2023沢合宿⑤水晶沢
山行情報
日時:2023/05/20 天候:曇時々晴れランク:D-C-7:00 参加:5名
山行担当:CL3632 SL3634
記録担当:文責:3848 写真:3632
コースタイム
新松田駅07:00≡白石オートキャンプ場08:10…08:50モロクボ沢入渓点…09:15モロクボ沢大滝…09:55水晶沢…11:55雷木沢右岸尾根…13:00モロクボ沢入渓点…13:30白石オートキャンプ場≡13:50奥箒沢山の家
コースマップ
記録日:2023/05/20最高点の標高: 1110 m
最低点の標高: 700 m
山行記
西丹沢ビジターセンターに車2台を停めるつもりが、翌日の山開きイベントの準備のため駐車場は閉鎖され、手前の路肩スペースもすでに満車。近くのキャンプ場は利用者でなければ駐車できず、仕方なく車を奥へ進めると、用木沢出合のすぐ手前のオートキャンプ場に停めることができた(有料)。おかげで入渓点までのアプローチが大幅に短縮された。用木沢出合の分岐で、車を停めて支度中の、モロクボ沢へ行く班のみなさんに会う。キャンプ場に停められることを案内したのち先へ進み、白石沢に架かる橋を渡ったあたりで私たちも沢装備を整えた。
SLからの指名により、まず私が先頭を歩くことになった。沢沿いの踏み跡をしばらくたどり、堰堤を二つほど越えたあたりで入渓。水温も水量もちょうどよい感じだ。ほどなくモロクボの大滝に到着。この滝の巻きについて、ガイドブックには「ザレを少し上がり、壁の中の左上する凹角の岩場を登る」とある。その岩場がどこなのか私はすぐにわからなかったが、先頭を交代したSLが導いてくれた岩の取り付きは、思っていたより上にあった。最初の1段が足場に乏しく、スリングを垂らしてもらったが、それでも難しい。大滝の上から水晶沢出合までの間に「美しい釜を持つ滝」がいくつかあったはずだが、曇り空だったせいか、まったく記憶にない。
水晶沢に入るとまもなく4メートル滝。ここはガイドブック通りにザレを巻くのではなく、滝のすぐ左側の岩を登った。右俣の入り口にある8+4メートルの滝(Ⅲ級)は、ロープを出してSLがリード。ロープアップして、フィックスロープを張っていただく。数メートル離れた立ち木に回した補助ロープを落ち口まで伸ばした先のカラビナが支点で、そこにSLがセルフビレイを取ることで、フィックスロープの位置を固定したように見えた。しんがりのCLが、ロープ末端に繋がって登るときは支点のロープをハーフマストに掛け替えてSLがセカンドビレイ。手際のよいロープワークに見とれてしまった。
その後、いくつかの小滝を登るうちに水流は細くなった。ツメを登るルートはいくつかあったように見えたが、選ばれた急傾斜の沢筋が今回の核心だった。遠目には固まった岩のようだが、取り付いてみると石混じりの砂の壁で、掴んだ突起はことごとく動き、踏んだ足元はずるずると崩れた。距離にして50メートルほどだろうか、そこを一列で登るのだから落石も許されず、過度な緊張が続いた。不覚にも、私はかなり上のほうで両足とも滑り落ちてしまった。ゴボウくらいの太さの木の根を掴んでいて助かったものの、完全にヒヤリハットだ。沢靴のソールがフェルトだったせいもあるだろうか。個人的には今後、沢にはバイルとチェーンスパイクを必携としたい。
ツメ上がったところは、下山に使う雷木沢右岸尾根。水晶沢ノ頭には向かわず、アプローチシューズに履き替えて下山した。途中、鹿柵を脚立で乗り越える箇所もあったが、概ね明瞭な踏み跡を辿り、SLの先導でスムーズに入渓点の近くまで戻った。
【CL追記】
水晶沢のツメの泥壁に苦戦しましたが、予定よりも早めに下山できて、泊りの奥箒沢山の家へは一番乗りで到着しました。コロナ禍が収まりつつあり、3年ぶりに泊りでの沢合宿。来年も行えたらと思います。
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