立山三山

ようやく目の前に別山が。あれを超えれば。。。

山行情報

日時:2021/08/05 ~ 2021/08/07 天候:晴、晴、晴れのち小雨
ランク:C-B-6 参加:23
山行担当:CL2654 SL1784,2797,3483,3637
記録担当:文責:3712 写真:3630他

コースタイム

8月5日
東京駅7:20-室堂13:20…浄土山15:01…一の越山荘16:00
8月6日   
一の越山荘6:15…雄山7:23…大如山8:09…富士ノ折立8:43…真砂岳9:33…別山乗越(劔御前小舎)12:00…雷鳥荘14:30
8月7日   
雷鳥荘6:50…弥陀ヶ原(美女平天空ロード)10:15…弘法11:55…称名滝BS15:19-立山駅15:45-富山駅17:05

山行記

1日目

7時05分東京駅20番ホームはすでに真夏の日差しが照り付け、好天に期待がふくらむ。富山駅から単線の富山地方鉄道に乗り換え、昭和な駅を1時間ほど揺られ立山駅へ。続くケーブルカーで標高差500mを駆け上がり、原生林に囲まれた美女平からバスに乗り継ぎ50分。登山を開始する室堂ターミナルまでの道のりは長いが、それは雄大な自然に分け入らせていただく序章。 

美女平でのバス待ち時間にランチを済ませ、青空の眩しい室堂に到着後は準備運動記念撮影 立山玉殿湧水の補給をして、ここからは各自の判断でマスクを外し2班に分かれ登山を開始した。 

浄土山(2831m)を目ざす道は整備された石畳の遊歩道からスタート。分岐を経て小さな雪渓を渡ると大岩がゴロゴロ、登り応えのある急坂となった。標高が上るにしたがって高山植物の顔ぶれも変わり、シナノキンバイ・イワイチョウ・モミジカラマツ・イワギキョウ…と花の名前を伝え合いながら、宿泊する一の越山荘へ辿り着いた。 

山荘からの眺めは東に槍ヶ岳・穂高連峰などの北アルプスの名峰、西には奥大日岳・室堂溶岩台地が望め、サンダル履きで夕日が沈むまでゆったりと非日常を楽しむことができた。 



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2日目

快晴に恵まれ、いよいよ雄山(3003m)から、大汝山(3015m)~富士ノ折立(2999m~真砂岳(2861m)~別山乗越を経て雷鳥荘までの縦走。 

6時15分出発。早々から岩場の急登を一歩一歩と気を引き締めながら登る。途中振り返ると頭の先だけ観えていた富士が徐々に優美な裾野を広げ、ミクリガ池・雷鳥沢がジオラマのよう山頂の雄山神社峰本社からの眺望は、八ヶ岳・槍ヶ岳・笠ヶ岳・富士山・劒岳…そして室堂平を一望する絶景。辛い登りを忘れまた歩き出す所以だ。 

雄山から大汝山そして富士ノ折立へ向かう稜線歩きは、高低差は少ないものの岩場・ガレ場と気が抜けない。ハイマツの緑と深い残雪やイワツメクサを眺めながら稜線を進み、砂状の真砂岳の頂きからは五竜岳・鹿島槍ヶ岳を確認できたものの山座同定は難しい。 

日差しを遮るものがない縦走路の締めは、休憩した劔御前小舎から観た剱岳。鋭い岩峰が大きく迫る岩の殿堂に圧倒された。残るは本日の宿雷鳥荘までの下山、と安堵したのも束の間、宿まで登り返しの約500段もの階段を温泉・ビールとつぶやきながら、ゆっくり一気に登った。 



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3日目

最終日。残すは高原散策と下山と呑気に構えていたが、徐々に崩れる天気予報通り雨が降り出し一番キツイ山行になった。雷鳥荘を6時50分出発。稜線から眺めていた地獄谷・ミクリガ池を巡り石畳にそって歩く天狗平への道には一面に咲くチングルマ羽毛になって風をうけるチングルマそして初めて目にした薄いピンク色のタテヤマチングルマを見つけて撮影会。 

天狗平山荘から美松坂コースに入る。日差しを遮る雑木林はありがたいが、進むにつれ獣道の様相。苔むした岩もゴロゴロと滑りやすい。弥陀ヶ原で木道に入るころからガスが湧き、雨に待ってほしいと願いつつ、時折アルペンルートの車道を横切りながら追分・弘法へと歩みを進める。弘法でランチを終えた頃からポツポツと雨が降り始め、その後はレインウェアの着脱を繰り返す。 

落差日本一の称名滝に至る八郎坂について事前説明があり、覚悟はしていたものの、標高差約 540mの急峻で荒れた岩道降り体験。蛇行する登山道では方向を変えると、時に現れる称名滝を眺めながら、滑らぬようにと全神経を集中させ、安全確認の声をかけ合った2時間。 

無事最終バスに乗車できたとき、安堵と頑張りを称え合う笑顔があふれていた。 

 【CL追記】 

天候に恵まれた素晴らしい山行を実施することができた。特に2日目の稜線歩きは周りの山々が良く見え、目下には室堂、遠くには富士山・八ヶ岳・北アルプスの山々等が見え、絶景を堪能しながらの山歩きとなった。3日目は、阿弥陀原のなだらかな木道等を歩くため、楽なコースと思っていたが、滑りやすいゴロゴロ石の所や、降り出した雨の中を称名滝へ下る八郎坂は、昭文社コースタイム約1時間のところを約2時間と時間がかかった。 

山行の3日間はほぼ好天に恵まれたこともあり、参加者は大満足の山行となった。 



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