三浦アルプスのマイナールート歩き(茅塚~大沢谷藪ルート、ナメ沢、三峰沢~谷沢尾根)
山行情報
日時:2021/01/16 天候:晴れランク:C-B 参加:1名
山行担当:CL3331
記録担当:文責:3331 写真:3331
コースタイム
実教寺入山口9:22…11:16茅塚11:32…11:46支尾根分岐…12:07大沢谷合流…茅塚南尾根の南東枝尾根取り付き12:17…13:07茅塚13:22…13:49ナメ沢入口(大桜下鞍部)…13:50倒木整理14:03…14:29南沢合流…14:56森戸川林道終点15:11…15:31谷沢尾根ルート林道口…16:03谷沢尾根ルート南尾根口…16:24実教寺入山口
茅塚~大沢谷(下り):35分 大沢谷~茅塚(上り):50分
ナメ沢(下り):27分 谷沢尾根ルート(上り):32分
合計距離:11.0km 最高点の標高:198m 最低点の標高:54m
累積標高(上り):913m 累積標高(下り):951m
コースマップ
GPSトラックをKashmir3Dに落とし込んで作成した図です。 茅塚~大沢谷ルート拡大図山行記
南尾根・茅塚~大沢谷(下り)
三浦アルプスのマイナールートを歩いてきました。
まず、実教寺入山口から入り、南尾根を通って、茅塚まで行きます。茅塚から尾根伝いに南行する道を少し下ると右に折れるところがあります。尾根方向に少し踏み跡らしきものが見えるので、ここから道を外れて尾根を下ることにします。最初は藪ですが直ぐに開けて、尾根筋が見えてきます。写真に見るようにかなり痩せた分かりやすい尾根です。
しばらく行くとなだらかな主尾根が終わり急傾斜の下りとなります。周囲は樹木だらけで地形が良く分かりませんが、地図で見ると支尾根が南方向と南東方向に分かれて延びています。より傾斜の緩やかな南方向の尾根を下りて行きます。判別できるほどの踏み跡はなく、ピンクテープもありませんが、尾根が痩せているので、これを外さない様にしていれば問題なく下に降りて行ける筈です。
途中藪があったり、開けたところがあったりですが、沢に近づくにつれて藪が濃くなってきます。最後に沢が見えてきたところで2mから3mばかりの崖に行き当たりましたが、頼りになりそうな木を探して、何とか沢沿いに付けられた岸道に降り立つことが出来ました。降り立ったところにピンクテープを見つけました。下から登る場合は、藪で地形が良く見えないので、このピンクテープが良い目印になります。
写真をクリックするとスライドショーになります。
- 南尾根にこんな札がぶら下がっていました。南尾根だけで5か所前後仕掛けたようです。
- これがその目印です。
- 南尾根にも樹木倒壊で見晴らしが良くなっているところがあります。
- 茅塚の鉄塔皆木川の樹木がきれいさっぱり切り払われていました。鉄塔整備の一環でしょう。
- 茅塚から南下する道が右に折れ曲がるところで藪に入ります。
- 藪を抜けると、開けて、分かりやすい尾根に出ました。
- 主尾根先端。ここから急な下りとなります。地図を見ると、この先二つに枝分かれしているようです。真っ直ぐ南方向に下ります。
- こんなところを下りて行きます。踏み跡はありません。ピンクテープも。
- 随分開けたところに出ました。奇麗な痩せ尾根です。
- ここも分かりやすい。
- 沢の気配。。。と思ったら、この先が崖になっていました。
- 一寸回り込んで、何とか降りました。降りてから振り返って見上げたのがこの写真。
大沢谷~茅塚(上り)
降り立った岸道を沢沿いに遡行します。少し行くと、木の枝にピンクテープがぶら下がっています。左側が尾根の先端になっていて何やら登れそうな雰囲気です。GPSで調べると、先ほど降りてきた尾根の分岐で南東方向に延びていた支尾根です。ここを登ります。
藪を少し行くと、開けて、行く先が明瞭になりますが、かなりの急登です。地面には枯れ枝が散らばっていているだけで、手掛かり足掛かりがあまりありません。頼りになりそうな木の根っこや、木を探して、三点支持で登って行きます。殆ど四つ足です。登りだから良いですが、ここを降りろと言われたらちょっと怖いですね。ロープが欲しくなるような斜面です。
10分ばかりかけて登りきると斜面が緩やかになりました。やれやれです。この先、開けたところもあれば、藪と格闘する場面もありで、30分近くかかって、見覚えのある尾根端に出ました。支尾根の分岐点です。後は、来た道を戻るだけ。
茅塚に戻って昼食としました。茅塚は数年前は、周辺が樹で覆われていて眺望がほとんどなかったのですが、今は、送電線整備のためでしょうか、樹木が切り払われて見通しが良くなっています。横須賀の港から東京湾が一望です。
写真をクリックするとスライドショーになります。
- この先、道が続いています。沢の右岸に付けられた道です。
- 岸道を沢に沿って少し遡上するとピンクテープが見えました。先は進めそうになりませんが。。。
- 左側は登れそうな雰囲気です。GPSで見ると先ほど分かれた左側の支尾根の末端です。登って見ます。
- 少し開けました。
- 写真では表現できていませんが、かなりの急斜面です。ほとんど四つん這いになって三点支持で登ります。写真、露出した根っこのように見えるのは、散乱した木の枯れ枝です。
- 少しなだらかになった。やれやれ。
- 快調です。
- 多少は邪魔者もあるけれど。。。
- 何やら、南尾根の高塚(どんぐり並木)に似た景色です。
- また藪。
- 主尾根に出たかな。
- 出ました。見覚えのある風景です。
- このまま茅塚まで戻って昼食。当初畠山方面から下る藪もこなすつもりでしたが、疲れたので引き返すことに。
ナメ沢
その後は、南尾根を西行、大桜の手前の鞍部から入る通称「ナメ沢」を通って南沢に下り、林道終点まで行き、林道半ばにある葉山消防の19番標識(ここは地元の葉山・山楽会が「三峰沢出会いの広場」という粋な名前を付けています)から林道を外れて森戸川を渡渉し、三峰沢沿いに設けられた岸道を遡上したのち谷沢尾根経由で南尾根に出る「谷沢尾根ルート」を通って実教寺入山口に戻りました。
ナメ沢はあまり人が行かない沢ですが、葉山層群地層の露出した岩盤が形成したナメがとても美しい沢です。最近歩いていなかったので様子を見に行ったのですが、横から出っ張った木の枝や倒木が煩いところが何か所かあるものの、特に歩行に大きな支障があるところはなく、無事に南沢に下ることが出来ました。ただこの季節水量が少なくほとんど涸れている状態なので、沢床一面枯葉に覆われ、また、左右の岸から崩れ落ちてきたと思われる石ころがゴロゴロしており、ナメ沢の雰囲気は殆どありません。
写真をクリックするとスライドショーになります。
- 大桜から南東に下りた鞍部に笹薮が開けたところがあります。ナメ沢の入り口です。枯れ木のバリケードがしてあります。崩さないように通ります。
- 少し先に監視カメラが。イノシシ監視用、それとも登山者? 先の斜面はとても急です。ロープが張ってあります。
- その先結構荒れていますが。。。
- それほど酷いわけでもありません。
- 沢分岐に出ました。これは振り返って撮ったもの。下から遡行してくるときどちらに行くかちょっと悩みそうですね。地図をよく見れば間違うことはありませんが、ピンクテープもあります。
- 露出した岩床が美しいナメ沢ですが、今の季節、枯葉と石ころだらけでその雰囲気は全くありません。
- が、少し名残のあるところもないわけではありません。
- 春になって落ち葉が流れてしまうとこんな奇麗な沢床が現れます。去年の4月の写真です。
- 南沢に出ました。この先、沢を下って森戸川林道に向かいます。
谷沢尾根ルート
最後の「谷沢尾根ルート」は三浦アルプスの登山道ルートの内でも、非常にワイルドな雰囲気を味わえる私の好きなルートの一つです。半年ばかり前に沢の途中で大きな倒木があり、一時通行不能になっていたのですが、今回通った時には見違えるように整理されて全く普通の登山路並みになっていました。また、沢から尾根に出る迄の斜面のトラバースルートに何か所か倒木で危険な場所があったのですが、これも奇麗に整理されていました。個人のボランティアの仕事だと思われますが、感謝の一言です。谷沢尾根ルートについては別の機会に改めて紹介したいと思います。
写真をクリックするとスライドショーになります。
- 森戸川林道の中ほどから、森戸川を渡渉して、三峰沢沿いの岸道に入って少し行ったところです。倒木がかなり整理されて歩き易くなりました。写真ではかなり酷い状況に見えますが、そんなことはありません。
- ここも、以前は倒木が邪魔をして道の周り草茫々で分かり難く歩き難かったところです。今は整理されて奇麗になっています。手前と左、夏の季節は水が流れています。
- 昨年10月中旬の同じところの写真です。
- 以前はここに大木が横たわっていて、東側急斜面の足場の悪いところをくぐり抜ける必要のあったところです。奇麗に切り払われて、危険が無くなりました。
- 伐った断面。この切り口は手鋸でしょうか?