20170810~815上の廊下転進(東沢谷、高天原温泉、雲ノ平他)
山行情報
【日時】2017年8月10日(木)~15日(火)
【メンバー】6名:CL3339(HH),SL3256(MA),SL3420(HT),3060(YT),3063(YI),3338(NN)
【文責】3339(HH)
【写真】3060(YT),3256(MA),3339(HH)
【備考】会山行No323上の廊下(D-D-11)が現地での状況により転進した行き当たりばったりの個人山行です。
コース概略
全歩行距離約64km
○8/10(木)
・新宿西口BT(23:00発が遅れて出発) MAさんは竹橋より、他は新宿で集合
○8/11(金) 晴れ 気温28度、水温14度、夜雨 行動時間約5.5時間 休息約1.5時間(渡し舟待ち時間含む)
・扇沢BT(5:00頃/6:30)=トローリバス=黒部ダム(6:45/7:05)…平の渡し場(10:45/12:05)=対岸(12:20)…奥黒部ヒュッテ(14:05)泊
○8/12(土) 午前中曇り時々雨→午後曇り 行動時間約5.5時間
・奥黒部ヒュッテ(7:05)…東沢谷入渓(7:20)…東沢谷出渓(11:00)…読売新道に合流(12:00/12:05)…奥黒部ヒュッテ(12:40)泊
○8/13(日) 晴れ 行動時間約10.5時間 休息約1.5時間(温泉含む)
・奥黒部ヒュッテ(5:00)…赤牛岳標高2864m(10:55/11:25)…温泉沢の頭(13:35)…高天原温泉(16:05/16:50)…高天原山荘(17:10)泊
○8/14(月) 晴れ 行動時間約9時間 休息約2.0時間
・高天原山荘(6:00)…雲ノ平山荘(8:35/9:05)…祖父岳標高2825m(10:20/10:35)…黒部源流碑(12:10)…三俣蓮華岳キャンプ場(12:40/13:05)…双六小屋(15:05/15:20)…鏡平山荘(16:55)泊
○8/15(火) 曇り時々小雨 行動時間約2.5時間 休息0.5時間
・鏡平山荘(5:50)…わさび平小屋(7:35/7:50)…新穂高温泉駅(8:40)で解散。
4名(YT,YI,MA,HH)は⇒=平湯BT=松本駅(13:47)=新宿駅(16:34)、他は温泉でまったりと。
感想
沢愛好者のあこがれのまと「上の廊下(かみのろうか)」に行ってきた。と言っても最初の渡渉地点までとなった。
この計画のために3回の訓練をメンバーで実施した。
今年5月の丹沢玄倉川中流(くろくらがわ)、6月の大菩薩嶺小室川谷(こむろがわたに)、7月の奥多摩丹波川本流&一之瀬川本流だ。ある程度の対策を練って臨んだ。
しかし史上2番目の長寿台風5号や直前の雨の影響が強すぎた。
前日そして早朝に遡行の可能性はないかとメンバーと下見を重ねた。最初の渡渉場所は行けそうに思えた。
しかし、一度突入すると距離は長く、エスケープは困難なコース。
小屋では黒部の著作で有名なガイドの志水哲也さんとたまたま一緒だった。
山と渓谷社の「上の廊下」DVDを幸運にも直接本人の声を聞きながら見ることができた。
「この時は異常渇水で平年の60%の水量」とのこと。このDVDをあてにしてはいけない。
また
「今年は水量が多い、この状況で突破できるのは日本で2~3パーティぐらいか?」
われわれはそんな猛者のパーティ???平均年齢59歳の中高年パーティだ!
協議のうえ、結局お隣の東沢谷に転進した。
だが志水さんいわく、「上の廊下がだめだから東谷沢への転進は甘い」とのこと。
実際そのとおりだった。小雨のなか、なかなか水量が減らず、核心をほぼ越えたところでエスケープした。
ちょうどその頃、尾根をへだてた上の廊下側で死亡事故が発生した。
4~5日前に入渓した3人パーティで、撤退途中の小屋まであと500mのところだったらしい。
ヒュッテで救助要請に戻ったリーダーらしき人がいた。よく2次災害にならず戻れたと思う。
死亡した人はへつり途中で落ちて水流に巻き込まれた模様。約40分蘇生措置をしたがだめだった。
私も学生の時、クラブの同期が山で遭難死した。そのあとがとても大変だったのを思い出す。
救助要請者は最初は泣いていて、さらに今後のことを思うととても気の毒だった。
さてこのあとだが、このまま戻るか、どこかに寄るか?
最近「先は長くないし、もう2度来ることはないかも…」が口癖のYTさん。
このあたりを熟知しているNNさん&HTさん。
縦走に邪魔な沢泊装備を背負いながらも昭文社コースタイムの70%で先頭をリードしていくMAさん。
お盆の混雑時でも巧みな交渉力で小屋の手配と快適さを確保してくれたYIさん。
これらのメンバーのおかげで、その日ごとにコースを決定して北アルプスのおいしい所を巡って南下した。
天候に恵まれ、楽しい個人山行となった。
最後に「上の廊下」は「神の廊下」。神様のご機嫌がよければいつか通してくれるかな?!
写真
○8/11(金)
- 「行ってきます」。黒部ダムにて
- 最初は黒部湖の湖畔めぐり
- いい天気♪
- 途中のロッジくろよん
- 湖畔沿いの危険な所は木道が整備されている
- 木橋も
- 渡し場の平の小屋に到着
- ここで小屋のご主人兼船長さんの方から待っている間にいろいろお話を聞く
- 12:00発の無料の渡し舟に乗船
- 定員は25名、ほぼ満席
- 結構アップダウンがきつい
- ここはカナダのバンフ国立公園?
- 奥黒部ヒュッテに到着、結局ここに2日間お世話になる
- 上の廊下の最初の渡渉点を下見、
- この付近でこの水量
- 天気がいいとユーシンブルー
- 渡れるかな?
- 志水さんたちが練習していた
- あこがれの志水さんとツーショット!
- 志水さん直筆の遡行記録が小屋の壁に貼ってある
○8/12(土)
- 早朝の小屋付近の東谷沢、左奥が上の廊下の出会い
- 写真奥のパーティは青丸にテントを張ってたが、昨夜の雨で赤丸まで水が流れていたそうだ。(怖)
- 昨日よりやや多めの上の廊下渡渉点
- 東谷沢の出会い付近
- 東沢谷へ出発前の記念撮影
- 小屋から5分の読売新道から東沢谷への分岐点
- 入渓には約5mの懸垂で
- この沢は鷹取山のようなぼろぼろの砂岩壁
- 水量多い
- どぼんすると流される
- 水流の弱い所を
- スクラム渡渉
- 雨が止まない
- 巻き途中
- ここはへつらずに弱点をクライミング
- 沢の標高1540m地点からの支尾根を使って標高1745mの読売新道にエスケープする
- 救助要請者をピックアップに来たヘリ。すごい風圧
- お仲間のご冥福をお祈りします
○8/13(日)
- 読売新道から黒部湖方面
- 赤牛岳に向かって 読売新道
- 読売新道より
- 読売新道より
- スタート地点の黒部湖方面
- アップで
- 途中のガレ場
- 赤牛岳頂上2864m 今日の標高差約1400m
- 逆の方向から
- 日本1遠いとされる温泉にむかって下降中
- やっほー♪
- いらっしゃい~♪
- 東沢谷方面
- 高天ヶ原温泉(たかまがはらおんせん)に向かって下降中
- 赤い屋根が今日泊まる高天原山荘(たかまがはらさんそう)
- この温泉沢を下ると
- 川そばに露天風呂、ここは43度と熱い
- 沢から少し上のこちらはちょうど良い温度
- さっぱりした後、約20分の登りで小屋に到着
○8/14(月)
- 尾瀬?
- 雲ノ平に行く途中
- 雲ノ平付近
- 360度の展望
- 雲ノ平山荘へ
- YIさん差し入れのクッキーでコーヒータイム
- 至福のひととき
- 防災ヘリ、大きな事故でなければよいが…
- しばらくは庭園歩き
- 祖父岳への雪渓
- 祖父岳頂上2825m、ここからの眺めも最高!
- はるかに槍ヶ岳
- 槍ヶ岳が見えている間に急いで
- こちらも晴れてる間に
- 岩苔乗越付近
- 下ると
- 水場の案内
- 黒部川源流の水場、あの激流はここから始まる
- 黒部川源地標。実際の水場より約300m下流にある
- 三俣蓮華キャンプ場より鷲羽岳
- 双六岳の稜線
- 双六小屋へ
- お盆の混雑
- 鏡平山荘への途中より
- 時々、槍ヶ岳が顔を出す
- 槍ヶ岳はどこからでも絵になる
- 最終宿の鏡平山荘に無事到着
- 安堵!
○8/15(火)
- 今日は下るのみ
- ガイド案内つき
- わさび平小屋、冷えたトマトとバナナがおむかえ
- 新穂高温泉に到着
- 平湯BT、松本への乗り換え地点
〇おまけ 訓練山行 第1回5/27西丹沢玄倉川、第2回6/17~18大菩薩嶺小室川谷、第3回7/22~23奥秩父丹波川本流&一ノ瀬川本流
- 西丹沢玄倉川
- 西丹沢玄倉川
- 西丹沢玄倉川
- 大菩薩嶺小室川谷
- 大菩薩嶺小室川谷
- 大菩薩嶺小室川谷
- 奥秩父丹波川本流&一ノ瀬川本流
- 奥秩父丹波川本流&一ノ瀬川本流
- 奥秩父丹波川本流&一ノ瀬川本流
- 奥秩父丹波川本流&一ノ瀬川本流
- 奥秩父丹波川本流&一ノ瀬川本流
- 奥秩父丹波川本流&一ノ瀬川本流