花の島・礼文島
山行情報
日時:2024/06/07 ~ 2024/06/10 天候:晴れ/晴れ/晴れのち雨・強風/曇りランク:B-B-8:00 参加:22名
山行担当:CL2280 SL2546, 2569, 2751, 3131, 3129
記録担当:文責:2280 写真:2280, 3620, 3982
コースタイム
1日目
羽田空港10:40-12:30稚内空港-13:15稚内FT 14:15-16:45香深FT≡民宿「はな心」(泊) 歩行時間:なし
2日目
泊地≡北のカナリアパーク9:15…9:25知床分岐…9:45桃岩展望台コース(知床口)…10:15元地灯台10:20…10:30ツバメ山10:35…10:50キンバイの谷10:55…11:25桃岩展望台11:35…11:40桃岩展望台下の広場11:55…12:25香深FT付近…12:35食堂「さざ波」(1班のみ) 13:00…13:05香深FT 13:30…13:35礼文島郷土博物館14:50…14:55礼文島温泉「うすゆきの湯」(泊) 歩行時間:2時間55分
3日目
泊地≡礼文岳登山口6:50…7:50旧分岐…8:30小ピーク8:35…8:45礼文岳山頂9:00…9:50旧分岐9:55…10:35礼文岳登山口(内路バス停)11:03-11:38スコトン岬(ランチ)12:35…13:20鮑古丹入口…13:45ゴロタ山(ゴロタ岬展望台)13:50…14:20ゴロタノ浜14:25…14:45鉄府分岐14:50…15:20レブンアツモリソウ群生地15:30…16:25民宿「海憧」(泊) 歩行時間:5時間35分
4日目
泊地8:00≡香深FT-稚内FT-稚内空港-羽田空港 歩行時間:なし
※…徒歩、-公共乗物、=貸し切りバス・タクシー、≡マイカー・レンタカー・宿の送迎車
コースマップ
記録日:~2024/06/08最高点の標高: 237 m
最低点の標高: 19 m
記録日:2024/06/09
最高点の標高: 488 m
最低点の標高: 11 m
記録日:2024/06/09
最高点の標高: 177 m
最低点の標高: 3 m
山行記
1日目 礼文島へ
礼文島までの道のりは長い。10時40分発のANA571便で稚内空港へ。12時30分に着き、路線バスで稚内FT(フェリーターミナル)に13時15分に着く。そこでしばらく待ち、14時50分発のフェリーで、礼文島の香深FTに16時45分に着く。フェリーからは利尻島がよく見える。送迎車で宿泊先の民宿まで移動する。
民宿「はな心」の玄関の周りにはいろいろな花が咲いていて、高山植物のミヤマオダマキもたくさん咲いている。新館はきれいで、女将さんがとても親切で、気遣いが行き届いている。礼文島ではお勧めの民宿だ。美味しい夕食の後、男性部屋で女性も招いて2次会を開く。
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2日目 桃岩展望コース
民宿の送迎車で北のカナリアパーク入口まで送っていただく。ここに立っているのは吉永小百合主演の映画「北のカナリアたち」の舞台となった小学校の建物だ。見学の後、周りの花を見ていると、何とレブンアツモリソウが咲いている。とてもラッキーだ。
ここから3つの班に分かれ、1班から歩き始める。西に向かい、知床集落に下って行く。知床バス停のあたりから北西に進むと、桃岩展望台コース(知床口)と書かれた地図と高山植物の写真15枚の載った大きな看板に着く。ここからがハイキングコースだ。
歩き始めると、標高は低くても緯度が高いため、登山道脇にはたくさんの高山植物が咲いている。ハクサンチドリは、標高の低い所に咲いているものはもう咲き終わりだったが、標高が上がるに連れてきれいに咲いている。オオハナウドは、まだ丸まっている。開くと白い大きな花が咲くようだ。黄色いキジムシロとセンダイハギはあちらこちらで見られる。
斜面を標高約200m登って行くと、元地灯台(もとちとうだい)に着き、ここで休憩を取る。もう少し登ると、西海岸の元地の礼文西漁港が見える。また、登山道の前方にはツバメ山(233m)が見える。ツバメ山まで行く途中の登山道脇には、たくさんのレブンコザクラが咲いている。ハート型の5弁の花びらが黄色い中心部を囲っている。ハクサンコザクラやエゾコザクラと同じサクラソウ科の花で、小生の大好きな花の1つだ。濃い色から薄い色のまでいろいろな花がある。
10分ほどでツバメ山に着く。ここからは桃岩と元地集落がよく見える。また、桃岩展望台までの登山道がずっと見え、途中にあるキンバイの谷もはっきり見える。ツバメ山から下り、キンバイの谷に着く少し手前で、前を歩くツアー団体のガイドの方がレブンアツモリソウを見つけて、このあたりで見たのは初めてだとお話しされている。
キンバイの谷は、このあたりにレブンキンバイソウがたくさん咲くことから名付けられたそうだ。桃岩展望台に向けて歩き始めると、登山道脇にクロユリが咲いている。さらに歩いていると、白いネムロシオガマや紫色のレブンハナシノブが咲いている。ネムロシオガマはヨツバシオガマと同じハマウツボ科シオガマギク属の花だが、色が真っ白だ。絶滅危惧Ⅱ類に指定されているようだ。レブンハナシノブは花の形はフウロに似ているが、オシベが濃い黄色だ。
桃岩展望台に着くと、桃岩が真ん前にある。桃岩は海側から見ると頂上に岩があり、尖った先が見えるようだが、展望台からは見えない。また、猫岩も見える。1班と2班で分かれて記念撮影をする。小生は先に駐車場広場まで下りていると、メンバーが下りてきた。3班が大幅に遅れていると言う。元地灯台付近でスマホを落とした人がいて、探すのに1時間くらいかかったとのこと。しばらく待つが、香深FT付近の食堂はどこも混んでいるということだったので、班ごとにお店に入ることにして、下山を開始する。
1班はお店をいくつか見て、食堂「さざ波」に入る。食堂まででこの日の歩行は終わりとする。小生は岩海苔ラーメン(1,400円)を注文する。結構高いが、薄い塩味スープにたっぷりの岩海苔が入っていて美味しい。別のメンバーは蛸カレーライスやホッケ定食を注文する。
食後に香深FTで待ち合わせし、1班と2班は先に礼文島郷土博物館に行く。礼文島の写真がたくさん展示してあり、縄文時代の土器や装飾品もたくさん展示してある。縄文時代に礼文島に人が住んでいたとは驚きだ。稚内から小舟で渡ってくるのはさぞ大変だっただろうと思う。3班が着き、見学が終わってから、礼文島温泉うすゆきの湯に行く。民宿のお風呂は沸かし湯なので、温泉に入るとさすがに気持ちが良く、リラックスできる。入浴後は民宿の送迎車に迎えに来ていただく。
早い到着なので、男性部屋に集合して、一人ずつ自己紹介をする。皆さん結構豊富な登山経験のお話をされる。この日も夕食後に男性部屋で2次会を開催する。
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3日目 礼文岳登山・岬めぐりコース
5時30分から朝食を提供いただき、送迎車で6時20分に民宿を出発して礼文岳登山口までお送りいただく。また、登山に担いでいかない荷物は、この日泊まる別の民宿「海憧」まで届けていただけることになる。心遣いに大感謝!
礼文岳登山は、2班、3班、1班の順に歩き始める。登り始めると、しばらくの間はジグザグ道の少し急な登山道だ。登山道脇にはたくさんの高山植物が咲いているが、前日の桃岩展望台コースとは違った花も見られる。マイヅルソウ、ツマトリソウ、ツバメオモト、オオバナノエンレイソウ、ナナカマドの白い花、ゴゼンタチバナなどだ。これらは本州でも見られる花々がほとんどだ。
しばらくすると、登山道の両脇が笹ヤブになっている。その付近では高山植物が見られない。歩き始めて35分くらいで休憩を取ったので、中間地点の旧分岐は通過する。昔は今回の登山口の内路以外に少し南の起登臼(きとうす)からも登山道があったそうで、その合流点がこの旧分岐だ。分岐にはロープが張られ「立入禁止」の赤い字の札が付けられている。
旧分岐から40分ほど登ると小ピークに着き、休憩を取る。ここからは礼文岳の山頂を見ることができる。また、北の方にはスコトン岬や船泊集落とその周辺の海を見ることができる。ここから40分ほどで礼文岳山頂に着くが、標高が上がるに連れて次第に風が強くなり、山頂では強風で立っているのがやっとの状況だ。しかし、展望が素晴らしく、利尻島(=利尻山)がとてもよく見える。スコトン岬方面や金田ノ岬方面もよく見える。
風景写真や記念写真を撮影して下山を開始する。下山は同じルートなのでスムーズに進む。旧分岐で休憩を取り、礼文岳登山口のある内路バス停には10時35分に下山することができた。ここからは路線バスでスコトン岬に行くので、1週間前くらいに予め宗谷バスに電話して、22名の乗車が可能かどうかを確認した。その際、乗車が可能なことと、人数が多いので団体割引10%があるとのお話をいただき、前日にもう一度電話してほしいとの回答をいただいていた。
バスは定刻の11時01分から2分ほど遅れて着いた。35分ほどでスコトン岬に着き、直ぐに予約しておいた近くのお店「島の人 礼文島本店」に入る。予め参加者の希望を確認して前日に電話。希望どおり、生エゾバフンウニ丼(6,990円)3名、生キタムラサキウニ丼(4,990円)12名、ホッケ定食5名、ニシン定食6名の昼食をいただく。小生は生キタムラサキウニ丼をいただいたが、お値段は高いものの、礼文島で採れた新鮮なウニを使っていて、とても美味しい。生エゾバフンウニ丼を食べた3名は、非常に美味しいとお話しされていた。ホッケ定食も大きなホッケで美味しいとのこと。
お土産を買ってからスコトン岬の先端まで行く人が戻ってくるのを待つ。12時35分になってやっとメンバー全員が揃い、岬めぐりコースに出発する。今度は3班、1班、2班の順に歩き始める。するとごく弱い雨が降り始める。天気予報は1mmの雨だったので、大したことはないと思い、雨具を着ることなくそのまま歩き続けるが、次第に雨が強くなってくる。また、礼文岳と同様に強風が続いている。少し歩くと、トド島展望台の手前でヨツバシオガマによく似たレブンシオガマが咲いている。
ゴロタ山(ゴロタ岬展望台、180m)に着くころには結構激しい雨になる。雨具を着る人も何人かいるが、小生は相変わらず着ないままとしてしまったので、その後びっしょりと濡れることになる。ゴロタ山から海の方を見下ろすと、海に向けて大きく崩れている。ここから南にはゴロタノ浜が見える。ここに下って行く。計画ではこの先の鉄府(てっぷ)からさらに進んで澄海岬まで行くことにしていたが、風雨を考慮し、澄海岬には行かず、直接レブンアツモリソウ群生地に行くことに変更する。
車道を歩いて登って行くと、澄海岬方面からの道と合流する。しばらく歩いていると、道の脇の斜面にエゾカンゾウ(ニッコウキスゲ)が咲いている。今回初めて見る。レブンアツモリソウ群生地に着くと、たくさんの観光客が来ている。入口にある表示板にはたくさんのレブンアツモリソウが密集して咲いている写真が掲載されているが、実際には少なくて、終りに近い花が多い。レブンアツモリソウの見頃は5月下旬~6月上旬となっていて短い。しかも、今年は気温が高かったこともあり、例年よりも早く咲き始めたそうで、終わりも早いらしい。
ここから宿泊先の民宿まで車道歩きだ。久種湖畔にあるキャンプ場を過ぎてもう少し行くと、民宿「海憧」に到着する。予定よりも早く着くと電話しておいたので、スタッフの方が濡れた服や足を拭くタオルをたくさん用意して待っていて下さる。また、民宿「はな心」から届いた荷物も置いてある。入浴後に食堂に行くと、豪華な夕食が並んでいる。カニは一人半匹、お刺身、天ぷら、煮魚、おでんなどがある。この民宿はお手洗いと洗面所は共用で、お風呂も狭く、普通の民宿並みだ。しかし、宿泊料金は民宿「はな心」と同じ13,200円なのに、お料理はかなり良い。ここもお勧めの宿だ。食後は男性部屋に希望者に集まっていただき2次会を開く。この日もけっこう盛り上がる。
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4日目 帰路
6時45分から朝食をいただき、8時出発。民宿の送迎車で香深FTまで送っていただく。メンバーのうち二人はここで別れて、少し後のフェリーで利尻島に向かわれる。乗船口には礼文島のマスコットキャラクターの、花の妖精という「あつもん」がいる。利尻島に自生する希少固有種の黄色い花「リシリヒナゲシ」にちなんだ船名の赤と黄色の線が模様になっている「アマポーラ宗谷」に乗り、稚内FTに向かう。
稚内FTで、メンバーの一人は稚内駅まで行かれ、宗谷本線に乗車されるとのこと。われわれは路線バスで稚内空港に行き、レストランで昼食をとる。ANA574便に乗り、羽田空港に17時10分に着く。これで4日間の礼文島山行が終わることになり、皆さんとご挨拶した。
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