鷲羽岳~水晶岳~読売新道~黒部ダム(ロングトレイル)

赤牛への稜線が姿を現す

山行情報

日時:2024/08/05 ~ 2024/08/08 天候:概ね晴れ~曇り
ランク:C-D-9:40 参加:5名
山行担当:CL3630 SL3519
記録担当:文責:3519 写真:3630

コースタイム

1日目
新穂高温泉…鏡平小屋(泊) 行動時間:4時間10分
2日目
泊地…双六岳…三俣蓮華岳…鷲羽岳…水晶小屋(泊) 行動時間:8時間50分
3日目
泊地…水晶岳…赤牛岳…奥黒部ヒュッテ(泊) 行動時間:9時間00分
4日目
泊地…黒部ダム 行動時間:6時間10分

コースマップ

記録日:2024/08/05~2024/08/08
合計距離: 47453 m
最高点の標高: 2991 m
最低点の標高: 1072 m

山行記

1日目

北アルプスの中で以前から気になっていた山系が水晶岳~赤牛岳~読売新道である。間違いなく北アルプスの最奥地だと思う。YouTubeの1時間45分に及ぶ「とよの山遊び」を見て、是非とも北アルプスのへそ赤牛岳に行ってみたくなった。

早朝あずさ1号に乗車し、松本駅からジャンボタクシーで11時30分、新穂高温泉に到着。1時間ほどでわさび平小屋に到着、軽食タイム。冷たいものをいただく。ここから鏡平小屋まで900mの登り。全身汗だくになりながら16時10分、鏡平小屋に到着した。鏡平小屋と言えばかき氷。その後に生ビールをいただく。至福の瞬間。夜中に豪雨。



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2日目

朝には雨は止んでいた。5時50分に鏡平小屋を出発。2時間ほど登ると双六小屋に到着した。双六小屋から双六岳までの登山路は、振り返れば槍ヶ岳。特に双六岳からの天空の登山路の先に見える槍ヶ岳は最高。通常はこれとは逆のコースで、午後2~3時ごろに双六岳から天空の登山路の先の槍ヶ岳を臨むのだが、ほとんど雲がかかっている。それならと、このコースだと早朝になりこの絶景が見れるのではと期待したが、残念ながら早朝でも駄目だった。

残念な気持ちを引きずりながら丸山を越え、三俣蓮華岳経由で三俣山荘に12時ごろ到着。三俣山荘で各自コーヒータイム、私はホットカルピス。次の宿泊先の水晶小屋は天水のため、ここで水を補給し鷲羽岳に臨む。鷲羽岳まではひたすら登り、休むことなく1時間20分ほどで鷲羽岳山頂に到着。ここからの景観は素晴らしい。やっぱり鷲羽岳に登らなければダメ。くれぐれもスキップしないようにしてください。

鷲羽岳から水晶小屋まではワリモ岳を越え2時間ほど。この登山路も変化があり、かつ景観もよくおもしろい。最後は水晶小屋までまだ登るのか、という感じ。標高2,900mの水晶小屋に15時15分ごろ到着した。水晶小屋は小さい山小屋かつ人気で、予約が取りにくい山小屋である。予約してくれたCLに感謝。夕食はカレーライスだったが思いのほか美味しかった。



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3日目

今回の山行のメインが本日。5時50分、水晶小屋を出発。百名山の水晶岳まで行く人は多いが、その先の赤牛岳から読売新道を行く人は少ない。水晶岳までは水晶小屋から40分ほどで着く。水晶岳は岩稜帯の山で山頂も狭い。しかし、存在感は抜群である。写真を撮り、そこそこに赤牛岳に向かう。

ここから赤牛岳までが長い。また、赤牛岳から奥黒部ヒュッテまでは更に長い。赤牛岳は広大な薬師岳と裏銀座の稜線の中間にあり、どちらから見ても大きな山だ。「大きな山があるなぁ、あれが赤牛岳か、いつか行ってみたいなぁ」と思っていた。しかし、水晶岳から赤牛岳までの登山路は簡単ではない。まず、岩稜帯が続く。アップダウンもある。にせ赤牛岳もある。10時、赤牛岳に到着した。

赤牛岳から奥黒部ヒュッテまでは更に長い。下山路は約5時間。奥黒部ヒュッテまで1,400m下る。まずは岩稜帯のアップダウンが続く。その次はロープ、鎖、はしご。さらに下山路は滑る石と土。また、落差のある道と、楽をさせてくれない。読売新道恐るべし。15時15分、奥黒部ヒュッテに到着。ここは最高。すぐ外の水場の水は豊富かつ冷たくうまい。小屋には風呂もある。シャンプー、ボディーソープもある。トイレも水洗。ビールはロング缶もあり冷えている。まさに天国。



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4日目

最終日、あとは黒部ダムまで楽勝と思っていた。黒部ダムを渡る渡し場の船の出発時間が10時20分なので、余裕を見て6時50分に奥黒部ヒュッテを出発した。渡し場まで標準タイムで3時間となっている。

奥黒部ヒュッテから渡し場までは、とにかくハシゴ&ハシゴ&ハシゴ。踏み外したら黒部ダムに落下の緊張感が続く。これだけ、これでもかと続くハシゴはここが一番。9:時20分、渡し場に到着したらすでに5人待っていた。我々5人を入れて10人。ちょうど船の定員いっぱいであった。

1時間待ちで船に乗り対岸に10時30分到着。そこからロッジくろよんまで標準タイムで4時間10分。まだ先は長い。相変わらずハシゴは多い。14時にロッジくろよんに到着し、コーラで乾杯。あとは観光客で混雑している黒四ダムでソフトクリームをいただき、バスで扇沢に向かった。

思いのほかタフだったが北アルプスの奥深さを堪能できた山行であった。

ヤマレコの記録では、32時間15分、距離46Km、登り4,040m、下り3,672mでした。



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