ネパール遠征・アイランドピーク(6,189m)/後編(チュクン~アイランドピーク~カトマンズ)

前編(カトマンズ~ルクラ~ディンボチェ)はこちら
中編(ディンボチェ~カラパタール~チュクン)はこちら

アイランドピーク(6,189m)山頂にて

山行情報

日時:2024/04/26 ~ 2024/05/08 天候:概ね晴れ
ランク:D-D-16:00  参加:4名
山行担当:CL3632 SL3748
記録担当:文責:3632, 3748, 3063, 3418  写真:3632, 3748, 3063, 3418 

コースタイム

4/15~5/2(18日間) 行動時間:110時間24分 距離:146.2㎞ 累計標高差:+10,469m/-10,344m 各日のコースタイムは本文に記載

コースマップ

山行記

14日目/4月26日

チュクン(4,730m)8:10…12:00アイランドピークベースキャンプ(5,080m) 歩行時間:3時間50分 +449m/-74m

チュクンを出発し、イムジャ氷河沿いに歩いてBC(ベースキャンプ)へ向かう。氷河の上には土砂が堆積し、どこまでが氷河なのか見分けがつかない道だ。進むにつれて、アイランドピークが高くなって迫ってくる。周りに高い山があるため、遠くから見たときはそれほど高く感じなかったが、やはり高い山なのだ。テントが見えてきてBCに着いたと思ったら、ガイドが通り過ぎて先へ進んでいく。ここは別の隊のBCで我々のBCはその先であった。

BCには複数の登山隊が泊まっており、登山シーズン中はテントが張りっぱなしのようだ。昼食後、ユマールとエイト環での登下降訓練のため準備して集まる。BCのすぐ前の急斜面で登降・下降の手順を確認する。午後になると、今日登頂したというパーティーが下山してくる。頂上直下はかなりの急登のようで、きつかったと話している。夕方、明日の行程についてガイドと打ち合わせを行なう。(文責:3632)



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15日目/4月27日

アイランドピークベースキャンプ(5,080m)13:00…14:50アイランドピークハイキャンプ(5,450m)  歩行時間:1時間50分 +333m/-3m

昼食後に出発の予定なので、装備をまとめて少しゆっくりと過ごす。HC(ハイキャンプ)へ荷揚げの装備は、朝にガイド2名が担いで登って行く。今日も登頂したパーティーが下山してきて、その中に日本から来たパーティーもいた。話を聞くと途中で登頂を諦めたという人もいて、やはり頂上の下の壁はきついようだ。昼食後にBC(ベースキャンプ)を出発。朝にHCへ荷揚げに行ったガイド2名も戻ってきている。BC~HCを1日で2往復するとは、大した体力だと感心する。2時間ほどで到着し、明日の午前1時の出発に向けて仮眠を取り休憩する。(文責:3632)



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16日目/4月28日

アイランドピークハイキャンプ(5,450m)01:00…09:00アイランドピーク頂上(6,189m)09:20…17:25アイランドピークベースキャンプ(5,080m) 歩行時間:16時間25分 +814m/-1,172m

午前1時にHC(ハイキャンプ)を出発。クライミングガイドの後ろを遅れないように歩く。クランポンポイントと呼ばれる場所で、靴をアプローチシューズから冬用登山靴に履き替え、アイゼンも付ける。緩傾斜の岩場をトラバースすると、すぐに氷河の雪面となる。クレバスを避けて進むルートで、所々フィックスロープが張ってある。夜も明けはじめて、周りの山々やルートの状況が見えてくると、氷河の向こうの壁に雪が少なく岩壁になっているのも見える。ヒマラヤの山々も温暖化の影響があるのだろう。

壁の取り付きまで行くと、ガイドがすでにフィックスロープを張っている。ユマールをセットして登ると息が苦しくて、一気に登ることができない。立ち止まって息を整えながら登る。ガレ場となっている箇所は、落石をしないよう注意も必要だ。午前9時、アイランドピークの頂上へ。頂上は狭いので一段下がったテラスで休み、記念撮影をする。

20分ほどで下山開始。エイト環を使って壁を懸垂下降する。下を見ると、氷河に大きなシュルンドが開いていて緊張する。クランポンポイントまで下り、アプローチシューズに履き替えると、一安心で座り込み全員が下りて来るまで待つ。疲れたせいもあり、下りはゆっくりと歩く。今朝の登りでは暗くて見えなかったが、HCより上はガレ場や切れ落ちた斜面もあり、けっこう危ない箇所が多かった。

遅いのを心配して、ポーターがお茶を入れたポットを持って迎えに来てくれた。今日はチュクン(4,730m)まで下る予定であったが、BC(ベースキャンプ)で泊まり、明日下ることにする。(文責:3632)



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17日目~20日目

17日目/4月29日 アイランドピーク・ベースキャンプ(5,080m)10:45…19:00パンボチェ(3,930m) 歩行時間:8時間15分  +204m/-1,382m

昨日、トレッキングガイドがチュクンまで下っていたため、我々を迎えにまたBCまで登ってくる。パッキングして10時45分ごろに出発。今日はパンボチェまで長距離を歩くことになる。チュクンでの昼食後は、ひたすら歩く。もうすぐヘッドランプを出そうかと思う時間に、ようやく今日のロッジに到着する。(文責:3632)

18日目/4月30日 パンボチェ(3,930m)9:00…17:30 ナムチェ(3,440m) 歩行時間:8時間30分  +761m/-1,258m

パンボチェからの下りは歩きやすい道が続く。タンボチェの辺りでは、しゃくなげが山肌一面に咲いていた。黙々と下るなか、野性味溢れる動物に遭遇。トレッキングガイドが野生のシカだと教えてくれた。ここはネパールの山奥だったと改めて実感した。(文責:3418)

19日目/5月1日 ナムチェ(3,440m)9:00…15:20パクディン(2,610m) 歩行時間:6時間20分 +464m/-1,249m

閑散としたナムチェの町を出発。来たときは登山者で賑わっていた町も何だかひっそりとしている。今日もまたひたすら下る。今日の宿は行きと同じ宿で、到着すると明るいオーナーのママさんが「お帰り~!」と温かく迎えてくれて疲れが吹き飛んだ。(文責:3418)

20日目/5月2日 パクディン(2,610m)8:10…12:45 ルクラ(2,840m) 歩行時間:4時間35分 +550m/-299m

ついに迎えた最後の行程。この辺りの登山道には菜の花が咲き、畑には葉野菜やネギ坊主が植えてあり、岩・雪・氷の険しい山岳地帯から穏やかな下界の世界へ戻ってきた。最後に到着したルクラの宿で、トレッキングガイドと荷物を運んでくれたポーターさん達と「お疲れ様でした!」と乾杯。(文責:3418)



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21日目~26日目

5月3日 ~ 5月8日

予定通り行程を消化してきたので、カトマンズへ2日早く戻ってきた。世界遺産巡り、市内観光、お土産購入、タクシーで郊外のスーパーへ買い出しに行って、その帰りには路線バスを利用するチャレンジもした。カトマンズを十分に堪能して5月7日、カトマンズ・トリブバン国際空港から直行便で5月8日、成田空港に無事に到着した。(文責:3418)



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