残雪の尾瀬 至仏山・燧ヶ岳

おお!逆さ燧ヶ岳が見れました

山行情報

日時:2024/04/27 ~ 2024/04/29 天候:曇り/晴れ
ランク:D-D-10:00 参加:3名
山行担当:CL3224 SL3687
記録担当:文責:3224 写真:3224, 3256, 3687

コースタイム

1日目
東京8:03=9:20上毛高原9:30=12:15鳩待峠12:30…13:30山ノ鼻キャンプ場(泊) 行動時間:1時間
2日目
山ノ鼻キャンプ場6:00…8:40至仏山9:00…10:30山ノ鼻11:15…尾瀬ヶ原…14:00見晴らしキャンプ場 行動時間:6時間20分

3日目
見晴らしキャンプ場4:30…8:45燧ヶ岳柴安嵓9:00…9:25燧ヶ岳爼嵓9:30…10:50沼尻…12:50三平峠分岐13:10…14:50大清水15:00=17:00上毛高原17:28=18:40東京 行動時間:10時間20分

山行記

1日目

初めて残雪の尾瀬に行ったのは40年前になる。その時も至仏山、燧ヶ岳の両山を登っている。またいつか訪れたいと淡い願いを抱いておりここ2〜3年、計画を立ててみるものの上手く行かない。入山期間が短くなったり、熊の出没で閉鎖されたりと、残雪の尾瀬は侮れない。なので今回も計画を立てつつも、また何かあるに違いないと警戒していた。しかし今回は大丈夫そうだ。これはもう行くしかない。

一日中雨の予想だったため、至仏山に回るのを諦め鳩待峠から直接山ノ鼻へ。心配していた雨は降らず、雪いっぱいのテン場は広々としている。安心してテントを張り、ゆっくり夕食の支度。本日の担当Y氏が腕を振るい、玉子のアヒージョなるものから呪文料理が続く。美味しいワインで乾杯し、明日からの山行に期待するのであった。



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2日目

晴天。6時出発、至仏山へ。序盤からツボ足が続く登りだがアイゼンは履かず、ガシガシと踏み跡をトレースしながら登って行くと1時間ほどで森林から抜け、尾瀬ヶ原と燧ヶ岳が飛び込んで来た。うーん、やっぱり素晴らしい。

そこから2時間は、強い夏の日差しを浴びながら雪面と岩稜と木道を繰り返し進み山頂到着。360度山に囲まれた眺めは素晴らしく、遠く富士山も見える。と、そこで若かりしころ撮った写真ポイントが蘇る。同じ所で写真を撮ってもらい後日、並べて楽しむことにした。下山時もアイゼン無しで軽快に下り、テントをたたみ、山ノ鼻でソフトクリーム休憩をしてさあ尾瀬ヶ原へ。歩き出しこそ雪があったものの、徐々に無くなり木道歩きへ移行。

雪の至仏山と燧ヶ岳に挟まれた快晴の尾瀬ヶ原は文句なく素晴らしい!のだが…、とにかく暑い。ふうふう言いながら見晴らしキャンプ場に到着し、ビールで乾杯するのであった。この日の夕飯は私担当でお好み焼き。さて、明日は燧ヶ岳を登るか回避するかで作戦会議。出発時間を早くし下山後のバスを確認し行けると判断。早目に就寝するのであった。



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3日目

3時起床、4時半出発。本日はテントを背負って燧ヶ岳を越える。最初の2時間は緩やかな雪の傾斜を歩く。本日もアイゼンは履いていないが、特に問題は無い。3時間が過ぎたころ、ようやく目指す頂きが見えて来た。まだまだ遠い。

次第に傾斜がキツくなり、もうすぐ雪の無い稜線に出る手前で問題が勃発。ブッシュで雪面は見えないが、稜線を下りて来た人より、稜線に取り付くまでの雪面はピッケルが必要とのアドバイス。実は今回の山行では、ピッケルは不要としていた。何故なら若かりしころ、ストックだけで登った記憶があったからだ。古い記憶に頼りすぎて、現在の情報収集が足りなかったと反省。ピッケルをそれでも持って来たA氏は流石だ。

この状況を打開すべく、さらに稜線手前の雪面をブッシュにつかまりながら高度を上げる。最後はほど良い傾斜度の雪面を見つけ、ようやく稜線にたどり着いた。ほどなく燧ヶ岳柴安嵓に到着し、ほっとする。尾瀬ヶ原と尾瀬沼が見渡せる贅沢な風景を満喫する。続いて双耳峰の爼嵓へ向かうが、今度は雪の急下りにビビッていると、後ろを向いてキックステップで下れば、とのアドバイス。なるほどこれなら安心して下れる。知っている手法なのにすっかり忘れている。

登り返し着いた爼嵓では真っ白な尾瀬沼が良く見える。ここまでですでに予定時間を1時間オーバー。大丈夫、保険のバスにはまだ十分間に合うと自分を励ましながら下山開始。ナデッ窪を一挙に下るこのコースは、急な上に雪崩の危険も感じる。ジグザグに下りながら時折滑って尻もちをつきながら、やっぱりピッケルが必要だったと改めて痛感する。

沼尻に到着し、ここからはルンルンの林道歩きと思いきや、林道はいまだ雪に覆われておりトレースもあやしい。沼に寄り過ぎると沼を踏み抜く恐れがあり、山に入るとブッシュの嵐。時折現れる木道周辺では大きく踏み抜き転倒という始末。これまた予定時間をオーバーし、誰もいない三平峠分岐着。

残雪の尾瀬ってここまで厳しかったっけ?若いころは木道を歩いた記憶があっただけに、また情報収集が不足していたと反省。さてここからは時間との闘いである。心配をよそに2時間20分かかるコースを1時間40分で歩き、予定のバスに乗り込むことができた。



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