アビスコ国立公園とロフォーテン諸島を歩く(みろく山の会創立40周年記念海外山行)

最後のハイキング最高~~!

山行情報

日時:2023/09/07 ~ 2023/09/16 天候:くもり時々晴れ
ランク:A-A-4:00 参加:会員11名 非会員1名
山行担当:CL 2731 SL1876
記録担当:文責:1876、2797、3120、3374、3469、3171、3780 写真:2731、2107、3374

コースタイム

1日目
8:45羽田空港-12:20離陸-(現地時間7日)18:00コペンハーゲン・カストラップ空港19:20-19:45ホテル
2日目
ホテル6:55-空港-ストックホルム-13:30キルナ空港-15:40ホテル16:15…シルバーフォール…17:30ホテル 歩行時間:1時間00分
3日目
ホテル8:30…王様の散歩道…12:50ホテル17:00…17:16ツーリストステーション駅-ノールランストーグ鉄道ナルヴィーク駅18:50-20:15ホテル 歩行時間:4時間00分
4日目
ホテル9:00…9:20チェアリフト乗り場-オーロラステーション駅10:40…ニューラ山…13:00オーロラステーション駅…13:20ホテル14:20-17:30ホテル 歩行時間:2時間00分
5日目
ホテル7:40…7:50ハシュタ港8:30-沿岸急行船-20:05スヴォルバー港…20:15ホテル
6日目
ホテル8:00-9:20オファーソイカンメン登山口9:50…11:30山頂11:55…13:00駐車場13:10-15:00レイネ15:50-19:45ホテル 歩行時間:4時間00分
7日目
ホテル8:00-8:55登山口9:35…チョンダール渓谷…11:00電波塔11:25…12:55バス乗り場13:25-14:00ヴァイキング博物館15:25-19:10ホテル 歩行時間:3時間00分
8日目
ホテル9:05-登山口9:20…ガンソストッペン…11:25登山口-11:35ホテル-エヴェネス空港-19:45オスロ空港-ホテル…LORRY…23:10ホテル
9日目
ホテル4:30-オスロ・ガーデモエン空港7:25-8:15コペンハーゲン・カストラップ空港12:20
10日目
7:25羽田空港

コースマップ

山行記

1日目

12時20分、羽田空港出発。途中、機内の窓からグリーンランドが見えて、皆さん感激!北極圏を通り北回り。13時間のフライト。現地時間7日18時、コペンハーゲン・カストラップ空港に到着。ホテルへと直行。(文責:3469)



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2日目

バスで空港に行き、ストックホルムで乗り換え、鉄鋼の町キルナへ。その後、バスでいよいよアビスコ国立公園の中にある、アビスコツーリストステーション(宿)に到着。16時よりシルバーフォールへ1時間のハイキング。水量が多く迫力があった。現地ガイドさんが川の近くまで案内してくれ、滑ると危険なので気を付けて。 

トナカイ肉のローストの夕食の後、22時からオーロラチャンス。肉眼では白くぼんやりでしたが、高性能のカメラでは綺麗にオーロラが写せた。(文責:3469)



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3日目

今日は「王様の散歩道」のあたまのルート5㎞を歩く。

8時からホテルの朝食、ビュッフェ。お昼のお弁当は、朝食のメニューから好きな物を選んで自分でパック詰めする。8時30分に集合。思ったより気温が高く17℃、現地ガイドさんと共に出発!山の名前と位置を描いた木のトンネルを潜り抜ける。雄大な川の流れ、黄色の大地に癒される。ブルーベリーを摘まみ、自然の恵みを感じながら広大で自然豊かな木道へと進む。

4時間ほど歩き、ホテルに帰り着き、自作のお弁当を食べた 。15時30分に改めて集合し16時に出発して、ノールランストーグ鉄道に乗り、ヨーロッパ最北の駅ナルヴィークへ向かう予定が、車両点検のため1時間15分遅れで出発(待ち時間はホテルにて寛ぐ)。

スウェーデンは、さえぎるものがない広い大地で、遠くまで見渡せる。国境を越えた途端、ノルウェーは岸壁。キャンピングカーが多かった。ナルヴィーク駅18時50分着。バスでホテルへ戻る。(文責:3120)



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4日目

今日は4日目。時差等の関係で疲れも出始めるころであるが、ニューラ山(1,164m)を目指す。朝6時、宿の窓から外を眺めると霧雨交じりの強風が吹き、大木の枝が揺れており、リフトは動かないのでは、と思った。食事後案の定、リフトは9時30分にならないと稼働の否かが分からないとのこと。

ダメもとで、9時過ぎに宿を出てリフト駅に向かう。9時20分に着き、9時30分に稼働が判明し、逐次オーロラステーション駅(900m)に向かう。全員が到着し、一服後の10時40分、なだらかな道を歩き始める。緯度が高く、一年中吹く強風のためか、樹木はまったく見当たらず。替わって、地表に覆うように、リンゴンベリー、クロウベリーが生えていた。

スタート時はいっとき、風も止み太陽も顔を出したが、一瞬で様変わり。強風、ガスが出てきて、別世界になった。頂上まで1kmの地点を無事通過して、残り300m地点。さらに風が強くなり、戻りのリフトの稼働が中止になることも有りうるので、現地ガイドの判断で頂上踏破を諦め、引き返すことになった。

同じ道を戻るのでは能がないので、リンゴンベリー、クロウベリーが敷き詰められた絨毯状態を各自自由気ままに歩き、13時にリフト駅から徒歩20分程でアビスコ国立公園に戻る。遅い昼食を取り、14時30分、陸路でハシュタへ向かう。

途中15時に国境を越えノルウェーに入り、17時30分、今晩の宿であるSCANDIC HARSTAD(スカンディック・ハシュタ)に無事到着し、今日の行程を終える。(文責:3780)



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5日目

8時、クルーズ船ハヴィラ・ポルックス号に乗船。8時30分、定刻通りHarstad(ハシュタ)を出航。天気予報では曇り・にわか雨となっている。さっそく、添乗のNさんから「今日は130年前の記念航路を行きます」とコース変更の案内がある。このクルーズの目玉のトロルフィヨルドには寄らないとのこと。トロルフィヨルドは断崖絶壁に囲まれた幅100mの海峡である。かなり残念。

船は広いフィヨルドの中の島々を結ぶ橋をくぐって進む。それぞれサウナに行ったり、買い物したり、寝転がったり。思い思いに過ごす。そうこうして昼食後、記念航路のエースフィヨルドに入った。絶壁の間に小島が沢山浮いている。どこかで見た風景。そう、知床遊覧船と松島!船が汽笛を鳴らし始めた。船員が国旗を振っている。この航路の元船長の家に向かって合図を送っているとのこと。

記念航路から本来の航路に戻る。少し海峡の幅が狭くなり、ギザギザの山並みも見えてきた。だがそれもつかの間。風雨が強くなり、景色がよく見えない。カメラのレンズも水滴で曇る。みんなぐったり。夜8時、スヴォルバー港着。12時間の船旅終了。お疲れ様でした。(文責:3374)



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6日目

E10を通り、オファーソイカンメントレイルの登山口へ。標高は違うが、ヨーロッパアルプスを思わせる岩山を見ながら、バスで移動。歩き始めは急登。小雨も降り、登山道も滑りやすく慎重に登っていく。山頂からは、ロフォーテン諸島の西の端が見渡せ、360度の素晴らしい景観に大感激。さすが、みろくのTさんが選んだコース。山頂のノートに「みろく山の会全員登頂」と記載。

ナショナル・ツーリスト・ルートを通り、漁村レイネに向かう。レイネは、観光に合わせたデザイン性の高い景観、建造物のコンペなども行われ、トイレや展望台などが環境・デザイン性・大自然との調和で競われる。日本人の感覚だと、危険だと思われる場所にも柵はない。危険は、自己責任の世界。

レイネはノルウェーで最も美しい漁村と言われ、山と海、白い縁取りのある屋根と窓、赤茶色の外壁の調和がみごと。(文責:1876)



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7日目

最後の行動日。日中7℃。チョンダール渓谷のハイキングは6kmで標高差は300m。天気雨を繰り返すごとに虹が景観に彩りを添える。

その後、ヴァイキング博物館を見学。首長のベッドは立派な毛皮で小枝をクッションにしていた。バスはいくつもの島から島へ、橋、トンネルを通り、川か湖か海かわからない。道路標識にトナカイの絵。羊で車が徐行することも。夜10時、オーロラが少し青白く見えた。

北欧の旅を俳句風にしてみた。

  尖る山U字の谷や樺の黄葉
  秋の宿オカリナショウにお捻りも
  アルプスを海に浮かべて秋気澄む
  銅鑼の音や氷河の滝の秋航路
  フィヨルドのパノラマショウや霧流る
  幾たびも秋の虹見ゆロフォーテン
  ヴァイキング首長の家に時雨くる
  オーロラを待つわくわくも冷ゆる足
  山霧の氷河の麓みろく行く
  見納めや北極圏の秋の旅

   (文責:3171)



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8日目

9時に集合し、バスで移動。9時50分から11時25分まで、ガイドさんと一緒にホテルの対岸に見えるガンソストッペンをハイキング。ハシュタの町、周囲の島々の素晴らしい景色を眺めながら頂上へ。ハシュタについての詳しい説明を伺うこともできた。

ホテルに戻り12時前にチェックアウト。午後は各自食事や買い物で過ごし、15時半にホテル集合、バスでエヴェネス空港へ。18時5分発の便で、オスロに19時50分に到着した。ホテルに21時10分に着き、25分に再度集合し、徒歩でレストランに向かった。ノルウェー王宮公園わきの道を歩くと、雨上がりの森のにおいがして、身体が潤ってくる感じがした。ユーラシア旅行社が40周年記念のお祝いにと、伝統的なレストランLORRYで帰国前の晩餐会をプレゼントしてくれた。おいしいマス料理やデザートで、身も心も癒された。

ホテルに戻ったのは24時前、明日の準備をして、シャワーも浴びずに就寝した。(文責:2797)



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9日目

まだまだ帰りたくない、北欧にいたい、と思っていたが帰国に向けて動き出すと、心はすっかり帰国後のことになってしまった。

4時半にホテルを出発し、バスでオスロ空港へ。コペンハーゲンで乗り継ぎ、羽田空港へと向かった。機内での夕食時に腕時計の時刻を東京に戻し、ゆっくりビールとワインを楽しみながら、楽しかった山行を思い出しているうちに眠りにつくことができた。(文責:2797)



10日目

機内で朝食を済ませ、羽田空港に7時半過ぎに到着し、解散となった。最高気温7度のハシュタから30度超えの東京へ。どうなることかと思ったが、案ずるより産むがやすし、対応できる自分にびっくり。

無事山行を終えたこと、リーダーはじめ参加者の皆さん、かかわっていただいたすべての方々に深く感謝します。本当にありがとうございました。(文責:2797)

【CL追記】

みろく創立40周年記念海外山行のA山行でどこか計画を立ててよ、と担当の理事からお声がかかりました。そこでTさんに相談し、この計画が立ち上がりました。コロナ禍で延期になっていましたが、2023年9月、黄葉に染まる北スウェーデンのアビスコ国立公園と北極圏のロフォーテン諸島のハイキング。やっと実施することができました。

ラップランドはどこも壮大で美しい大自然が広がり、その中で共生している人々の営み。すべてカード払いOKの進んでいる北欧の社会。毎日、感動し、刺激もたくさん受けました。参加の皆さんは盛りだくさんのスケジュールの中、それぞれ体調を崩すことなく、忘れ物などのトラブルもなし。自立した登山者の仲間。まさに「みろく!」でした。

ユーラシア旅行社のKさん、添乗員のNさんには色々とご配慮いただきました。ご尽力頂いたTさんが参加できなかったことは大変残念でしたが、多くの方々にお力を貸していただいたお陰で、無事に終えることができホッとしています。

携わっていただいたすべての方々に、心より感謝申しあげます。(文責:2731)