越沢バットレス自主トレ

第二スラブ、3ピッチ目、遠目から。斜度は寝ているように見えるが、ホールドが細かく、神経を使い、長いので疲れる

山行情報

日時:2022/05/26 天候:晴れ
ランク:D-D-2:00 参加:10名
山行担当:CL3420 SL3748
記録担当:文責:3705 写真:3418,3629,3748

山行記

越沢バットレス、本チャンへ向けた最後の自主トレ。

アプローチは、木々が生い茂る緩やかな道を約40分歩いてベースに到着。見上げると、つるつるの第二スラブ。迫力と威圧感に圧倒される。

今日は、右の一般ルート(滑り台)、左の第二スラブの2ルートの予定、早速取り付きへ。

・右一般ルート(3ピッチ, グレードV)
1P目、ホールドは豊富だが、岩の角度や滑りやすさで、見た目より登りにくい、ボルト・ハーケンも少ない。直上は少しハング気味。大きな木のそばにビレイポイント。2P目、だんだんホールドが少なく、細かくなっていく。3P目滑り台、上がると左に70度くらいの滑り台スラブ。ホールドを探り、バランスをとり、左の壁を使って終了点へ。

・左第二スラブ(3ピッチ, グレードIV+)
1P目、最初易しそうに見えて、途中ホールドが持ちにくく、滑りやすい箇所あり。左の微妙なところにハーケンあり。フォローだったが、リードのヌンチャクのかけ方が参考になった。2P目ホールドはあるが、滑りやすい。ここもロープの流し方が参考になった。3P目、最初から高度感たっぷりのトラバース。ヌンチャク8本を使い、さらにアルパインヌンチャクもなくなり、ギリギリで終了点。

懸垂下降は、木にひっかかり、ロープを引っ張れないアクシデントあり。無線で助けを求める。最後に降りる場合の下降位置を改めて注意する必要があると感じた。

ここに来るまで、トポや過去ブログ、動画を何度もチェックし、とても不安で夢にまで見たこともあった。しかし、登り始めてからは、その高度感、滑りやすさ、支点の少なさ/見分けにくさ、長さ、チームで登っていく意識、全て含めて、とにかく純粋にマルチピッチの楽しさを感じた。M R T卒業は新たな始まりの言葉を改めて思い出す。行くたびに、色々な事を知り、失敗もあり、そこから学びがある。こういった機会に感謝。本チャンへ向けて、とても良い練習の場になった。

【CL追記】

MRT卒業生が本チャンに行く前は、越沢バットレスで一般(右)ルートの3ピッチ目、いわゆる滑り台をリードすることになっています。今回も天候に恵まれてリードの練習、高度感の怖さを体験できて、大変良かったです。

会山行で行く本チャンクライミングで越沢バットレスより難しいところはないので、安心してください。ただし、本チャンは、ルートを一緒に見てくれる人が近くにおらず、すべて一人でやらなければならない、中間支点となるハーケンやリングが古くて見つけにくい、立ち木や岩にスリングで支点を作る、懸垂下降ではロープが引けなくならないように降りてくるなど、クライミングの総合力となるので、本を読みネットを見て勉強していきましょう。その後は、取付いてからビバークなども想定して、無事に帰ってくる為にできる事を勉強することになります。



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