横尾本谷右俣

黄金平、横尾尾根に向かう途中から

山行情報

日時:2021/10/01 ~ 2021/10/03 天候:曇り・晴れ・晴れ
ランク:D-D-8:40 参加:7
山行担当:CL3623
記録担当:文責:3629 写真:3623

コースタイム

10/1 上高地BS12:05 … 13:35徳沢園 … 14:40横尾着
10/2 横尾5:50 … 6:50本谷橋7:00 … 7:35入渓・装備7:50 … 8:00涸沢出合 … 8:35左俣出合8:40 … 9:40標高2270付近(最後の棚の上)10:00 … 10:20黄金平11:20 … 12:20横尾尾根登山道 … 13:25天狗原分岐(2971) … 13:50南岳 … 14:00南岳小屋
10/3 南岳小屋4:50 … 5:20天狗原分岐(2971) … 6:35天狗原6:55 … 7:30槍沢・天狗原分岐 … 8:30ババ平8:45 … 9:05槍沢ロッジ … 10:15横尾 … 徳沢11:40 … 明神12:30 … 13:20上高地BS

山行記

今年度の沢教室を卒業したばかりで北アルプスの沢なんて無謀かと思いつつも参加申込みをした。生憎の台風予報が出た上、諸般の事情で個人山行へ変更。なかなか慌ただしい出発となった。

初日、台風が逸れたおかげで、横尾までお湿り程度の雨で済む。女性陣は小屋泊。小屋は感染症対策のため制約もそれなりだったが、快適なお風呂に手の込んだ夕食、プライベート空間の持てる寝床で、大満足だった。

二日目、心配していた強風も感じられず、見事な秋晴れの中、紅葉に足を止められながら本谷橋を渡り、50分ほどで入渓地点へ到着。ここからバリエーションルートとなる。目印となったフィックスロープもやがて途切れ、ヤブでザレた急坂を降りる。安定した場所で装備装着。足元は三者三様だ。私は軽量化のため、履きなれたアプローチシューズと雨用のスパッツ。

沢は大きな岩がゴロゴロしていて、その上を跳ぶように歩く。私の靴は乾いた岩には最強。濡れた岩も大丈夫。でも苔でぬめった岩には弱い。そういう岩では、岩の凹凸を使い、そうっと足を置き、大丈夫そうなら重心を移動させ、また一歩踏み出す。その繰り返し。と言っても2歩くらいで安定した岩へ着ける。

時には超えるのが困難な場所もあったが、メンバーでルートの弱点を見つけ突破。ホント、岩って楽しい!

やがて沢が途切れると名前の通りの「黄金平」へ到着。山岳雑誌のグラビアでしか見たことのなかった景色が広がっていた。“今年の紅葉は”なんてムズカシイことは分からないけれど、この時見えた紅葉が私にとっての一番になった。

たっぷりと休憩したあとは、一般道の稜線へ向かって上り詰める。途中で食べきれないほどのブルーベリー!ライバルは野生動物くらいだから、たくさん実がなっていた。

植生に気を付けながらなるべく石や岩の上を歩くようにする。踏み後を探しつつ最後のザレた急坂を登りきれば、横尾尾根のハイマツ帯へ到着。何時間かぶりに他の登山客と出会う。

南岳への道は急峻な岩場で風も強くガスもでてきて、右俣とはまた違った緊張を強いられた。

南岳小屋はスタッフの感染による休業から再開したばかりだったこともあり、考えつく限りの防止策がとられていた。

夜中の強風に恐れ慄いたが、南岳山頂でご来光を見るころには風も無くなる。分岐からは、天狗原へと右にも左にも決して転べない岩場を下る。

逆さ槍で有名な天狗池では鏡面のように槍が映っていた。

槍沢を下りて徳澤園でお約束のソフトクリーム。予定通りのバスに乗れて、100点満点の山行となった。CLを始め、同行いただいた皆様、ありがとうございました。

 

【CL追記】

紅葉の時期、喧騒の河童橋や涸沢とは別世界の黄金平と天狗原を訪れた。

開けて明るい本谷の大岩を飛び越えていく。普段からトレーニングしているメンバーだけに動きが軽快だ。

沢を登りつめるとカールの底。360度紅葉に囲まれる。快晴に恵まれ雲ひとつない真っ青な空のもと、これまで稼いだ時間でお茶など飲みながら、独り占めのカールを心ゆくまで堪能した。

翌日の天狗原も快晴無風。池に映った逆さ槍にカレンダーのようだ、との声も上がり名残を惜しみつつ槍沢へと下った。



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