国東半島ロングトレイル(国東コース)

参道に立ちはだかる仁王像をぬけて三十仏へ向かう

山行情報

日時:2023/03/28 ~ 2023/04/02 天候:概ね晴れ
ランク:B-B-7:00 参加:12名
山行担当:CL2782 SL1890, 2654, 2941, 3630, 3519
記録担当:文責:3519 写真:2654, 3630

コースタイム

1日目:報恩寺公園~梅園の里(4時間10分)
2日目:梅園の里~両子山~両子寺(5時間30分)
3日目:霊仙寺~大不動岩屋~旧千燈寺~五辻不動~岩戸寺(4時間40分)
4日目:岩戸寺~大聖寺~文殊仙寺(5時間)
5日目:文殊仙寺~神宮寺~行入ダム公園(6時間15分)
6日目:行入ダム公園~狭間新池~報恩寺(3時間50分)

コースマップ

記録日:2023/03/28~2023/04/02
合計距離: 92462 m
最高点の標高: 709 m
最低点の標高: 32 m

山行記

1日目

昨年に続き国東半島トレイル国東コースを歩いた。今年は3月27日から30日まで豊後高田コースでも17名の会山行が行われ、30日朝には霊仙寺近くの駐車場でハイタッチする計画だ。

国東半島峯道ロングトレイルコースは、国東半島中心部の両子山の周りに、豊後高田コースがT1~T4の4コース・全長50.4km、国東コースがK1~K6の6コース・全長83.7km。両コース合わせて134.1kmにも及ぶ。本山行の6日間の合計時間は29時間25分、歩行距離は82km、累積高度は登り4,098m、下り3,791mであった。

トレイルの見どころは、「国東六郷満山」の総称で呼ばれる山岳仏教の六郷満山文化。ここでは寺と神社が共存した神仏習合となっており、石仏や五輪塔群も多い。また、岸壁に貼りつくように建てられた寺院も多く、驚かされる。

1日目、10時に大分空港集合。タクシーでK5コースの報恩寺公園に向かう。天気は快晴、桜は八分咲き。初日は高低差の緩やかなのんびりコース、里道歩きを満喫する14.3km。吉弘城跡への道が最初の登り、城跡付近の見晴らし台で昼食。西光寺で五輪塔を見てから光蓮寺、八坂神社に向かう。八坂神社のユーモラスな石像に癒され、梅園資料館に向かうが資料館は休館日。隣の梅園旧宅にてしばしの休息。最後は梅園の里まで最後の登り、荷物を全て背負っているため重さが堪える。



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2日目

梅園の里から国東半島の最高峰、両子山を経由して両子寺に至るK6コース12km。梅園の里から諸田山神社までは緩やかな道。ここから走水観音分岐へ。付近のひらけた場所で昼食。ここでは緩やかな斜面にある大量の樹木を、重機で手際よく伐採しトラクターで積み出していた。

両子山手前のトンガリ山への登りが、今回の山行で一番の急登であった。電波塔のある両子山山頂の展望台からは360度のパノラマ展望が楽しめた。下山ルートは舗装された急な一般道を下り、お山めぐりコースの入口へ、さらに針の耳を潜って奥の院へ。両子寺では門前で二体の石造の仁王像がお出迎え。送迎バスで梅園の里へ。夜は天文台にて星々の鑑賞。



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3日目

朝、豊後高田コース17名とハイタッチを行うべく、バスで霊仙寺付近のバス停に向かう。豊後高田コースのメンバーはこの日が最終日で、元気溌剌であった。

国東コースのメインイベントと言える大不動岩屋(西の不動)から五辻不動(東の不動)まで峯道の神髄、K1コース11km。六所宮の東側にある取付きから後野越を越え、ミツマタの群生を見ながら西方寺の里へ。再び阿弥陀越を越えた所がフォトスポットの大不動岩屋。ここにはスタンプが置いてあった。

その後、千燈寺を経由して見どころ満載の旧千燈寺の史跡を巡った。更に登り進むと、山頂付近の岩壁に貼りつくように建てられた五辻不動に到着。姫島方面の絶景が楽しめる。ここから下りの岩稜帯は要注意。岩戸寺からバスで国見温泉あかねの郷に向かった。



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4日目

朝、バスで岩戸寺に向かう。K2コースは岩戸寺から文殊仙寺へ、里山と岩峰群歩きの絶景を行く17.5kmだが、大聖寺まで足を延ばした。大聖寺は曹洞宗永平寺、総持寺に次ぐ寺で、付近には五輪塔群もあった。

国東市最大の溜め池山口池から三十仏に立ち寄り、葛原集落跡に向かう。登りが続き、最高地点にある葛原集落跡で昼食。文殊仙寺までには幾つかのビューポイントがあるが、ゴロタ平展望所が有名である。ここで絶景を見て文殊仙寺に向かう。文殊仙寺駐車場からバスで湯の里渓泉に向かった。



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5日目

朝、バスで文殊仙寺に向かう。K3コースは文殊仙寺から行入ダム公園へ、名だたる寺院を巡る15.5km。文殊仙寺から清滝観音まではひたすら登り。清滝観音には湧水があった。そこから下って、京乱地区にある宝篋印塔から成仏寺に向かう。途中、小さな子どもと仔馬に遭遇、仔馬は昨日来たばかりとのこと。

横手越、帝釈堂を経て神宮寺に到着。神宮寺で親切な住職と奥さんからお茶とお菓子を振る舞われた。昨年も同様だったとのこと。神宮寺で昼食の後、泉福寺まで足を延ばし、千の岩を経て行入ダム公園に向かう。行入ダム公園からバスでホテルベイグランド国東へ。



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6日目

最終日、K4コースはクヌギ林とため池、国東半島宇佐地域の世界農業遺産の魅力を感じる13.4km。行入ダム公園から万の岩経由で赤松の里(世界農業遺産の里)に向かう予定が、道を間違え、万の岩をスキップしてしまった。今日のコースにはクヌギ林が多く、椎茸栽培が盛んである。最終日の気のゆるみのせいか、気がついたら赤松仏跡も素通りしてしまった。

狭間古池では、わらびの群生に女性陣が大喜び。大量のわらびをゲットしていた。狭間新池で時間調整休憩。丸小野寺奥の院で昼食。最終地点の報恩寺までは緩やかな長い下り道。報恩寺公園の桜は散り始めていた。今回は八分咲き、満開、散り始めと、桜と一緒の山行だった。帰りはタクシーでホテルに立ち寄り、荷物をピックアップして空港に向かった。長かったようであっという間の山行だった。

【CL追記】

6日間という長い行程だったが、参加者は春真っ盛りの桜、菜の花に「きれい!」「かわいい!」「すごい!」と満喫の声をあげ、また地域の六郷満山に関りのある神社、仏閣、石仏、石像群など文化遺跡への関心が高く、体力を心配する姿はなかった。

今回の「国東コース計画」は昨年実施された計画とほぼ同じものだが、これに天体望遠鏡による星空観察、同時期に高田コースに挑んでいる当会の別グループとの「ハイタッチ」を取り入れ、いずれも好評だった。

反省点としては行程中の平均歩行速度を2.5km/hで計画したため時間が余り、幾度か時間調整が必要になった。



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