八ヶ岳・赤岳

阿弥陀仏岳へ向かう分岐点

山行情報

日時:2022/01/29 ~ 2022/01/30 天候:晴れ
ランク:D-C-7:00 参加:8
山行担当:CL3632 SL3338,3405
記録担当:文責:3687 写真:3632,3405,3687,3726

コースタイム

1日目:美濃戸口BS10:20…美濃戸山荘11:30…南沢大滝小滝12:50…行者小屋幕営地14:30

2日目:幕営地6:20…中岳・阿弥陀岳の分岐7:35…赤岳8:10…赤岳展望荘8:35…9:30行者小屋10:35…美濃戸山荘12:10…美濃戸口BS13:10

山行記

1日目

あずさ1号に乗車し茅野駅着、駅はバス停へ向かう重装備の登山客でごった返している。美濃戸口へ向かう人は少ない。八ヶ岳山荘前バス停にて登山準備、共同装備を分担しチェーンスパイクを装着、軽くストレッチをする。雪の林道をショートカットして歩き、1時間ほどで美濃戸の分岐に着き休憩。右の南沢にルートをとる。 

時間はたっぷりあるので、先週リーダーがアイスクライミングをした南沢小滝、大滝の氷瀑を見に寄り道をする。小滝では2組アタックしていた。寒さも忘れアイスアックスが氷に突き刺さり、アイゼンを蹴り込み登る様をしばし見学。大滝はラッセルが必要なので遠目から写真を撮った。 

行者小屋に着いてテント設営するのだが、悴む手で思うように進まない。ザックや靴の雪をたわしで丁寧に払い、大急ぎで自分たちもテントに。SLが赤ワインを1本取り出した、ホットワインにしてゴクリ。鍋を囲み体が温まっているうちにと、早々にシュラフに潜り込む、至福のひと時だ。 



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2日目

翌朝、ヘルメット・ゴーグル・バラクラバ・ハードシェル・オーバーパンツ・ゲーター・アイゼン装着し、手袋はインナーにミドルにオーバーと3枚重ねた中にさらにミニカイロを忍ばせ、装備は完ぺきにした。テント場を出発し樹林帯を抜け、雪で鉄階段の埋まった文三郎道の急な斜面を登る。次いで鎖場の急斜面を登る、急斜面しかない。風速は123mほど、時折強く吹く風を我慢し登る。ピッケルをしっかり差し込み体制を保ちつつ登る。 

山頂直下の岩場の登りは、雪とのミックス状態だ。岩場を通り抜けるのはまだましで、岩の外側を回り込むのは緊張を強いられる、足元は切れ落ちた崖だ。道は雪で固められた片足がおけるほどの幅位で、しかも岩がこちらの登山道に大きく張り出しているところもあり、岩を掴む手に力が入る。 

南峰の山頂に着いたときはほっとした。快晴の山頂は権現岳の奥に南アルプス、中央アルプス、御嶽山が見える。富士山も北アルプスもくっきり見え360度の絶景が広がる、来なければ味わえない景色と風と寒さと危険だ。 

山荘のある北峰を通過する、稜線は西側が切れ落ちているので慎重に下る。積雪もたっぷりあるので緊張する斜面だ。真下に見えた赤岳展望荘付近でほっとするも、まだ先は長く危険だ。もう一度集中力を高め、地蔵ノ頭に降り立つ。ここからも急斜面の降下、すれ違いにも緊張する。しっかりとアイゼンを効かせ進みたいところだ。鎖はほとんど雪に埋まっている、少し出ている鎖は全部掴んだ。ダケカンバ帯に入るまでは、長い集中力が必要だ。絶対にアイゼンをひっかけて転んではならない、絶対に。行者小屋テント場でやっと笑みがもれた。完登と無事な喜びと色んな感情だ。 

夜自宅で後片付けのとき、グレゴリーバルトロの押し込まれた奥から出てきたアタックザックが、冷凍食品並みにヒンヤリしていた。そっと抱きしめ暖めてあげた。 

CL追記】 

 天気が良く心配していた風も弱くて順調に登ることができました。鎖場や急な雪面では緊張を強いられましたが、皆の歩くペースが速くて時間に余裕があり、厳冬の冬山を楽しめた山行でした 

 



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