国東半島峯道ロングトレイル(豊後高田コース)

鎖場が連続

山行情報

日時:2021/03/29 ~ 2021/04/01 天候:晴
ランク:B-B-6:30 参加:16名
山行担当:CL2805 SL2782、1817、2956、3080
記録担当:文責:3560、3618 写真:2805、3080

コースタイム

【1日目】
熊野摩崖仏 10:10---青木大堂 10:50---朝日・夕日観音 11:50---田染荘 12:25---空木峠池 14:00
---高山寺 14:40

【2日目】
高山寺 9:20---岩脇寺 10:23---平原・金政の里 10:45---富貴寺 11:20---センホウシ線入口13:20
---山神社 14:05---並石ダム 14:35

【3日目】
並石ダム 8:15---長安寺 9:34---屋山 10:41---天念寺・川中不動 12:00---無動寺 13:40---椿堂
14:05---應暦寺 15:20---山翆荘 15:55

【4日目】
山翆荘 7:53---猪群山常盤登山口 8:20---猪群山 9:28---ストーンサークル9:36---飯牟礼神社10:25
---谷ノ迫磨崖像 12:16---登山道合流点 12:43---中山仙境 13:30---六所宮 14:37---夷耶馬農村公園駐車場 14:45

コースマップ

国東半島豊後高田コース概要
(概要とコースマップは”国東半島峯道ロングトレイル”のウエブサイトより転載させて頂きました。また、山行記本文中にもコース詳細図のリンクを貼らせて頂きました。)

国東半島豊後高田コースマップ

山行記

1日目

〈行程〉熊野摩崖仏~青木大堂~朝日・夕日観音~田染荘空~木峠池~高山寺

国東半島峯道ロングトレイルの山行予定を見た時、嬉しくてすぐ参加を決めました。大分にいる息子に会える事と久留米の実家から集合場所の大分空港に行ける事が魅力でした。何より神仏習合発祥の国東半島をじっくり歩いてみたいとかねてより思っていました。みろくの方々と実現できることに胸弾む思いで待っていました。

さて、豊後高田コースの起点となるのは熊野磨崖仏です。菜の花や桜の花咲く田園風景から岩山を登ると熊野磨崖仏が私達を迎えてくれます。岩肌に刻まれた不動明王像は長年の風化によって丸みを帯びた愛嬌あるお顔になっています。お隣には大日如来像が彫ってあり、二体の間に赤い椿の花が艶やかに咲いています。3万歩ほど歩いた高山寺で一日目の行程は終了です。富貴寺のご住職一家が営む旅庵「蕗薹」に連伯でお世話になりました。美味しい食事と温泉を堪能し十分に英気を養うことが出来ました。

(文責:3560)

1日目のコース詳細は→こちら



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2日目

〈行程〉高山寺~岩脇寺~平原・金政の里~富貴寺~山神社~並石ダム

2日目は高山寺から岩脇寺、富貴寺,山神社、海神社を山道や舗装林道、農道集落の道を通って巡りました。富貴寺の凛とした佇まいに紅葉や銀杏、榧の木が色を添えて脇を固めています。終点の並石ダムでは600本の桜が待っていました。ダム湖の背後には鬼城耶馬(キシロヤバ)と呼ばれる奇岩が連なっています。

(文責:3560)

2日目のコース詳細は→こちら



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3日目

〈行程〉並石ダム~長安寺~屋山~天念寺・川中不動~無動寺~椿堂~應暦寺~山翆荘

3日目は、屋山(ややま)の緩やかな登山道から荒々しい天念寺耶馬(てんねんじやば)の岩峰を歩く 12.2 km。スタート地点の並石(なめし)ダム湖畔まで宿の車で送ってもらう。昨日までの黄砂の影響も殆ど感じられない早朝の爽やかな空気のなか、再び満開の桜と鬼城岩峰が望まれる風光明媚な景色が迎えてくれ、感動を新たにすることができた。

まずは湖畔の遊歩道の途中から山の中に入り、屋山の中腹にある長安寺に向かう。石楠花(シャクナゲ)が見頃で美しい景観を楽しむことができた。荷物をデポし標高 543m の屋山頂上に。頂上からは眼下に並石ダムが望め、素晴らしい眺望を楽しんだ。下山後、天念寺と川中不動のある里に到着し、食事処で豊後高田名物の手打ちそばの昼食を美味しくいただく。

昼食後は、天念寺耶馬の岩峰に備えられた鎖場を慎重に上り下りしたのち、無動寺とこの坊の一つの椿堂「遍照院」を訪れ、今日最後の目的地の應暦寺へ。宿泊場所であるスパランド真玉(またま)へは県道を辿り平坦な道の至近距離。本日も天然温泉に浸り疲れをとり、地元の食材を使った美味しい夕食を賞味。ここでは地元の野菜、果物、加えてお土産も数多く販売しており大満足。

(文責:3618)

3日目のコース詳細は→こちら



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4日目

〈行程〉山翆荘~猪群山~ストーンサークル~飯牟礼神社~谷ノ迫磨崖像~中山仙境~夷耶馬農村公園駐車場

最終日は、豊後高田コースの核心部、奇岩絶峰の連なる岩尾根歩きを楽しむ 11.7 km。今朝も快晴で朝食を美味しくいただく。前の宿もこの宿もおかずは勿論のことご飯(米)の美味しさに一同感激、一膳のつもりがついもう一膳。

常盤登山口から五合目付近にある立石巨石群と眺望の良いいっぷく望を経て、標高458mの猪群山(いのむれやま)の山頂へ。この山は、低山ながら西国東で最も目立つ山、頂上からは遠くに国東半島北部の周防灘も望まれた。荷物をデポして山の象徴ともいえるパワースポットのストーンサークルへ。入り口には陰陽石、その先はかつて女人禁制とされた結界の世界で、ひと際目立つ神体石を中心に配した巨大な列石は印象的な景観。

その後、道園地区を経て、朙晛宮(みょうけんぐう)の横から取り付き、急な山道を登り登山道合流点へ。本日のコースハイライト、中山仙境の尾根道は絶景の連続で、特に無明橋や高城付近は、360度展望が楽しめ圧巻の一言に尽きる。奇岩絶峰の連なる岩尾根の鎖場連続に、CLやSLから三点支持の基本を守り急がず慎重に行動するように何度も指示があり、無事に全員中山仙境の最高点の高城に到達。

高城からは、下りの鎖場のみならず断崖絶壁を巻くように作られた狭い道に加えて、谷側は垂直に切れ落ち、先程の尾根道歩き以上の緊張を強いられた。この中山仙境を含む国東半島一帯が、天台宗僧侶の「六郷満山峰入行」という修行に使われたのが十分に納得できる、とてもスリリングな貴重な体験であった。

中山仙境北側のピックアップ場所から大分空港までジャンボタクシーで移動、大分空港でCLより締めの挨拶があり、再会を期して、ここで現地解散となった。

(文責:3618)

4日目のコース詳細は→こちら 



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【CL追記】

LT(ロングトレイル)山行もコロナ禍のなか自粛が続いていましたが、久々の長期山行を無事終了することができました。

国東半島で古くから行われてきた峰入行がベースとなったコースは、いたるところに寺社、神社、摩崖仏、野仏等があり、まさに神仏習合発祥の地を実感でき、またのどかな里山の一方で標高はそれほど高くないが緊張を強いられる鎖場等変化に富んでいます。山行ジャンルとしてLTの魅力が満載の山行となったのではと自負しています。

春爛漫の中、自然の豊かさを感じられた一方で、地方の課題を垣間見ることもでき残りの国東コースへの期待が膨らみました。