瑞牆山カンマンボロンとカモシカ登山道(ヤブ)
山行情報
日時:2020/10/27 ~ 2020/10/28 天候:晴れ、晴れランク:C-C-6 参加:9名
山行担当:CL 3155 SL 3346
記録担当:文責:3440 写真:3623、3155、3346、3433など
コースタイム
1日目
瑞牆自然公園キャンプ場 10:29…11:25 カンマンボロン 11:35…12:40 昼食休憩 12:55…13:15 瑞牆山頂上 13:30…14:20 桃太郎岩 14:30…富士見平小屋…15:54 瑞牆自然公園キャンプ場
(行動時間 5:25)
2日目
廻目平(金峰山荘)07:50…09:00 展望岩 09:10…10:00 2191m地点 10:15…10:50 小川山頂上 11:12…11:45 2187m地点 11:50…12:58 唐沢滝 13:10…13:45 廻目平 金峰山荘
(行動時間 5:55)
コースマップ
1日目 2日目山行記
1日目(カンマンボロン~瑞牆山)
「瑞牆山カンマンボロンとカモシカ登山道(ヤブ)」何とも魅力的な山行名ではないか。冬も含めて瑞牆山に数回登っているがこのカタカナ山行には是非とも参加したいと思った。10月22日,23日の山行計画であったがCLのKさんが雨天と判断して27日,28日に延期して実施してくれた。結果12名の参加予定が9名での山行となった。
海老名駅ららぽーと前で集合。車3台で朝7時過ぎにみずがき自然公園に向け出発した。上々の晴れの天気、中央高速からは雪を纏った北岳が鳳凰三山の上に見え、甲斐駒ヶ岳、鋸岳、仙丈ケ岳そして八ヶ岳もよくみえ最高のロケーションにテンションも上がる。今日これから登る瑞牆山カンマンボロンルートに期待も膨らむ。須玉で高速をおりてコンビニで夕食と乾杯用のビール、つまみを調達してみずがき自然公園に向かう。途中の景色は黄色や赤に色づいた紅葉燃ゆる風情そのものでこれだけ見てもきた甲斐がありそうだ。
10時15分にみずがき自然公園に到着。ここは売店やオートキャンプ場もあり、設備の整った公園だ。開放感があり、広い芝生には植えられた木々も真っ赤に紅葉して美しい。何よりもここからの瑞牆山の雄峰がまた素晴らしい。準備運動を済ませ10時30分に公園を出発。キャンプ場から林道を5分程歩くと案内板があり、そこから登山道に入った。
この登山ルートは一般的な登山地図には載っていないルートであるが登山道自体は特に危険なところもなくリボンやマーキングが丁寧についてあるのでこれらを確認して歩けば問題なく登山することができる。
先頭を交代しながら紅葉の中急斜面などを皆と一緒に登るのは本当に楽しい。そうこうしているうちにカンマンボロンへの分岐に到着。そして一人がやっと通れる位の岩と岩の隙間をくぐると11時25分にカンマンボロンにご対面できた。見上げると梵字が岩に掘られてあり、その上にはテラスのように岩がせり出ている。
カンマンボロンとは何??
※「瑞牆山中の岩峰の中に、洞ヶ岩という洞窟のある岩峰があり、この洞窟は奥行約5メートル・ 幅15メートル・高さ40メートルの大きい洞窟です。その奥に約7メートルの花崗岩の岩盤があり、これに梵字が刻まれている。字は「カンマンボロン」と読むといわれており、それは大日如来・不動明王の意であるといわれている。」
梵字は凡人には分からないがこんなところによくぞ掘ったものだと感心する。参加者紅一点のSさんはクライミングの血が騒ぐのか梵字の縁に手をかけ登るふりをするが彼女なら途中位までのぼれそうな気がする。開放感のある空間から紅葉等をしばし堪能したのちカンマンボロンを後にした。
岩場や急斜面を乗り越え一般道との合流手前の展望の良い場所で昼食を取った。13時15分に瑞牆山山頂に到着。人気の山だけに頂上にはそれなりの人で賑わっていた。ところで登山中の岩盤には所々にイワタケがびっしりついており、その気になれば商売になりそう??
頂上で集合写真や金峰山の眺望を楽しんだ後富士見平小屋向け下山開始。ここの下りは一般ルートではあるが所々侮れない箇所もあり注意しながら下る。14時20分に桃太郎岩着。ここで小休止をとり富士見平小屋には15時前に着いた。素晴らしい紅葉の中右手に午前中に歩いたカンマンボロンのルートを見ながら16時前に無事みずがき自然公園に到着した。約5時間半の行程だが何とも変化に富んだ楽しい充実した山行だった。
写真をクリックするとスライドショーになります。
2日目(カモシカ登山道~小川山)
朝5時テントの外にでてみると瑞牆山の上に見事に金星が輝いていた。今日も天気は良さそうだ。
ところでSLのTさんは昨晩から一睡も出来なかったとのこと。そういえばシカやサル、イノシシから農作物を守るためのものか夜中に5分位の間隔でドキューンと発砲音が鳴っており私も気になったが安眠妨害である。
6時50分にみずがき自然公園を車で出発。紅葉の中信州峠を越え7時35分に金峰山荘駐車場に到着。今日のコースはカモシカ登山道から小川山に登りカモシカ登山道の唐沢の滝を廻る周回コースだ。体操を済ませ7時50分に金峰山荘駐車場を出発。小川山登山口の標識もみて、しばらくは明瞭な赤ペンキやテープの目印を頼りに今日も先頭を交代しながら登山道を登る。
尾根道の巨岩の間や激しいアップダウンの箇所にはハシゴやロープもあり安全に楽しく登れる。唐沢の滝に向かうカモシカ登山道分岐を過ぎると尾根筋も明瞭となりシャクナゲが群生する急登を登り途中振り返ると独立した岩峰上に盆栽の様な立派な松があり自然の造形の見事さに感動する。岩場に出ると「展望台」と記された巨岩がある。展望台から巨岩に上るとなかなかの高度感があり、スリル満点だ。ここからは眺めもよく写真を撮ったりして楽しい一時を過ごす。展望台を後にして岩の間やコブとかを登ると樹林帯に入りしばらくその中を登ると10時50分に標高2418mの小川山頂上に到着した。
山梨百名山の標柱があり周りはシャクナゲやコメツガなど密集していて展望はよくない。ここで早めの昼食となったが少々風が冷たかったのでカップラーメンとか温かい物をもってくればよかったと反省。
山頂を後にカモシカ登山道分岐を目指して快調に下ったがハプニング発生。先頭を歩く5人全員がカモシカ登山道分岐の案内図に気づかず下りてしまったのだ。5人の最後尾を歩いていたKWさんから「後ろが開いている」との声があり立ち止まりSさんが山レコで確認すると何とカモシカ登山道分岐を過ぎているとのこと。後続の者は間違うことなく分岐からわれわれに対し間違いを笛で知らせてくれた。注意していたつもりが見落とすこともあるのだと反省しきり。以後気を付けなければならない。
分岐からの下りの登山道は少し荒れていて尚且つマーキングも少なく迷わないように歩くと13時前に唐沢の滝に着いた。唐沢の滝は高さが30メートルもあり見事な滝である。滝から金峰山荘への登山道もはっきりと分かるようなマーキングが少ないが却ってその方が楽しい。13時40分に金峰山荘駐車場に無事到着した。約6時間弱の行程だったが本日も天候に恵まれ変化に富んだ楽しい山行だった。
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CL追記
「瑞牆山カンマンボロン」および「小川山カモシカ登山道」は各々プチバリの山行として別々に実施されていたが私は参加できなかった。ヤマレコなどで調べて見ると、懸垂下降は必要なさそうだし、瑞牆山と小川山は近いところにあるので、1年前に2日間の山行として実施できるか下見をした。その結果ヘルメットも必要がないという判断でヤブ山行として実施することにした。
山行実施予定日は雨予報のため延期して実施したが、参加者が12名から9名に減ったものの、いい天気の日に実施することができてよかった。