残雪の唐松岳から五竜岳縦走
山行情報
日時:2024/05/03 ~ 2024/05/05 天候:晴れランク:D-D-7:00 参加:4名
山行担当:CL3256 SL3420
記録担当:文責:3256 写真:3256, 3420, 3537, 3626
山行記
1日目
今年のGWの雪山は唐松岳から五竜岳までの縦走。夏道は一度歩いたが、残雪の後立山を歩いてみたかった。しかし、今年は融雪が早く稜線は一部を除いて夏道が出ており、アイゼンを履いたのは五竜岳の山頂近くになってからだった。
長い時間山に居たかったため、前泊で松本に泊まり白馬スキー場から唐松岳のテン場で1泊、五竜岳のテン場で1泊と、短い距離を歩いて山を堪能した。
1日目、白馬のスキー場には雪が無く、GWというのに閉鎖されていた。ゴンドラ、リフトと乗り継ぎ、一気に標高1,830mまで連れて行ってくれる。第一ケルンから白馬の山々を眺める。あいにく、八方池は雪の下にあるため見ることはできなかったけど、何時間でもいられそうだ。
ところどころ夏道が出ておりそこを歩くが、腐った雪の上を歩くこともある。凍っていなければアイゼンは不要。唐松岳までアイゼンの出番はなかった。この日は唐松岳のテン場までの行程のため、休憩を多めに取りのんびりと登って行く。最後の雪面を乗り越すと、素晴らしい劒岳が目の前に飛び込んできた。歓声をあげる。が、早くビールにありつきたいがためとっとと受付をすませ、テントを張り終えて全員で乾杯。いろんな所でビールを飲んできたが、このテン場は最高の場所だ。
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2日目
五竜岳のテン場に行くだけなのでゆっくりと起床し、朝食の前に唐松岳山頂をめざした。テン場から15分ほどで山頂。風もなく暖かいので、ここでものんびりと過ごす。後ろ髪を引かれつつ下山。これから歩く五竜岳までのルートが良く見えた。心配していた岩場の牛首には全く雪が付いておらず、この日も夏道と雪道が交互に出てきたが。アイゼンを履くことは無かった。
ゆっくりと歩き休憩も多く長くとったが、3時間ほどでテン場に着いた。やることが無いので昼寝をしたら、日に焼けたようだ。春の紫外線は恐ろしい…。あとで写真を見たが、4人中3人が昼寝をしているところを撮られていた。さすがにUPすることはやめておくが、いい思い出になる写真となった。
お酒を飲みながら水を作り、きれいな夕日を見て1日が終わった。なんて贅沢な日だったんだろう。
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3日目
この日は五竜岳山頂に登り、遠見尾根から下山する予定だ。天気は良く風が無いので、とても暖かい。夏道が出ており、雪のある上の方でアイゼンを履いた。1か所トラバースするところは凍っていたが、全体に雪は腐っていて、大きなクラックが入っている箇所もあった。
雪壁を登り切っても雪はあったが、山頂に雪は全くなかった。ここでものんびりと、ほっと一息。
下山してパッキングをしていると、木を杖替わりにしている若者二人が声をかけてきた。どうやら五竜岳を越えたいらしい。しかし、彼らはアイゼンやピッケルは持っておらず、スニーカーで唐松岳から縦走して来ていた。ここは5月の後立山。ピクニック気分で来れる山ではない。不十分な装備、自分たちがどこに行くのかも分からず…。そんな彼らをこのまま行かせるわけにはいかないため、危険なことを教え唐松岳に戻るよう説得した。唐松岳までの稜線、八方池山荘までの下山も慣れていればアイゼンは不要だが、怪我無く下りられただろうか。
遠見尾根からの下山となるが、この尾根は長いので飽きる。休憩のたびに後ろを振り向くと、だんだんと遠くなっていく五竜岳と、鹿島槍ヶ岳。下りは早いなーとブツブツ言いながら下りるのに飽きてきたころ、スキーヤーでにぎわうゲレンデに着いた。華やかに滑る若者達を横目で見ながら、下に着いたら絶対に炭酸のジュースを飲むんだと心に決めた。タクシーで八方尾根スキー場に戻る際、ドライバーが今年の融雪は早いと言っていた。この日の白馬村の気温は27°。ここはどこだ?
雪が少なく夏山と変わらない山行となってしまったが、楽しい3日間だった。
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