紅葉の谷川岳馬蹄形縦走

清水峠から七ツ小屋山~大源太山を望む

山行情報

日時:2021/09/27 ~ 2021/09/29 天候:曇りのち晴れ
ランク:C-C-10:00 参加:5名
山行担当:CL3465 SL3060
記録担当:文責:3561 写真:3465,3060,3389

コースタイム

2日目
土合駅05:16…05:24新道入口…05:30東黒沢05:33…07:43松ノ木沢の頭07:43…08:36白毛門08:41…09:37笠ヶ岳09:44…09:46笠ヶ岳避難小屋09:48…11:04朝日岳11:22…11:39ジャンクションピーク11:39…13:09清水峠白崩避難小屋13:10…13:19清水峠13:23…14:23七ツ小屋山14:29…15:01 1544m地点分岐15:02…15:13蓬ヒュッテ

3日目
蓬ヒュッテ05:44…蓬峠05:46…06:35武能岳06:37…07:04笹平07:04…08:28茂倉岳08:42…08:59一ノ倉岳09:00…ノゾキ09:18…10:04富士浅間神社奥の院10:05…10:11谷川岳10:21…10:45トマノ耳10:45…10:49谷川岳・肩の小屋11:05…11:21ザンゲ岩11:27…12:21ラクダのコル12:21…12:28ラクダの背(ラクダのコブ)12:32…14:23西黒尾根登山口14:27…14:37土合口駅/谷川岳ベースプラザ14:41…14:47谷川岳インフォメーションセンター14:47…14:52新道入口114:52…14:58土合駅

山行記

1日目

谷川岳馬蹄形とは、馬の蹄(ひづめ)を描くように回るコースだ。今回私たちは白毛門~朝日~蓬峠~茂倉~谷川岳~西黒尾根という反時計回りのコースを歩いた。 

前泊の土合山の家8,000円台という値段設定からも多くは期待していなかったが、予想を裏切り、なみなみと溢れるお風呂、そして赤城牛の鉄板焼き・カニというご馳走に思わず頬が緩む。明日からの山行に備えて英気を養い眠りについた。 



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2日目

早朝、ガスの立ち込める中を出発。樹林帯を登り始める。結構な急登を登っていくと、岩場に出た。ここから谷川岳が見えるはずが何も見えない。しかし周囲は少し明るくなり始め、草紅葉や、ブナ・モミジ・ナナカマドが赤く色づいているのに癒される。白毛門に到着、笠ヶ岳、朝日岳に向かう。ここは行く道が展望できる気持ちのよい稜線、ガスも切れてきて時折青空が覗く。振り返れば来た道も赤く黄色く染まっていて、思わず歓声を上げる。 

清水峠への下りは道幅も狭く、ササが茂ってどこまでが道か分からない。慎重に歩みを進めると前方に姿の良い山が現れる。上越のマッターホルン大源太山らしい。漸く清水峠白崩避難小屋に到着。さっきから目指していた赤い屋根の立派な小屋は送電監視施設で、避難小屋はその横の小さな建物だった。ここでしばらく休憩をとり、また登りに転じる。空は青く、素晴らしい眺望だが、朝から歩き続けている足は辛い。14時過ぎに七つ小屋山に着く。今日の泊地、蓬ヒュッテはもうすぐだ。とここで、「大源太山にピストンしてくる」とM氏が言い出した。T女も同行しても良いとのこと。「あり得ない。早くヒュッテに行きたい」心の中で呟く。結局大源太山は次回のお楽しみということで、15時過ぎに蓬ヒュッテに無事到着。一日の疲れを癒すと言いたいところだが、それから水場まで往復25分をかけて翌日の行動水を汲みに行く。 

カレーの夕飯を頂いた後はユニークなご主人と、山小屋運営苦労談義を楽しむ。元気なメンバーの声を聴きながら、体力を使い果たした私は眠りに落ちた。 



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3日目

5時45分ガスと風の中を武能岳に向かって歩き出す。昨日のことがあるので、きっと晴れるだろうと皆明るい。足元は熊ササが茂り朝露で滑り、とても危ない。昨日小屋主が、茂倉岳から大源太山まで草刈をしていると言っていたが、刈払いしてあるところとないところでは、歩きやすさが全然違う。登山者の安全のため、こんなに広い区域をメンテナンスしてくれているとは、なかなか出来ないことだと頭が下がる。1時間も歩くと晴れてきた。武能岳を過ぎ、茂倉岳を目指す。回り込んでいるので、昨日歩いた白毛門・朝日岳などが一望でき、感激する。「人間って凄い、歩くって凄い」茂倉岳から一ノ倉岳は割と簡単に着いた。ノゾキで、ザックを下ろし慎重に下を覗いてみるが、ガスがあってよく見えない。よって怖くもない。 

鳥居が見えてきた。もうオキの耳もすぐだ。オキの耳・トマの耳にはたくさんの人がいた。皆紅葉を見にきているのかしら。 

肩の小屋で休憩をとり、いよいよ西黒尾根の下りに入る。「日本三大急登」ということと、「蛇紋岩で滑る」ということが私をビビらせる。降り始めてすぐに登ってくる会員のTさんに遭遇。お互いの無事と健闘を祈って別れる。 

西黒尾根はやはり滑る。鎖を頼りに大きな一枚岩を降りる。鎖やロープの箇所を過ぎても、ジメジメして滑るガレた岩場が続く足が疲れているので慎重に、集中力を切らさないように降りる。振り返ると凄い岩場が…。「あんな所降りてきたのね」と感慨深い。漸く登山口に到着。温泉に立ち寄って帰路に着く。 

1日目10時間、2日目9時間と歩いた時間もさることながら、紅葉、眺望、岩場と中身の濃い、充実した2日間だった。台風接近でルート変更を余儀なくされるも柔軟に対応して下さったCL、見守り支えて下さったSL、メンバーに感謝。 



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CL追記

もともとは国内最長の稜線トレイルである「ぐんま県境稜線トレイル(100㎞)」の谷川エリアを3泊4日で踏破する計画(谷川岳馬蹄形から平標山、三国山を経て法師温泉に至るコース)であったが、日程の後半に台風16号の影響が懸念されたため、谷川岳から西黒尾根を下るコースに短縮して実施。当初計画は実現できなかったが、合格点に近い天気の中、眺望の良さと変化のあるロングコースに参加者全員から十分堪能したとの声が聞け、有意義かつ満足の山行となった。今回断念を余儀なくされた平標山からその先の西のトレイル、いつ計画しようかな…。 



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