瑞牆・一粒の麦等のクラッククライミング
山行情報
日時:2023/07/15 ~ 2023/07/17 天候:曇り、晴れランク:D-D-3:00 参加:7名
山行担当:CL2575
記録担当:文責:3674, 3629 写真:2575, 3063, 3224, 3256, 3629, 3626, 3674
山行記
1日目
7月15日、朝早く横浜を出発し瑞牆へ向かった。キャンプ場では既に他のクライマーたちが準備をしている。気温が低く、爽やかな空気が身体を包んでいた。
熊岩は、瑞牆の岩場では比較的簡単なルートがそろっているが、初めて来るクライマーは少し緊張していた。岩場の中で自然の力を感じながら、岩の隙間に手をかけ、身体を捻って進む感覚はまるでパズルを解いているようだ。登り始めるは少し緊張したが、段々と慣れてくるとクライミングの楽しさに取り憑かれた。 (文責:3674)
【新人から見た山行記】
初日は雨の心配をしながら熊岩へ向かう。駐車場から岩場まで、トポ図とスマホを見比べながら先頭を歩く。一番易しいルートが5.7。長さもそれほどなく、これなら何とかなりそうと思い、リードするが、カムのセットミスでグランドフォール。右肘とわき腹を打ち付けられたが、下地が斜めだったため打撲で済んだ。しかし翌日のマルチでのリードに自信がなくなる。鼻っ柱を折られた気分だった。その後は、同ルートを含めてトップロープで登った。 (文責: 3629)
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2日目
翌日の7月16日、今回の目的である瑞牆十一面の奥壁にある一粒の麦(6ピッチ)に挑戦した。奥壁はより高度があり、技術的なクライミングスキルが必要だが、皆一生懸命取り組んだ。 我々は3パーティに分かれた。私たちのパーティはトップで登らせていただく。
私のリードパートは2ピッチと4ピッチ、2ピッチはこのルートのハイライトということもあり緊張しながら取り付く。最初はハンドサイズのクラックからだんだん広くなり、最後は身体が入るようなワイドサイズ、しかも30mのロングルート。クラックに手を入れ、バランスを取りながら登り、手や足の力を使いながら、じっくりと進んでいく。
このコースでは、集中力とバランス感覚が試されたが、登り終えた時の達成感は格別だった。 一粒の麦を制覇したことで、クライミングの技術や信頼関係がより深まったことを感じた。 (文責:3674)
【新人から見た山行記】
聖書から引用されたルート名「一粒の麦」は、前回挑戦したジョイフルモーメントのすぐそばにある。下調べでは、”特に2ピッチ目は是非登っておきたい”、”天に向かって走る美しいクラック”とあり、私の実力ではとても届かないレベルだったが、お助け技術のおかげで触らせてもらえることになった。
5.9の1ピッチ目は私がリードするつもりだったが、前日のフォールで慎重にいきたく、お助けを出してもらう。実際に登ってみると、核心はとても短く、これならなんとかなったかもと思ったが、こういう慢心が怪我のもと。もっと練習して技術を身に着けようと胸に刻む。
1ピッチ目の途中で2ピッチが臨めた。「あぁこれか!」易しいとか難しいとかを別にして、本当に美しい。天に向かった雷のよう。これに触らせてもらえることに感謝する。CLが、私たち新人の実力では無理なところをどうにかして経験させたかった、というその思いを感じた。
肝心の2ピッチ目、私はフォロー、カム回収に手間取り下で待つ別パーティに助言をもらう。足が滑って落ちたりしながらもなんとか突破。セカンドビレイしてくれた相方にも大感謝。
3ピッチ目はほぼ歩きだが、ルートを探しながら進む。先行パーティに導かれて到達。4ピッチ目のチムニーは、初登者から是非登ってと言われたルート。最低限のギアだけを着けて、狭い空間に入っていく。途中の確保はロープの流れを良くするためだけに取る。なにせ身体が嵌って落ちないくらい狭いのだ。カニ歩きするような場所で相方を上げる。
新人の私たちはここで終わり。このあとは懸垂下降を2回と、踏み跡を辿って取り付きまで戻った。 テントを撤収し、小川山のキャビンへと向かった。 (文責: 3629)
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3日目
最終日の9月17日、小川山の藐姑射(はこや)岩へ。小川山は初心者にも人気のある岩場で、自然の中でのクライミングを満喫することができる。
藐姑射岩は比較的短いコースだが、花崗岩の質感や岩の形状が美しく、クライミングの楽しさを存分に味わった。登っていく中で、周りの自然の中に身を置いているような感覚になれた。小川山でのクライミングで、私たちは満足感と共に山行を終えることができた。クライミングの魅力と自然の力強さを改めて実感した。
私たちはこのクライミング山行で、自分の限界に挑戦し、仲間との絆を深めることができたように思う。次回の山行ではさらに高い山や難度の高い岩場に挑戦する予定で、今から楽しみだ。クライミングの魅力に取り憑かれ、ますます進化していく自分たちを想像しながら、帰路に着いた。 (文責:3674)
【新人から見た山行記】
藐姑射(はこや)岩。ガイド山行でも使われるこの岩場は比較的低グレードの課題がある。とは言っても、まだまだ頭を冷やし中の私は、全てトップロープで登る。これくらいのグレードでは、足はフェイスを拾える。トップロープの安心感もあり、快適にダイナミックに楽しめた。 (文責: 3629)
【CL追記】
2日目の「一粒の麦」は、2ピッチ目に長く美しいクラックがあり最近人気が高いが、我々には難しいマルチである。登攀レベルの異なる参加者7人がどう臨むか。
3パーティに分け、我々だけで専有できる早い時刻に取り付いて、前のパーティが次のパーティをサポート(フィックスのセット)する方式とした。また、事前にパーティごとにコース調査や撤退のやり方を準備してもらった。
実施した結果、美しい2ピッチの登攀を全員が経験し、パーティごとに設定した時間で見切りつけた撤退の対応ができ、先頭パーティは全ピッチの登攀を果たせた。
挑戦と体験と安全のバランスの山行、次につながったかな。
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