな私への山仲間N氏の提案は「重太郎新道から奥穂高岳へ、せっかくだからテント泊で!」。憧れていた小梨平キャンプ場で前泊するということで「いいね~!」と即OKする。微妙な週末の天候に悩ませられたが、結局、予定通りの日程で決行する。関西から高速バスで来るN氏を、みどり湖PAでピックアップし、沢渡第二駐車場へ。

バス発車時刻8分前の15時22分、駐車場に到着。次は16時20分だ。何としても予定のバスに乗りたく、急ぎ準備し近くのバス停に行くも、そこは降車専用!まずい!!!そこから沢渡BTまで猛ダッシュ! BTに近づくと、目の前のタクシーから“お~い、どこ行くんだい?”と聞いたことがある声が。なんと、みろくの先輩方ではないか。挨拶もそこそこに切符売り場に駆け込み、なんとかセーフ。

予定通り、上高地小梨平キャンプ場に設営完了。環境が良く設備が充実(お風呂も有る)している。ロング缶(350円)を飲みながら昼食兼夕食をとり、明日の急登に備え早めに就寝する。



1日目

4時、河童橋を岳沢へ向けてスタート。つい先日、岳沢小屋のテント場で熊が人を襲ったとのことで、とにかく熊と遭遇しないことを祈りながら暗い樹林帯の中を急ぎ歩く。途中から雨が降り出す中、6時、岳沢小屋に到着。岳沢のテント場を過ぎ、しばらくすると重太郎新道が始まる。雨に濡れた岩、長~い鉄梯子を登っていくと、7時5分、カモシカの立場に。ここを過ぎると更に傾斜が増し、2段梯子が現れる(この辺りが激登り区間のようだ)。梯子、鎖場が続くが難易度は高くなく、高度を急激に上げるルートのため体力勝負。テント泊装備のザック重量が地味に効いてくる。

8時38分、紀美子平に着くも真っ白のため、前穂はスルーし吊り尾根へ進む。視界が悪いため高度感を感じることもなく、南稜ノ頭に到着。ザックを爆風に煽られ、よろよろしながら10時5分、奥穂高岳山頂に。私の初!穂高登頂の瞬間だが、視界ゼロ。早々に下り、10時55分に穂高山荘到着。このままピストンで下山も可能な時刻だが、絶景を見ずに下山はできない。テント場でも風は強い。比較的風が避けられそうな所にテント設営(我々以外は僅かに2張)。ペグが殆ど刺さらず石を利用して固定、その上、テント場は狭く2P用のテントがギリギリで、前室確保が難しい。

設営後、風に加えて雨が降り出し気温も下がる。やることなく、暫し昼寝。雨が止んだ後、二人で小屋に行く。ストーブを囲み、ビールを飲みながら山談義で盛り上がる。小屋には海外からの登山者も多い。天気予報では明日は回復予定。明日の好天に期待し早めに就寝する。



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2日目

4時40分、外の明るさで目を覚ます。テントから外を覗くと、雲海から登る朝日が見え、空が徐々に明るくなる。今日は晴れ!出発時間を5時30分と決め、朝食&テント撤収をする。奥穂高への登りで振り向くと涸沢岳、北穂高岳がくっきり見える。しばらく進むと右手にジャンダルムの雄姿も。昨日何も見えなかった山頂からは360°の大パノラマが広がり、北穂の向こうには槍の姿もしっかり見える。昨日の倍返しだ!

吊り尾根からの景色を楽しみながら紀美子平、そして前穂へ。前穂の北尾根の鋭鋒もくっきり。紀美子平、岳沢パノラマからの絶景を楽しむ。当然ながら山は下りの方が危険。濡れた岩に注意しながら重太郎新道を下り、10時17分に岳沢小屋、11時38分には岳沢登山口へ下山完了。沢山の観光客とすれ違いながら歩き、11時54分に河童橋に到着し、私の初!穂高山行が無事終了する。

最後に、足湯公園前の温泉小屋「ともしび」の風呂に浸かり汗を流す。仕上げのコーラが全身に染み渡る。関西に帰るN氏を松本駅まで送り、帰途に就く。今頃、N氏は電車でビール飲んでるだろうな~と思いながら一人車を走らせる。長い!今回の核心はここだった。

1日目の重太郎新道登りは曇り・雨の中となり残念であったが、2日目は打って変わって良い天気となり、初!穂高を満喫することができ、私の記憶に残る山行となった。N氏に感謝。



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