三本槍岳
山行情報
日程:2020/10/19~10/20
参加人数:12名
天気:1日目 曇 2日目 晴
ランク:B
CL:1784 SL:2654
文責者:3094
コースタイム
1日目:沼原湿原登山口(10:20) 三斗小屋宿跡(13:00) 三斗小屋温泉 煙草屋(14:40 泊 )
2日目:煙草屋(7:15) 大峠(9:30) 三本槍岳(11:30 11:55) 北温泉分岐(12:20)
中の大倉尾根・スキー場分岐(13:30) 北温泉・入浴(14:40) 那須塩原駅(16:40)
山行記
1日目
沼原登山口でタクシーを下車。雲に覆われた山を見上げれば、吹き降ろしの寒風にブルッと身体が震える。「絶好の温泉日和じゃないか、待ってろよ!露天風呂」
準備運動で身体を温め、いざ出発!草紅葉の沼原湿原を突っ切って登山道に入ると、一転して観光客もいなくなる。静かなカラマツ・ブナ林に時折、シカの鳴き声が響く。落ち葉と落ち栗が続く秋深い山道だ。急坂を下って沢音が聞こえてきたら、丸太橋、岩伝いに沢を渡る。CL曰く「普段、渡渉する機会は少ないからよい経験よ」と、足場への的確な指示が飛ぶ。最後の渡渉地点で、沢の景色を楽しみながら昼食をとる。
左手にひっそりした墓地が見えれば、三斗小屋宿跡入口だ。江戸時代に、この地を通る“会津中街道”が開かれ、参勤交代にも使われたらしい。また、“白湯山信仰”の道としても使われ、常夜灯・石仏・鳥居に名残を見ることができる。戊辰戦争の際は、会津軍と新政府軍の山岳戦が展開され、先ほどの墓地の片隅に戦死者の墓があるようだ。しばし、往時を偲ぶ。
宿跡を後にして、高度を上げ緑色の木立に黄色・赤色の紅葉が増えてきたら、間もなく煙草屋に到着。男女交代で露天風呂を楽しむ。(水分補給後)風呂に浸かって缶ビールを片手に乾杯!「プシュッ」「ゴクッゴクッ」「プハー」。山裾に目をやれば夕日の赤が、刻々と雲の色を変えていく。曇りでなければ見られないご褒美に感謝しつつ、ぬるめのお湯に身を沈めれば極楽浄土。(翌朝、引き湯のコポコポと注ぐ音を聴きながら、露天風呂を独り占め)夕食を終え、早めの就寝。夜中に目覚め窓から見上げると、流れる雲に見え隠れする星空の模様が素晴らしかった。今日の晴天に安堵し、再び布団にくるまった。
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2日目
時折のぞく青空の下、皆元気に三本槍岳を目指す。ロープ伝いの岩登りや渡渉を経て、大峠に着く頃には、すっかり晴天。稜線は風が冷たく火照った身体に心地良い。会津中新道の要衝らしく、東西南北の展望が素晴らしい。三本槍岳に取りつき、後ろを振り返えれば流石山から弧を描くような山並みが美しい。
大峠から約2時間で三本槍岳の山頂。寒さを忘れて雄大な眺望にしばし見とれる。昼食を終え、中の大倉尾根に向かう。眼前の荒々しい朝日岳、斜面を下る笹原の艶やかな緑、紅葉を堪能しながら緩やかな尾根を下る。スキー場分岐の辺りでは、紅葉のトンネルが続く。紅葉の合間から茶臼岳・ロープウェイが見える。急な階段を下って川音が聞こえてくると北温泉に到着。
ストレッチ・解散後、露天風呂へ直行する。強張った筋肉をもみほぐし、楽しかった山行を皆で振り返る。風呂上りは、勿論!「プシュッ」「ゴクッゴクッゴクッ」「プハー」
タクシー待合わせの駐車場には、“駒止めの滝”(落差20m)の展望台がある。緑の中に点在する赤・黄の紅葉とエメラルドグリーンの滝壺のコラボレーションが見事!
参加者一同、温泉と紅葉を満喫した楽しい山旅であった。