奥穂高岳・前穂高岳(夏山定例)

左前方の前穂まで岩場の連続です。

山行情報

日時:2021/09/11 ~ 2021/09/13 天候:全日快晴
ランク:C-C-7:30 参加:16
山行担当:CL3205 SL3478,3459,3483
記録担当:文責:3722,3687,3568 写真:3205他

コースタイム

【1日目(9/11)】
上高地BT12:26…13:13明神分岐13:20…14:15徳沢14:25…14:35新村橋14:35…15:12横尾山荘

【2日目(9/12)】
横尾山荘06:03…07:07本谷橋07:17…08:14Sガレ08:14…08:47涸沢ヒュッテ09:05…10:15ザイテン取り付き点10:35…11:44穂高岳山荘12:40…13:05涸沢岳13:15…13:32穂高岳山荘

【3日目(9/13)】
穂高岳山荘06:03…06:55奥穂高岳07:18…09:52紀美子平09:54…10:35前穂高岳10:42…11:30紀美子平12:06…14:20岳沢小屋14:35…15:48風穴15:53…16:48上高地BT

山行記

【1日目】

なんと初めての上高地「訪問」が奥穂高に登る通過点とはーーーー。上高地線の一部区間不通のため、松本駅からバスと電車とバスでやっと、車窓からコバルトブルーに輝く大正池の癒し風景が顔を覗かせる場所までたどり着く。ここは上高地ダネ〜を実感。あの有名な帝国ホテル脇を通過した時には「いぃね〜」と独り言をいいつつ、チラ見したでけでなぜか滞在した気になったのは私だけだろうか?

下車前に「これから私達を迎えてくれるのが上高地なら、下高地はないんか〜い?」 突っ込みを期待してそんな疑問を会のメンバーに投げ掛けると無言で「*#%=#+>・・・? ??」、爆笑の中到着。

その後準備体操をして12:30頃に出発。河童橋ではお決まり記念撮影を終え、梓川のほとりを明神分岐に向け進みましたが、対岸の山々の山頂は厚い雲に隠れ皆さんちょっぴり心配顔。少し歩くと梓川の清流と初秋を感じさせてくれるそよ風、そして時折覗く木漏れ日に、皆さんいつの間にか満面の笑みを浮かべ、さくさくと歩を進めることできました。

途中に直近でくま出没情報の看板もあり。昨年この地を訪れたメンバーも歩道のすぐ真横にくまを見たと言う話を聞き一瞬気が引き締まる事も。

徳沢園では唯一無二のシナモンコーヒーフロートを堪能して、横尾山荘へは予定の75%の時間で15:12頃に到着。まずここで驚いたのはまるで旅館と間違える程のクオリィティー。しかもお風呂付き。もう皆さんルンルン気分です。

到着後に早速お風呂に入りほっこりした後はお待ちかね夕食前の野外での懇談会。お互いディスタンスを十分に取りながら登山の楽しみに花色を添えた時間を過ごすことができました。

夕食後にリーダーからサーブして頂いたプレスコーヒーの美味しかったことや明日からの行程にワクワクしながら布団に潜り込むと、私の上高地でのデビュー日は終了したのでした。



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【2日目】

縦走路への興奮なのか半人前なのか、あまり眠れぬまま朝6時、いよいよ横尾大橋を渡り憧れの穂高へ向かう。

山々はシルエットがくっきり見え、天候に恵まれそうだ。足取りも軽やかに、1時間ほどで本谷橋に到着し小休憩する。その後予定通りSガレを通過、景色に圧倒されながらあっという間に涸沢ヒュッテに到着した。

テラスで食事休憩後出発し、涸沢小屋でヘルメット・グローブを準備する。ここから約700mのきつい登りが続くことになる。

ザイテングラート取り付きで指示が飛ぶ。「ザックの横ポケットのもの、ストック、ポーチはザックの中にしまうこと」。ここからは、手も足も使い取り付いていく。足の届かない場所もあり難儀な80分の闘いが始まる。おしゃべりも封印し、山荘手前の石階段でやっとほっとできた。

ザックをデポし20分ほどで涸沢岳山頂に着く。素晴らしい展望だ、全てに感謝し記憶に留めた。さて、今日は眠れる?



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【3日目】

ダウンの上にレインコートを着込み出発。穂高岳山荘のすぐ横から急峻な岩稜と梯子が続く。三点支持を意識しながらの登りは、子供の頃のジャングルジム遊びを思い出させてくれて楽しい気分になる。

40分ほど登ると圧倒的なスケールで立ちはだかる岩壁ジャンダルムが前方に現れた。後方には槍ヶ岳、後立山連峰が見える。頂上に着いてもいないのに、あちこちで歓喜の声が上がる。よく見ると雲海の向こうに富士山も頭を出して歓迎している。

出発から1時間くらいで奥穂高岳に到着し、遠くまで見渡せる眺望を堪能した。そして次は厳しい岩稜地帯の吊り尾根に入り一歩一歩確実に足を運ぶ。

そうした中、雷鳥のお出ましに心が和み少し緊張がやわらぐ。それからしばらくしてやっと紀美子平に到着。荷物をデポして身軽で前穂高岳に登った。この山頂も見事な展望台だった。そして岳沢に続く重太郎新道から上高地が眼下に一望できた。

岳沢小屋の赤い屋根は見えているのに、いくら下りても下りても着かない。これは塔ノ岳から大倉への下山の2倍の感じ。森林限界を超えた山々は360度の大展望と岩を楽しませてくれた。大満足の3日間の山旅でした。



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【リーダーコメント】

3日間全て好天に恵まれ、後立山連峰まで見晴らせる絶景を楽しんだ、贅沢な山行でした。
楽しかった!