比良比叡トレイル(縦走)
山行情報
日時:2024/05/22 ~ 2024/05/26 天候:晴/晴/晴/晴/曇りランク:B-B-7:00 参加:12名
山行担当:CL2812 SL1817, 3483, AD2347
記録担当:文責:3559, 3780, 3333, 3821, 3535 写真:3483
コースタイム
1日目
ケーブル延暦寺駅 09:28…09:40延暦寺根本中堂09:55…11:00横川中堂(ランチ・拝観)11:25…12:44仰木峠12:50…13:51梶山14:12…14:59伊香立峠15:04…15:52 峠の宿 いかだち食堂民宿(泊) 行動時間:6時間47分
2日目
泊地 07:00≡07:11還来神社07:18…07:33登山口07:38…09:06霊仙山09:26…10:29権現山(ランチ)11:06…12:00小女郎峠12:06…12:28蓬莱山12:48…13:11打見山/琵琶湖バレイロープウェイ山頂駅-山麓駅-JR志賀駅-JR近江舞子駅≡17:00比良招福温泉 ホリデーアフタヌーン(泊) 行動時間:5時間53分
3日目
泊地 08:00頃≡JR近江舞子駅-JR志賀駅-琵琶湖バレイロープウェイ山麓駅-打見山/琵琶湖バレイロープウェイ山頂駅09:46…10:43葛川峠10:51…11:37荒川峠11:42…11:54南比良峠(ランチ)12:20…12:57金糞峠13:05…14:38武奈ヶ岳14:54…15:38釣瓶岳15:48…16:53地蔵峠17:02…17:29登山口≡17:40棚田ハウス(泊) 行動時間:7時間43分
4日目
泊地 07:30頃≡07:55横谷峠入口08:01…08:42横谷峠08:50…09:15ボボフダ峠09:17…10:14蛇谷ヶ峰10:31…11:49グリーンパーク想い出の森バンガロー(泊) 行動時間:3時間48分
5日目
泊地 07:00…グリーンパーク想い出の森…08:45シャトルバスBS08:50ー09:05朽木学校前BS09:30…10:05安曇川駅 行動時間:3時間05分
※≡宿の送迎車
山行記
1日目
豊かな自然と歴史に彩られた比良比叡トレイルは、比叡山鉄道のケーブル延暦寺駅からスタートした。好天に恵まれて、先ずは天台宗総本山延暦寺から、爽やかな樅の自然林に包まれ歴史の息吹を感じる中、延暦寺根本中堂を訪れた。ここを早々に後にして、京都一周トレイルと同じコースを進むと、玉体杉ポイントに着いた。そこでようやく京都市街の全容が見られた。同じトレイル(整備された東海自然歩道)を進むと、お昼前には横川中堂に着いた。ここでお昼。
午後からは比良比叡トレイルの標識に沿って、気持ちを新たにアップダウンが続く長い道を頑張って歩いた。途中の展望はあまり良くなかったが…。仰木峠(573m)を越えたところで、待望の琵琶湖が右手に現れ、美しい眺望にパワーをもらうことができた。
梶山(681m)に到着。予定より早かったが、休憩後、厳しい下り坂を注意しながら進み、無事伊香立峠へ辿り着いた。時間が早かったので、還来神社(もどろぎじんじゃ)へ向かうか、予定通り下山するか相談し、予定通りここで下山し、今日の宿のいかだち食堂民宿へ向かった。今日は新緑を堪能できた、楽しい1日だった。(文責:3559)
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2日目
今日は2日目、昨日の宿の車で還来神社まで送ってもらい、準備をして7時すぎにスタートする。最初は市道を約15分歩き、霊仙山入口を左折して林道に入り歩き続けると、霊仙山下林道出合に到着した。ここから本格的な登山道に入り、歩きにくい急登を約1時間半頑張って霊仙山(751m)に到着する。
ここから下って、登って約20分でズコノバンに着く。そして再び登ること約35分で権現山(996m)に到着し、眼下に大津市を眺めながら早めの昼食を取る。この辺りから右手眼下に琵琶湖を望みながらさらにトレッキングを続け、アップダウンを繰り返しながら権現山~ホッケ山(1,050m)~小女郎峠(1,101m)を経由して蓬莱山(1,174m)に昼過ぎに到着する。予定より早く到着したので、ゆっくりと長めの休憩を取り、ゲレンデの中を歩き打見山山頂へ向かった。
琵琶湖バレイロープウェイに乗り山麓駅へ下りバスでJR志賀駅に向かう。JR近江舞子駅で下車し、今日の宿からの迎えの車に分乗、宿の比良招福温泉 ホリデーアフタヌーンに到着。本日の予定を無事終える。(文責:3780)
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3日目
3日目、天気に恵まれる。7時30分朝食、宿の車でJR近江舞子駅まで2回に分けて送ってもらう。電車、バス、ロープウェイ経由で打見山山頂に9時過ぎに到着する。9時46分に出発。スキー場のゲレンデを下ると、湿地帯でピンク色のクリンソウが群生している。木戸峠からは緩やかなアップダウンの稜線歩きで比良岳分岐、大岩、葛川峠越えを過ぎ、急登し、11時10分に烏谷山到着。振り返ると打見山、蓬莱山の山頂が良く見える。
南比良峠で昼食、堂満岳を巻いて金糞峠に12時57分到着。別動隊のテント泊組の野営地と聞き、励ましのメモ書きを道標に置いて行く。少し下ると沢沿いを歩き、分岐からは急登が始まる。コヤマノ岳で一休み、最後の急登を経て14時38分に比良山系の最高峰の武奈ヶ岳(1,214m)に到着する。琵琶湖の山並みの展望を満喫、集合写真を撮ってから急なガレ場を下って行くと、緩やかな登りとなる。レンゲツツジの群生地を過ぎ釣瓶岳に。ここからは小さなアップダウンの下りで、周辺が開ける明るい登山道となる。
イクワタ峠、笹峠まで続き、過ぎると眼下に今日の宿がある畑地区の集落、棚田が見える。地蔵峠に16時53分に着く。畑への道は落ち葉が堆積、倒木が多くところどころにギンリョウソウが咲いている。足元に注意しながら下ること約20分で林道に着くと、宿の車が待っていた。車に分乗し、体験型農家民宿である棚田ハウスに17時40分、到着する。(文責:3333)
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4日目
今日は歩行時間が6時間の予定で、昨日より約1時間以上短く、登りも少ないので気が楽。雲一つない青空が広がり、トレイル中で1番の良い天気で気分もあがる。昨夜の宿泊先の畑集落は「日本の棚田百選」に選ばれているということで、出発前に見学してきた。車で横谷峠入口まで送ってもらうと、畑バス停から歩いてきた人が追い越していった。バス停からは15分ほどらしい。
35分ほど落ち葉の道を登ると、そこからは気持ちの良いブナ林の道が緩やかに続いていた。時折、樹間越しに眼下に田植えを終えたばかりの水田が見え、その向こうには琵琶湖が広がっていた。足元には、オオイワカガミの艶やかな葉がびっしり生えていた。
急登を登ると蛇谷ヶ峰、10時すぎに到着。360度の展望で琵琶湖の向こうには伊吹山や霊仙山が見える。10人ほどの登山者でにぎわっていた。お昼には早すぎるので、下山することにする。1時間強の下りは段差の大きい丸太の階段や石ゴロゴロで足にこたえたが、12時前には宿舎のバンガローに到着。15時到着の予定を大幅に短縮。4日間を歩き切り、感無量であった。(文責:3821)
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5日目
今日は最終日。グリーンパーク想い出の森を散策して、朽木からJR安曇川駅へ移動し、解散となる。途中の道の駅に寄ると、3日目の夕食に出た小鮎があった。宿の人から琵琶湖の鮎は小さいと聞いていた。名称も小鮎。また、朽木は鯖街道の旧宿場町なので、鯖寿司もある。小鮎は琵琶湖の魚で、鯖は若狭湾の海の魚。比良山地山麓の日本海側には鯖街道、琵琶湖側の山麓には湖西の道が並行して走っている。私たちは2つの街道に挟まれた比良山地を歩いたわけである。それを鯖寿司と小鮎に感じ、この食文化を知ったことも、比良比叡トレイルを歩いた成果のひとつに数えたいと思う。(文責:3535)
【CL追記】
今回の山行計画は、準備の段階から苦労した。まず、コースが近畿地方で下見が難しく、様子がはっきりしない。ヤマップやヤマレコの情報を繰り返し見たが、道迷い箇所が沢山ある。トレイル協会に確認するも、ヤマップやヤマレコの最新情報をよく見るように、との答えである。
さらには、最後の5月25日の宿をのぞき、3泊するほかの宿がコースの近くに見当たらない。コースから一旦山を下りたところを探すしかなかった。加えてアプローチに使おうと思い、タクシーを予約しようとしたが、運転手不足で3台まとめての予約は受け付けない、とのことでコース以外の場所の足の確保ができないという不安定性(結果的に宿の送迎に助けられた。予約時は無理との話であったが)などなど。
宿選びでは参加メンバーに大いに迷惑をかけたと反省している。ただ、天候に恵まれ、琵琶湖を眼下に見ながら気持ちよく歩けたことと、何箇所かでレンゲツツジなどの花に出会えたこと、新緑が素晴らしかったことと、何にもまして、全員が無事下山できたことが一番であった。