中央分水嶺・高島トレイル(ロングトレイル)
山行情報
日時:2023/10/10 ~ 2023/10/13 天候:曇りのち雨/晴れ/晴れ/晴れランク:C-D-6:30 参加:4名
山行担当:CL2782 SL3519
記録担当:文責:2782, 3519, 3489, 3198 写真:3519, 3198
コースタイム
1日目
保坂10:12…11:14桜峠11:15…13:33行者山13:37…14:29横谷峠(泊) 歩行時間:4時間15分
2日目
横谷峠7:36…9:21駒ヶ池9:22… 9:40焼尾東谷道分岐9:53…10:17駒ヶ越…10:28駒ヶ岳10:44…11:44与助谷山11:55…12:48 桜谷山12:55…13:13木地山峠(泊) 歩行時間:5時間00分
3日目
木地山峠7:15…8:23百里ヶ岳8:33…8:58百里新道分岐8:59…9:20白石山9:21…9:26根来坂峠9:32…9:56おにゅう峠10:13…13:25ナベクボ峠13:31…13:59三国峠(泊) 歩行時間:6時間30分
4日目
三国峠7:11…8:23地蔵岳8:39…11:01岩谷峠12:33…12:34三国峠登山口 歩行時間5時間30分
コースマップ
記録日:2023/10/10~2023/10/13最高点の標高: 934 m
最低点の標高: 220 m
「高島トレイル公式マップ」
https://takashima-trail.jp/trailpamphlet
山行記
1日目
雨は止んでいるが、空は黒い雲で覆われている。今津町保坂というところでタクシーを降り、川のせせらぎを聞きながら県道を歩く。環境センターのところを右に入ると、そろそろ登山口だ。高島トレイルと書かれた黄色のテープを探す。このテープがなければどこが登山口かわからない。
高島トレイルは楽な山だと思っていたが、しょっぱなから急登、きつい。甘く見ていた。送電線の鉄塔工事のためのモノレールを過ぎて、大きな鉄塔の下で昼食。登山道の片側は人工の杉林、反対側はブナなどの広葉樹。道は柔らかくとても歩きやすい。もう花の季節は終わっているが、トリカブトの一種で、うす紫色のキタヤマブシという花が少し残っていた。
行者山の手前にザックを置き、記念撮影のために頂上までピストンする。天気予報は夕方から雨。雨が降る前にテントを設営したいので、横谷峠に急ぐ。横谷峠に着いてしばらくすると、雨が降ってきた。雨の中のテント設営は思った以上に時間が掛かり、張り終わるころには皆びしょ濡れになってしまった。(文責:3489)
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2日目
横谷峠では、夜間も土砂降りの雨が降ったりやんだりだったが、朝には止んでいた。最初の仕事はテントの雨水落とし。ふいても雨水は簡単には無くならない。そのままテントは撤収。重くなる。
この日は木地山峠まで約10㎞、5時間40分の比較的余裕のある行程。横谷峠からのスタートは滑りやすい急登。喘ぎながら登る。40分ほど登ると稜線。ここから駒ケ岳までは、緩やかなアップダウンのブナの森を歩く。まさにブナの緑の回廊の中を歩く。森林浴、快適な山旅である。
駒ケ岳は眺望もよく、名古屋から来たという人が大きなカメラを持ち、さかんに写真を撮っていた。さらにブナの森を進み、桜谷山を目指す。ザレた上りを登りきると桜谷山に到着。そこで高島トレイルの協会の方と消防の方7名と遭遇。登山路の安全確保への努力に感謝。木地山峠のテント場適地と水場情報をいただいた。
14時、早めにブナ林の森の中の木地山峠に到着。テント設営後、前夜濡れたシュラフ等を乾かす。水場は滋賀県側に5分ほど下った場所で、豊富な水が流れていた。(文責:3519)
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3日目
前夜とは異なりぐっすり眠れた。この日の行程は木地山峠から三国峠まで。コースタイムは6時間だが、アップダウンが多いハードな一日となった。
まずはこの日のピーク、931mの百里ヶ岳までの登りでスタート。百里ヶ岳まではブナ林を進む。百里ヶ岳山頂は、高島トレイルで唯一の一等三角点。百里ヶ岳から根来坂峠、おにゅう峠へとアップダウンが続く。根来坂峠は日本遺産・鯖街道。おにゅう峠手前の展望台からは大パノラマ景色を堪能した。おにゅう峠で軽食タイム、甘い香りにハチも登場。ハチは怖いのでそこそこに退散。
おにゅう峠から細尾根を越え2㎞ほどの所に水場がある。ここで究極の選択。ここで2ℓの水を汲んで、アップダウンの続く三国峠まで行くべきか?三国峠で、遠い水場に行くべきか?迷ったあげく、水を汲んで行くことを選択。
三国峠までは思った以上にアップダウンがきつく、+2㎏のハンディを背負いようやく三国峠に到着。三国峠は小高い場所にあり、ぎりぎりテントを4張、設営できた。なかなかハードな一日だった。(文責:3519)
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4日目
福井、京都、滋賀、三県の県境である三国峠(岳)に張ったテントで朝を迎えた。地蔵峠、岩谷峠を越える今日は、高島トレイル後半コースの最終日。ブナの原生林が続くこの区間は、複雑な尾根や小さなピークがあり、GPSと地図を見比べながら、トレイルの黄色いテープを探しながら、注意深く進む。
トレイル4日目ともなるとザックの重さが堪えるが、日が差し込んだブナの森はそんな疲れも忘れるほど美しい。広々とした原生林の中で、誰にも出会わず我々だけ。奥深い山に囲まれた贅沢なトレイル。
地蔵峠を越えて岩谷峠からは、朽木古屋集落へ下りた。立派な杉の林を下り、沢沿いの道を進むと、 まるで日本昔話に出てきそうな茅葺屋根の家々が現れる。下山したらコーラを期待したメンバーだが、商店はもとより、自販機ひとつない。お湯を沸かしてコーヒータイム。地図からは想像できない昔からの家並みに感動しながら、この風景もまたこのトレイルの一部なんだと実感。一日に3本という市営バス(220円)に揺られて帰途に着いた。(文責:3198)
【CL追記】
昨年10月に男性3人、女性2人で中央分水嶺の一部・高島トレイル(前半部・愛発越~40km)を踏破した。今回は男女4人で、10月10日から3泊4日のテント泊で、同トレイル後半部(水坂峠~桑原橋42km)に挑んだ。
高島トレイル(80km)には、同トレイルクラブが設定する山「12マウンティング」があり、その内5山が今回のルート後半部にある。昨年の前半ルートよりは、高山が少ない分「楽」と予想していた。ところが5山を結ぶルートには起伏の大きい小山が連なり、高齢の自分には思いザックとともに難儀な山行となった。
また初日は台風15号による影響か、強い雨に断続的に見舞われテント設営、撤収に難儀が倍加した。2日目から天気は回復し、足取りもゆっくりではあるが戻ってきた。分水嶺頂上から眺める若狭湾、日本海、そして琵琶湖を望む風景は素晴らしく、4人の会話は盛り上がる。
山中で行き交う人は少なく、1組のグループ、2人組と単独行3人だけだった。グループは高島トレイルクラブの関係者7人で、ルート巡視とルート標識テープの点検を行っているとのこと。また、責任者によると、高島トレイルと比良・比叡トレイルを結ぶルートが近く完成し、来春には開通するだろうとのことだった。
10月13日、我々のトレイルも全員無事、満足な気持ちでゴールインすることができた。その上「高島トレイル~比良・比叡連結トレイル開通」の情報は、次のLTへの希望となるものだった。
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