裏岩手連峰縦走(ロングトレイル)
山行情報
日時:2024/06/25 ~ 2024/06/28 天候:濃霧曇り/超強風曇り/晴れ/晴れランク:C-D-8:00 参加:8名
山行担当:CL3519 SL3630
記録担当:文責:3519 写真:3630
コースタイム
1日目
赤川林道登山口~陵雲荘避難小屋 行動時間:4時間50分
2日目
陵雲荘避難小屋~三ツ石避難小屋 行動時間:7時間05分
3日目
三ッ石避難小屋~八合目避難小屋 行動時間:7時間10分
4日目
八合目避難小屋~焼走り登山口 行動時間:4時間50分
コースマップ
記録日:2024/06/25~2024/06/28最高点の標高: 2043 m
最低点の標高: 575 m
山行記
はじめに
本山行は、八幡平市観光協会の岩手山・八幡平・安比高原50kmトレイルのコースを辿った。昨年は乳頭温泉郷黒湯温泉から乳頭山~三ツ石山~八幡平~玉川温泉の山行を実施したが、超強風のため裏岩手連峰縦走コースを堪能できなかったので、昨年のリベンジの意味合いもあった。今回は、安比高原~茶臼岳~八幡平~三ッ石山~岩手山~焼走り登山口のルートを辿った。
1日目(赤川林道登山口~陵雲荘避難小屋)
前日、安比高原駅に集合。宿泊の安比高原森のホテルの車で送迎、宿に向かう。途中、ローソンに立ち寄り行動食等購入。宿泊料金は一泊夕食付で10,750円。夕食は前沢牛のしゃぶしゃぶコース。温泉は美肌温泉のモルデンの湯。
朝食を部屋ですませ、6時にジャンボタクシーで登山口のぶなの駅に向かう。当初の計画ではゴンドラで前森山の頂上まで行き、西森山経由で茶臼岳に向かう予定だったが、ゴンドラの営業は土、日、月のみだったため、そのコースを辿るためには最初からゲレンデを登らないといけない。重い荷物を背負い、かつ西森山の熊さんも怖いので赤川林道入口のぶなの駅に向かうことにした。
ここでラッキーが発生。赤川林道は林道荒廃、ジープ車以外通行不能とあったので入口のぶなの駅までと思っていたら、ジャンボタクシーが林道終点まで行ってくれた。これで行程が1時間20分短縮された。天候は濃霧、曇り時々小雨であったが予報では昼から雨量が増えるので大助かりだった。
登山は渡渉からスタート。この茶臼岳への登山路は歩きやすく、2時間20分ほど登り、茶臼岳避難小屋に到着。その先の茶臼岳は360度の展望、特に岩手山の展望が良いとある。行ってみると案の定、白一色の世界で何も見えない。残念。
八幡平に向かう。途中、黒谷地湿原の熊の泉で給水、湿原にはイワカガミやキンポウゲなどの花の群生があちらこちらに。展望の良い源太森に立ち寄るも、こちらも白い世界。陵雲荘には昼前に到着した。雨は大丈夫そうだったので八幡平一帯を散策し、レストハウスで昼食タイム。缶ビールがあった。感謝。
その夜のできごと。我々が寝静まったころ、甲高いあの声が聞こえ、扉をガリガリ、あっちをガリガリ、こっちをガリガリ、恐怖の一夜だった。
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2日目(陵雲荘避難小屋~三ツ石避難小屋)
昨年の再来だ。リベンジでなく、返り討ちかもしれない。濃霧と超強風。八幡平レストハウスから裏岩手連峰縦走路の蕃岳登山口までは車道を歩く。こんなに早い時間に通る車はないだろうが、車が来たらヤバイ。ドキドキしながら登山口に。
ここからが裏岩手連峰縦走路の核心部なのに、眺望は期待できない。そのうえ登山路は水浸しで沢のようになっている。しかし眺望はないが花はある。様々な花がここかしこに。
大深山荘で一休み。ここで一つ失敗した。大深山荘から下った所に水場がある。しかし急斜面に濡れて朽ちた木道のため、兎に角滑る。また、小蕃岳への登りは急登、そのうえ三ツ石避難小屋まで3時間かかる。そのため、三ツ石避難小屋近くの水場での給水を選択してしまった。ともあれ避難小屋を出発し大深岳に向かう。大深岳周辺のニッコウキスゲの群落は見事であった。ここから急坂を下り、小蕃岳への登り返しがキツイ。そのうえ頂上に近づくにつれ暴風となる。
暴風の小蕃岳頂上からは濃霧がとれ三ツ石山、その向こうには岩手山が見える。やっと眺望だ。小蕃岳から三ツ石山までは見晴らしの良い稜線歩きになるが、風がもろにあたる。頂上に大きな岩が3つある三ツ石山は昨年、強風で眼鏡を飛ばされた場所なので慎重に通過し、30分ほどで三ツ石避難小屋に到着。すぐに水場に向かう。しかし水は出ていない。仕方なく沼の水を取り浄水・煮沸し料理用とした。昨夜の陵雲荘の宿泊者は我々のみであったが、三ツ石避難小屋は我々以外に4名の宿泊者がいた。
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3日目(三ツ石避難小屋~八合目避難小屋)
待望の晴れ。まず展望が良い大松倉山に向かう。稜線からは360度の展望がある。やっと縦走・稜線歩きの醍醐味が味わえる。網張温泉への分岐を過ぎ、20分ほど歩いた所に水場の犬倉冷水がある。地元の人によると、ここの水の温度は4℃で冷たく、東北で一番おいしいとか。おいしい水は最高だ。
姥倉山分岐にあがると、また展望が良くなる。このあたりから硫気ガスの臭いが始まる。黒倉山からは安比高原の前森山・茶臼岳・八幡平・裏岩手連峰縦走路の山々、眼前には岩手山、また秋田駒ヶ岳や乳頭山もはっきり見える。一番の眺望スポットだ。ただし反対サイドは大きく切れ落ちているので注意。
切通しから鬼ヶ城を進むコースとお花畑を進むコースがあるが、今回はお花畑コースを選択した。お花畑コースはいったん大きく下り、沢沿いを歩きお花畑に出る。その先は不動平までひたすら登り。不動平から15分で八合目避難小屋に到着。八合目避難小屋は大きな避難小屋で、管理人がいるので冷たいビールを期待していたが、冷たい飲み物はなし。避難小屋前の冷たい水で我慢。ちなみに宿泊者は35人くらいだった。
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4日目(八合目避難小屋~焼走り登山口)
最終日も晴れです。まずは岩手山山頂を反時計回りで岩手山神社奥宮へ、外輪山をたどり山頂へ向かう。やっぱり山頂からの360度の眺望は抜群。この景色を見たら下山しなければならない。名残惜しさを感じながら下山。
下山は、焼走りコースで焼走りの湯まで。途中、ツルハシ分れから第1噴出口跡まで滑る溶岩砂礫が続く。そこには斜面にコマクサの大群落が続いている。これだけのコマクサの大群落はめったにない。焼走り登山口に下山し、焼走りの湯に向かった。やっと冷たいビールにありつけた。 その後、盛岡駅近くで美味しい冷麺をいただいた。
ヤマレコの記録では、27時間30分、距離47km、登り2,750m、下り3,250mだった。
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