悪天候(稜線での強風、低温)の予報があったが、それでも参加した12名。皆健脚で、和気あいあいと、奇跡的に晴れた4日間の北アルプスの秘境を堪能でき、思い出深い山行となった。

山行情報

日時:2020/09/19 ~ 2020/09/22 天候: 1日目:曇りのち晴れ 2日目~4日目:快晴
ランク:C-C 参加: 12
山行担当:CL3205 SL2654
記録担当:文責:3699,3629 写真:3205,3169,3630

コースタイム

1日目:折立登山口-三角点ベンチ-太郎平小屋;歩3.5時間
2日目:小屋-黒部五郎岳-黒部五郎カール-黒部五郎小舎:歩7時間
3日目:小屋-三俣山荘-黒部源流碑-三俣山荘-三俣蓮華岳-双六岳-双六小屋:歩7時間
4日目:小屋-鏡平山荘-わさび平小屋-新穂高温泉:歩5時間

山行記

1日目

くらてん予報は、4日間とも雨ザック雨具靴に防水スプレーをかけ、準備を整えた前日、突然予報がA」に変わった初めて乗る北陸新幹線はくたか。富山駅に着くと手配ジャンボタクシーが迎えてくれた。山深いトンネルの多い道を1時間乗ると、登山口の折立に到着。11キロのザックを背負って4日間の縦走は初めて。不安をぬぐうため、夏の塔ノ岳に3回登りに行ったじゃないか!大丈夫!っと、自分を奮い立たせる。準備をして、さぁ出発。 

登山道は多少ぬかるんでいる個所もあったが、滑ることもなく皆の足並みも揃って、最初の登り。「今日、一番の急登だよ!」というCLの声に、これ以上の登りがないことを知り、とても安堵する。CLの掛け声で先頭を交代しながら進んでいく。樹林帯を抜けるとベンチが置かれた三角点の広場に出る。お昼休憩。

そこからは草原と樹林が交互に続く。そして石畳のきれいに整備された道になった頃、振り返るとタクシーで登ってきた時に通った有峰湖が眼下に広がって見えた。そして左には悠然とたおやかな薬師岳。おぉー!写真タイム。山の緑と山頂の花崗岩の白が青空に生えてまぶしい。

今日の宿の太郎平小屋に着き、外のベンチで乾杯のビール。正面に薬師岳、向こう側に見えるのは水晶岳、鷲羽岳、黒部五郎岳。至福の時である。太郎平小屋お昼のお弁当の太郎寿司1,000円は是非注文してほしい。錦糸卵と干しシイタケと絹さやが盛り付けられちらし寿司。



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2日目

朝は、少し雲が多い空模様。今日からが北アルプスの核心部、いざ黒部五郎岳へ。ところどころ木道がある緩やか草原をまずは太郎山、北ノ股岳へ。8月であればここはハクサンイチゲの群生地らしい。9月の私たちを迎えてくれたのは、少し色づいた草原と鏡の様に光り点在する池塘だった。そして、その向こうに見えるあの平原にある赤い屋根の小さな一軒家は、なに?えっ、あれがよくテレビで紹介されている雲の平山荘?わぁー!

お昼近くになり、雲もすっかりなくなり青空へ向かう天空の縦走路を歩く。しか稜線はやはり風が強く、途中で1枚着たりニット帽子に変えたりしながら黒部五郎岳の肩まで急坂となる。12名の列のしんがりにCL、所処にSLが入り、すれ違いや追い越しの声を掛けてくれ、その声にメンバーが即座に反応し、狭い山道を譲り合いながら通っていく。団体の登山ルールだが、その声に素早く対応する統制のとれたみろくの姿勢を見た。

ここでお昼をとり、荷物をデポして、黒部五郎岳頂上へ。素晴らしい!絶景!黒部五郎岳に着くまで、薬師岳と雲の平山荘は、稜線を縦走する私たちと本当にずーっと一緒だった下山開始。薬師岳に別れを告げ今度は前方の水晶岳と鷲場岳が見つめる黒部のカールの壁面に見とれながら、ひたすら下さぁ、あともう一息。 

今晩の赤くとんがった屋根黒部五郎小舎は、トイレは男女一緒だが清掃が行き届き、寝具にも不織布のカバーを付けてくれていた。小前のベンチで、無事2日目の終了を祝し乾杯。ここで改めて自己紹介。入会して1年経たない私は、全員の顔と名前が丁度インプットされた頃だったので、とても良いタイミングだった。 

前半2日間を振り返り・・・一定の時間を順番に交代して先頭歩いていくことは、コースを外れていないか道標を確認し、全員のウエア着脱やすれ違いを考え、歩調を振り返りながらの歩行で、とても勉強になった。そして、ここぞという時に声をかけ安全を配慮してくれるCLSLメンバーの柔軟な姿勢が、この12名に北アルプスの奥深い山の中で最高の時間と景観を見せてくれたのだと思った。(文責:3699 



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3日目

今日は天気予報でも晴れが続く期待の日だ。 

小舎を出た途端に登りが続く。まだ体が目覚めてないせいか高度のせいか、ゆっくりペースなのに息が切れ深呼吸を繰り返す。やがて昨日登った五郎岳やその下のカールを眺める余裕が出てきた。三俣蓮華岳は後に回し、三俣山荘への道を下る。内心、こんなに下っちゃって登るのが大変そうと心配もしたが、ゆっくり登れば大丈夫と言い聞かせた。色とりどりのテントが見えてくる。モン〇ルが少ないね、涸沢や燕とはちょっと違うねと話し、ダケカンバのアーチをくぐり抜け山荘に到着。三俣の湧水で喉を潤した後、黒部源流の記念碑への道を下った。想像とはちょっと違った源流だったが、雲ノ平への分岐まで足を延し、次の山への憧れが募った。 

三俣山荘へ戻り思い思いの昼食を摂る。次は蓮華岳山頂までの約1時間。ゆっくり歩いてくれる方に先頭を任せ、今日最後の長い登りにかかる。ガレ場で足元を注意し、若者に道を譲りながらも、ようやく山頂に着いた。下から雲が湧いてきたがまだまだ槍ヶ岳も見えるし青い空と白い雲、山の緑や岩の色、赤岳・硫黄岳の赤膚も色を添えて、こんな景色を観られる幸せを感じる。 

双六岳へ向かう頃にはすっかりガスの中。「それなら、次の目標は雷鳥に会うこと!」トラバースの後、広い尾根道に出て可愛らしい姿とそうでもない鳴き声を心待ちにするが、残念ながら本日の雷鳥は恥ずかしがり屋だったみたい。 

追記:双六小屋の夕飯は豪華な天ぷら!



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4日目

今日は新穂高温泉までひたすら下る日。CLから「今日は1500m下ります。十分に気を付けて」と出発前の念押しが入る。4日日間で一番の朝の寒さ、木道脇の草紅葉に霜が下りていた。狭い登山道が続くため2班に分割。状況に応じてCLの指示が飛ぶ。左手に槍や穂高の山並みを眺めながら歩けば、やがて鏡平山荘。鏡池で逆さ槍を撮った後はもちろん名物のかき氷。私はコーヒーフロートをいただく。 

くまの踊り場を過ぎ、渡渉し、岩がゴロゴロした道を下る。すれ違いの待ちなどで時間が予定よりも過ぎていたため林道でスピードを上げる。ワサビ平小屋に着けばもう一安心。 

最後は温泉でゆっくり4日間の疲れを癒した。(文責:3629 



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