十勝岳連峰(美瑛岳・十勝岳・富良野岳)縦走

富良野岳からの十勝岳、美瑛岳

山行情報

日時:2023/07/07 ~ 2023/07/09 天候:晴れ
ランク:C-C 9:00 参加:4名
山行担当:CL3847 SL2764
記録担当:文責:3847 写真:2764, 3530, 3560, 3847

コースタイム

1日目
15:30吹上温泉白銀荘(泊)

2日目
吹上温泉白銀荘5:00…5:03吹上温泉登山口…5:55吹上温泉分岐…7:11雲の平…9:50美瑛富士分岐…11:21美瑛岳…14:26十勝岳…15:20上ホロ避難小屋(泊)

3日目
上ホロ避難小屋4:50…5:03上ホロカメットク山…5:22上富良野岳…6:04三峰山…8:01富良野岳…11:21三段山分岐…11:45十勝岳温泉登山口…13:37十勝岳温泉凌雲閣-(バス)13:51吹上温泉白銀荘

コースマップ

記録日:2023/07/08~2023/07/09
合計距離: 24290 m
最高点の標高: 2068 m
最低点の標高: 989 m

山行記

1日目(7/7)

会のメンバー4名で十勝岳連峰を縦走する山行を実施。新千歳空港から富良野を経由して、吹上温泉白銀荘へ。白銀荘は自炊設備が完備され、大きな露天風呂及びテント場もある安価な宿泊施設。当日は満員で、寝床は2段ベッドの8人部屋。途中の富良野COOPにて調達した食材で夕食をとり19:30に就寝。



2日目(7/8)

5時、吹上温泉登山口から美瑛岳へ向けスタート。渡渉を1回して、望岳台からのルートに合流。このルートは十勝岳をめざす人がほとんどだが、我われは十勝岳避難小屋手前の雲ノ平分岐で美瑛岳方面に向かう。ほどなく最初の雪渓が現れる。早朝ということもあり固く凍っていたため、雪渓を避けるように歩き通過。その後、4箇所雪渓があったが、ステップを作れる状態で問題なし。

美瑛岳への直登ルートを予定していたが、前日の宿泊者からの情報をもとに、美瑛富士分岐経由のトラバースルートへ変更。このルートは、傾斜は緩いが松の枝が登山道を塞いでいる箇所も多く、背中のマットが引っ掛かり苦戦。人にほぼ会う事もなく、大自然の中にいることを感じられた貴重な時間だった。美瑛富士分岐では、重そうな装備を背負った女子がオプタテシケに向かい、双子池でテント泊とのこと。逞しい!

美瑛岳山頂からは荒々しく切れ落ちた大きな爆裂火口が臨め、その先に鋸岳、平ケ岳、遥か先に十勝岳が見える。美瑛岳からの稜線は比較的歩き易いが、草ひとつない岩だらけの風景は火星を思わせる。百名山の十勝岳からは、翌日登頂予定の富良野岳、少し下ると遥か遠くに避難小屋が見える。思わず「遠い…」と声が出る。上ホロ避難小屋までの稜線上は予報通り強風となり突風で吹き飛ばされないよう、気をつけながら黙々と歩き、上ホロ避難小屋に15時20分到着。

昨年建替えられた避難小屋は非常に綺麗。宿泊者はほぼ満員の18名くらい。避難小屋から200メートルほど離れた雪渓下部に水場があり、浄水して冷たい水を調達。早々に夕食をとり、雪渓の雪で冷やした持参のビールを飲み、7時過ぎには就寝。避難小屋に不満はなかったが、地響きのようなイビキがしていた1階に宿泊(我われは2階)していた人は、眠れたのだろうか?



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3日目(7/9)

4時50分、避難小屋をスタート。今日も天気が良い! すぐに上ホロカメットク山。ここからめざす富良野岳への稜線が待ち構えている。上富良野岳を過ぎた辺りから、稜線の右側(東南)にチングルマ、エゾツガサクラなどが群生したお花畑が広がる。正面に薄緑色の富良野岳を眺めながら、花の稜線を歩き、富良野岳分岐に到着。日曜日ということで十勝温泉登山口からの登山者が多く、200人近くはいただろう。

富良野岳山頂への登山道は階段もあり良く整備されている。とにかく花の宝庫で、さずが花の百名山。山頂からは歩いてきた稜線と十勝岳が見える。さらに遠くに美瑛岳の穂先が見え、十勝岳連峰の雄大さを実感する。三段山分岐を経由してバス停がある十勝岳温泉登山口に11時45分下山。車をデポしている白銀荘までのバスには充分時間があるため、凌雲閣でゆっくりの昼食。バス停で、関東から来た女子と遭遇。旭岳から富良野岳まで3泊4日のソロテント泊で歩いてきて、これから東京に戻り明日は会社にでると爽やかな笑顔で話してくれた。我われはバスで白銀荘に戻り、温泉に入った後、本日の宿泊先の札幌へ移動。

今回の山行は、北海道の山を多く登った山仲間のNさん(5、6月の情報誌に北海道の山情報を掲載)のアドバイスをもとに計画。縦走した三山は、それぞれに特徴があり、変化に富んだ素晴らしい稜線歩きと雄大な北海道の山を堪能した記憶に残る山行となった。個人的には、昨年の大雪山に続き2回目で、すっかり北海道の山々に魅せられてしまった。



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