小川山ガマルートと野猿返し
山行情報
日時:2023/05/31 ~ 2023/06/01 天候:曇りランク:D-D-3.0 参加:4名
山行担当:CL3748 SL3634
記録担当:文責:3537, 3623 写真:3748, 3634, 3537, 3623
コースタイム
1日目
廻り目平・金峰山荘09:55…10:10ガマルート取り付き10:25…14:15ガマルート終了点14:25…15:07廻り目平・金峰山荘
2日目
駐車地点(村内道路:川上村~大弛峠/ギア装着)07:18…07:36野猿返し取り付き(渡渉あり)07:50…13:05野猿返し終了点13:10…14:05駐車地点
山行記
5月31日(水) 小川山ガマルート
梅雨突入直前の2日間、小川山で久しぶりのマルチピッチに挑んだ。
1日目はガマルート。最初の組のリードのYさんは「怖い、怖い」を連発しながらも、順調に登っていく。ガマスラブは過去にトップロープで練習したことがあるが、マルチの取り付き点は勝手が違った。本当に手がかりがない。シューズのフリクションを信じ、慎重に体重移動を繰り返す。セカンドでも怖かった。これで入門のルートの位置づけだという。練習機会を増やさなくては、と思い知らされた。
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- ガマルート1ピッチ目。手がかりも足がかりもないザ・スラブ。クライミングシューズのフリクションを信じて登るしかない
- 晴れ間も見え、岩も乾いている。快適なマルチピッチクライミングを楽しむ
- 花崗岩らしい造形と新緑の借景に、緊張が解きほぐされる
- 7ピッチ目の終了点。ガマルート最終ピッチのひとつ手前。いつもは、ここから懸垂下降するが、時間的に余裕があるので未経験の最終ピッチにトライすることにした
- 最終ピッチは出だしが核心。ビレイヤーが立っている岩とクライマーが登っている岩の間は離れていて、かなり切れ落ちている。高度感が半端ない
- 核心を乗り越えて、笑顔のYさん
- ガマルート最終ピッチの終了点。ガマルート制覇の達成感と楽しかったクライミングに、笑顔のパーティーメンバー
- 50mロープ2本を使い、1回で懸垂下降。途中のテラスに浮石がたくさんあり、落石を起こさないように慎重に下りる
6月1日(木) 小川山野猿返し
一年ぶり3回目の野猿返し。
今日から大弛峠への道が開通するため、道は荒れているが、途中まで車で入って行ける。 そして朝イチの渡渉。水量は多くはないが、非常につらい、冷たい。冷たすぎて足の感覚がなくなる。取り付きまでの歩きで何とか感覚が戻った。
1ピッチ目リード。このルート唯一のランナーが取れるピンめがけて直登。浅いクラックを使い、何とか登る。 オールナチュラルプロテクションの為、ランナー、ビレイポイントはロープの流れを見ながら行う。 登り自体は難しくはないが、いつも考えさせられる。 このルートは天気が良いと最高。辺りがずっと見渡せ、登って来たルートも一望。
今日は最高に気持ち良い、楽しいクライミングができた。お天気、そして仲間に感謝。
【CL追記】
山行開始日の前々日が宿泊所(ふれあいの森キャビン)の無料キャンセル期限だったが、山天気予報は「曇り時々雨」だったため、決行判断に悩んだ。しかし、大型の台風2号がゆっくり本州に近づくため、前線を押し下げ長野県の天気は好転すると読んで決行した。 実際に天気予報が日々好転し、山行当日は岩場の濡れはほとんどなく、晴れ間も見え、快適なクライミングができた。参加者全員が楽しかったと言ってくれたので、決行して良かったと思った。
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- 山行2日目。金峰山川東股沢にある岩峰群「野猿返し」のクライミング縦走に挑む。全10ピッチを越えるオール・ナチュラルプロテクションのルートだ。写真は隣の岩峰「野犬返し」
- クライミングアップ、トラバース、クライムダウンを繰り返す。まさにクライミング縦走
- 新緑が美しい金峰山川東股沢の眺めを我々のパーティーで独占。贅沢なクライミング
- 野猿返し最終ピッチの終了点。心洗われる眺めと楽しかったクライミングに大満足
- アプローチの核心「素足での渡渉」。なんとか転ばずに渡りきる。早朝に渡った時は冷たさに叫び声をあげたが、帰りは火照った足に心地よいアイシングになった