和賀岳・秋田駒ヶ岳

ニッコウキスゲの大群落

山行情報

日時:2022/07/22 ~ 2022/07/24 天候:22日 曇り時々雨、23日 曇り後雨、24日 曇り後晴れ
ランク:C-C-8:00 ⇒ B-B-3:30 参加:13名
山行担当:CL2280 SL2569、2548
記録担当:文責:2280 写真:2280

コースタイム

=は路線バス、≡は宿のマイクロバス、…は歩行

22日(金) 歩行時間:1時間28分、
休憩時間(武家屋敷内見学歩行時間を含む):2時間45分
東京7:32発 <秋田新幹線 こまち5号> 角館10:39着
角館駅[10:41発] →(2分)→ 仙北市観光情報センター「角館駅前蔵」[10:43~51]
→(16分)→ 武家屋敷 小田野家[11:15~17] →(1分)→ 武家屋敷 河原田家[11:18~38]
→(14分)→ 稲庭うどん「ふきや」[11:52~12:24]
→(13分)→ 武家屋敷 石黒家[12:37~57] →(3分)→ 武家屋敷 青柳家[13:00~32]
→(3分)→ 安藤醸造花上庵[13:35~38] →(4分)→ 武家屋敷 岩瀬家[13:42~45]
→(5分)→ 角館こだわり蔵[13:50~14:00] →(5分)→ 西宮家[14:05~20]
→(6分)→ 安藤醸造本店[14:26~40] →(15分)→ 「角館駅前蔵」[14:55~58]
→(1分)→ 角館駅[14:59~15:02]
角館駅15:02発 ≡ 奥羽山荘15:30着

23日(土) 歩行時間:登り1時間50分、下り1時間25分、合計3時間15分、
休憩時間:1時間10分
奥羽山荘9:15発 ≡ 唐松神社 一の鳥居10:10着 →(25分)→ 駐車場10:35発
≡ [11:50~12:45]
≡ 元滝伏流水 駐車場13:05着 →(15分)→ 元滝伏流水[13:20~23]
→(15分)→ 元滝伏流水 駐車場[13:38着・発]
≡ 奈曽の白滝 駐車場13:45着 →(10分)→ 金峯神社宝物殿[13:55~57]
→(6分)→ 奈曽の白滝[14:03~04] →(6分)→ 金峯神社本殿[14:10通過]
→(3分)→ 吊橋[14:13通過] →(3分)→ 奈曽の白滝 駐車場[14:25着・発]
≡ 大曲駅[15:50~16:25] ≡ 奥羽山荘16:55着

24日(日) 歩行時間:3時間30分、休憩時間:40分
奥羽山荘6:10発 ≡ 角館駅6:45着 角館7:02発 <JR田沢湖線> 田沢湖7:21着
田沢湖駅前8:15発 = 駒ヶ岳八合目9:14着
八合目登山口[9:25発] →(30分)→ 片倉岳展望台[9:55~10:00]
→(30分)→ 阿弥陀池[10:30通過] →(5分)→ 阿弥陀池避難小屋[10:35~40]
→(15分)→ 男女岳[10:55~11:05] →(15分)→ 阿弥陀池避難小屋[11:20~45、昼食]
→(10分)→ 横岳分岐[11:55] →(5分)→ 横岳[12:00~05] →(5分)→ 横岳分岐[12:10]
→(25分)→ 男岳分岐[12:35~45] →(5分)→ 分岐[12:50通過]
→(15分)→ 3番ベンチ[13:05-10] →(10分)→ 片倉岳展望台[13:20通過]
→(20分)→ 旧道ルート分岐[13:40~45] →(5分)→ 八合目登山口[13:50着]
駒ヶ岳八合目14:05発 = アルパこまくさ14:30着 温泉入浴
アルパこまくさ15:44発 = 田沢湖駅16:18着
田沢湖駅近くの「そば五郎」にて簡単な懇親会[16:40~17:40]
田沢湖18:10発 <秋田新幹線 こまち42号> 東京21:04着

コースマップ

秋田県の山を表示しました。登りました秋田駒ヶ岳と登山を中止しました和賀岳のほか、いくつかの山が載っています。

1日目(角館の武家屋敷など観光)

2日目(和賀岳登山を諦め、観光)

3日目(秋田駒ヶ岳登山)

山行記

まえがき

お花がきれいな時期に計画し、会山行(No. 086)の和賀岳・秋田駒ヶ岳を実施しました。参加者は15名の予定でしたが、直前になって2名の方が急遽不参加となり、13名になりました。

初めに登る予定の和賀岳は雨のため中止することになりましたが、次に登る秋田駒ヶ岳は天候に恵まれ、展望と素晴らしいお花畑を満喫することができました。

今回の山行ではメインの山である和賀岳に登ることができなかったので、来年には是非登りたいと思っています。



1日目(角館の武家屋敷など観光)

秋田新幹線こまち5号で角館駅に到着し、駅前にある仙北市観光情報センター「角館駅前蔵」でザックなどの荷物を預かっていただく。また、傘を貸していただいて武家屋敷などの観光に出発する。

幸い、傘を借りたものの雨に降られることなく武家屋敷まで行く。小田野家河原田家を回っているとお昼が近付いてくるので、昼食を予約している稲庭うどん「ふきや」にいくことにする。

お店では稲庭冷しうどん(2色だれ)か稲庭温うどん(きのこ付き)を注文していただく。温うどんは高価な川連塗りの器に入っている。

美味しくいただいたのち、上級武士の石黒家と青柳家を回り、安藤醸造花上庵岩瀬家に立ち寄る。

その後、角館こだわり蔵でお土産などを購入する。小生は、バター餅いぶりがっこを購入する。

その後、南に進み、西宮家安藤醸造本店を見学する。

そこまでで終わりとし、角館駅に戻る。「角館駅前蔵」で預けておいた荷物を受け取り、傘をお返しして、宿泊する奥羽山荘の送迎車を待つ。

送迎車は15時頃に到着し、30分ほどで宿の川口温泉奥羽山荘に到着する。

まずは温泉入浴とする。

夕食前にリーダー3名で集まって、翌日の和賀岳登山をどうするか相談する。天気予報のサイトによって若干の違いはあるものの、雨模様で風が強い。また、この山のハイライトであるニッコウキスゲは、今年は早く終わっているというお話だ。7月上旬に暑い日が続いたためのようだ。

また、奥羽山荘オーナーの佐々木さんから、山に登らない場合のご提案をいただき、岩牡蠣の美味しい所などをご案内いただけるというお話だ。

このため、残念ではあるが、和賀岳登山は中止として、来年以降に登ることにする。

その代わりに、佐々木オーナーのお言葉に甘えて、観光のご案内をお願いする。

奥羽山荘のレストラン「爺森」での夕食の際、ウクライナから避難してこられているピアニストのアレックスさんがアコーディオンの演奏をしてくださる。よく知っている音楽をたくさん演奏していただき、手拍子が入ったり、つい小生が歌ったりする。



写真をクリックするとスライドショーになります。

2日目(和賀岳登山を諦め、観光)

この日は奥羽山荘のオーナー佐々木さんに送迎車でご案内いただき、何か所かの観光をすることになる。

移動の途中、雨が降ったりやんだりして、時折激しく降る。この様子だと、山の上はもっと激しく降っているだろうと思う。

初めは唐松神社だ。ここは安産祈願で有名な神社だそうだが、歴史で習った物部氏に由緒があるそうだ。唐松神社に隣接する物部家邸宅の庭園内にある唐松山天日宮は物部家ゆかりの神を祭る神社だそうだ。

次に、初めにお話のあった岩牡蠣を食べることのできる道の駅象潟「ねむの丘」に向かう。

この道の駅の農林水産物直売の所に“岩がき”の幟が立っている。ここで佐々木オーナーが1個1,000円のものが良いとのアドバイスをして下さるので、これを注文する。するとオーナーの顔で、おまけとしてカンパチあら炊きとツブ貝が付いてくる。生ビールを買ってきて、美味しくいただく。

また、元々は登山の際の昼食弁当としてお願いしてあったパンを食べる。3個だが、調理パンが2つとあんパン1つだ。これはまた美味しい。

次に、元滝伏流水という所に連れて行って下さる。この滝は約10万年前に流れ出した鳥海山の溶岩の末端崖から流れ落ちている湧き水の滝だそうだ。

駐車場から10分ほど歩くと、靄が立っている所に水が流れ出している。きれいな水なので、滝壺周辺にはイワナ・ヤマメ・サンショウウオなどがすんでいるそうだ。

元滝という滝はもう少し上流にあるそうだが、今は崖が崩れたため立ち入り禁止になっているそうだ。

次に、奈曽の白滝という所に行く。駐車場の前に奈曽白橋という橋がある。それを見ながら川沿いに上流に進み、階段で金峯神社に上がる。宝物殿のある所から階段を下り、川面の近くまで行くと、勢い良く流れ落ちる滝が見える。これが奈曽の白滝のようだ。雨が降っており、石段が濡れているので滑りやすい。この滝は幅が11mで落差が26mもあるそうだ。紅葉の頃は滝の周りの木々が色付いてきれいなのだそうだ。

登り返して、先に進み、金峯神社の境内から再度下ると吊り橋を渡る。吊り橋の上からも滝が見えるはずだが、この時期は木々の葉が茂っているため隠れている。駐車場まで戻り、この日の観光を終える。

バスの中で3名の女性が、翌日に奥羽山荘にもう1泊して、25日(月)に和賀岳に登りたいというお話が出る。

佐々木オーナーが携帯電話で確認してくださり、宿泊も登山口までの送迎もできるということが分かる。

このため、JRの切符の変更をすることになり、大曲駅に立ち寄る。

何かトラブルがあり、かなりの時間待つ。

17時前にやっと奥羽山荘に戻る。

温泉入浴後に少し遅いスタートの夕食となる。この日はレストランではなく、ホールにピアノが用意されており、アレックスさんがピアノ演奏をして下さる。

私たちだけのための演奏だ。こういう機会はなかなかない。



写真をクリックするとスライドショーになります。

3日目(秋田駒ヶ岳登山)

4時半頃に起床とし、洗面の後、出発の準備をしてから、会場に用意していただいたおにぎりとおかずの朝食をいただく。昼食用のお弁当は前日と同様に3個のパンだ。

奥羽山荘を後にして、送迎車で角館駅まで送っていただく。

早い出発だったので、1本前の7:02発のJR田沢湖線に乗って、田沢湖駅まで行く。

8:15発の羽後交通の路線バスまで時間があるので、コインロッカーに山に担いで上がらないものを預けたり、お弁当を予約したスーパーマーケットの場所を下見したりしてから、バス停近くでストレッチ体操をする。8:00にコンビニが空いてから飲み物などオン買い物をする。

バスに約1時間乗車するが、初めは乗っているのが我々13名だけだ。途中の水沢温泉郷から何人か乗車してくる。一般車両はアルパこまくさに駐車して路線バスに乗り換えるので、駒ヶ岳八合目までの往復バスがある。このため、アルパこまくさからの乗車はない。

駒ヶ岳登山口から上の道は、一般車両は通行止めなのだ。

狭い道幅のうねうね道をバスが登って行く。カーブに番号が書かれているが50以上あるようだ。

駒ヶ岳八合目には売店とお手洗いがある。お手洗いを利用してから出発する。ストレッチは田沢湖駅で済ませたので、要領良くスタートできる。

初めは少し急な登りの道だが、登山道脇に高山植物がたくさんある。ミヤマホツツジハクサンシャクナゲヤマブキショウマミヤマシシウドマルバダケブキハクサンシャジンなどだ。

30分ほどで片倉岳展望台に着く。5分休憩してから出発する。

その先には、イワオトギリバイケイソウマルバシモツケミヤマダイコンソウアズマシャクナゲも見られるようになり、もう少し登るとニッコウキスゲがたくさん現れる。ニッコウキスゲは群落になってたくさん咲いている。

阿弥陀池が近くなると、エゾシオガマイブキトラノオヨツバシオガマキンコウカフデリンドウも咲いている。

阿弥陀池のほとりの北側の木道を歩いて阿弥陀池避難小屋まで行く。ここで小休止をしてザックをデポしてサブザックで男女岳に登ることにする。人によってはトレーニングとしてザックをそのまま担いで登る。

避難小屋から男女岳までのコースタイムは20分だが、登るにつれて勾配の急な階段になってくる。登山道脇には、エゾツツジイワニガナも咲いている。

何とか15分で山頂まで登る。良いことに、登るにつれてガスが晴れてきて、山頂に着く頃には周りが全部見えるようになる。阿弥陀池と避難小屋がよく見える。男岳と女岳もよく見える。

山頂では記念撮影の順番に並んでいる。近くにいる方に全員の記念写真のシャッターを押していただく。一人で撮ってほしいという方もたくさんいる。

再び阿弥陀池避難小屋まで下り、昼食とする。前日と同じパン屋さんの3つだが、違う種類のパンだ。調理パン2つとチョコレートパンだ。小生の飲み物は奥羽山荘の自動販売機で買った飲むヨーグルトだ。

この避難小屋には公衆お手洗いがあるのでありがたい。

昼食後は横岳に向かって南に登る。稜線に出ると東に向かい、横岳に着く。

ここで小生がとんだ間違いをしてしまう。計画では横岳から南に進んでコマクサの咲く大焼砂を下り、男岳分岐から北北西にムーミン谷と呼ばれる谷合に下り、女岳北の分岐から斜面を登る計画だったのだが…。その谷合にも高山植物が期待できたのだった。

なぜか地図を見間違えて、横岳から横岳分岐まで同じ道を戻り、そのまま西に進んだのだ。そのルートは結構岩場が多くて歩きにくい道だった。すれ違いにも苦労した。

ただ、他では見なかったハクサンフウロがたくさん咲いている。

また、十字路になっている男岳分岐付近にはたくさんのニッコウキスゲの咲いている大群落がある。これは見事というしかない。男岳の南側、北側、北東側の一帯が群落になっているのだ。

ここで休憩を取り、写真撮影タイムとする。

朝からずっと小生がトップを務め、SLの2569さんにラストをお願いしていたが、ここからは交代する。

阿弥陀池の西側の分岐へ下るときも、ニッコウキスゲの群落の脇を通る。

分岐まで下ると計画よりも1時間以上早いことが分かる。道を間違えたことは岩場の多い道になったことで気が付いていたが、これほど違うとは。それでも早く下れば早いバスに乗ることができるので良いかと思って下る。

分岐からの木道を歩く際には、朝の登りではガスが出ていたのが晴れているので、より高山植物がきれいに見える。

快調に下り、1度休憩を取って、旧道ルート分岐まで下る。ここから見える景色は他とは異なり、植物のない火山の荒々しい景色だ。危険なので通行をしないようにとの注意書きがある。

その辺りで下からパトカー、続いて救急車が登ってくるのが見える。間もなく消防隊員2名が担架を持って急いで登ってくる。さらにヘリコプターもやって来る。何か転落事故でもあったのだろうと思う。

八合目登山口まで下ると、下山した13:50の少し後に14:05発のバスがあることが分かり、ほっとする。

バスを待っている間にも消防の赤い自動車がやって来る。バスで下る途中にもすれ違い、消防の赤い自動車は合計4台も来ている。

14:30にアルパこまくさに着き、温泉入浴だ。お湯はとても質が良いが、洗い場のお湯の出が悪い。同時に複数の人がお湯を出すと少しずつしか出ない。その点は不満だったが、温泉に入ることができて満足する。

出る際に、15:30が入場最終時刻で、16:00に終わることを知り、もし計画どおりに歩いていたとしたら温泉に入ることができなかったことが分かる。まさかそんなに早い時刻で終わるとは想像していなかったので、調べていなかった。

道を間違えたことで参加者の皆さんには大変申し訳ないと思っていたものの、温泉に入ることができたので結果的には良かったと思う。

田沢湖駅には計画よりも1時間以上早く着いたので、1つ前のこまち号で帰るという選択肢もあるが、グランマート田沢湖店にお弁当を予約しており、予定時刻が17時半だったので、やむを得ず帰りの新幹線は変更せず、駅周辺のお店で懇親会を行うことにする。

まずは奥羽山荘の佐々木オーナーご推薦の桃屋に行ってみるが、このお店は夕方の営業は予約していないと行わないとのこと。このため、そば五郎に入店する。

ここで瓶ビールと神代大吟醸を注文し、天ぷら盛り合わせと出汁巻き卵をいただく。

17:20には男性5名でグランマート田沢湖店に向かい、予約してあったお弁当を受け取る。大きなお弁当箱で、メインは牛肉、焼き鮭、焼きホッケの3種類だが、鴨、鶏唐揚げ、煮凝りなど美味しいおかずで一杯だ。

男性は缶ビール、小生は秋田銘醸(株)の日本酒「美酒爛漫」のしぼりたて本醸造蔵囲いの4合瓶を購入する。

電車内でお弁当を食べて満足する。みんな美味しいお弁当との評価なので、安心する。



写真をクリックするとスライドショーになります。