八ヶ岳阿弥陀岳北稜
山行情報
日時:2022/01/22 ~ 2022/01/23 天候:晴れ・曇りランク:D-D-9:00 参加:5
山行担当:CL3632 SL3256
記録担当:文責:3418 写真:3632,3256,3623,3748
コースタイム
1日目:赤岳山荘駐車場10:30…南沢小滝12:10-15:00…行者小屋幕営地16:35
2日目:幕営地6:30…ジャンクションピーク7:45…第1峰取付き8:30…第2峰トップアウト9:30…阿弥陀岳山頂10:25…中岳11:10…赤岳12:10…行者小屋幕営地13:20-14:30…赤岳山荘駐車場16:00
山行記
1日目
八ヶ岳阿弥陀岳北稜は冬季アルパインクライミングの入門ルート。初めての冬季アルパイン、しかもアイスクライミングも体験出来るという願ってもない機会に恵まれた。担ぎ上げるザックは20㎏ほどになり冬季アルパインの手強さを実感する。
今日は楽しみにしていた小滝でのアイスクライミング。到着すると既に1パーティーが取付いていた。CLがスルスルと氷の岩を登っていきロープを張ってくれる。
バイルをお借りして、いざ登攀!バイルを振り上げて氷を突くとガチっと刺さり、足は12本爪アイゼンで2本の爪先を氷の溝に引っかけて立ち上がる。これを夢中で繰り返して登り終える頃には腕がパンパンになってしまったが、慣れてくると氷が刺さりやすい箇所や足を置ける場所などが見えてくる。寒さを忘れて目いっぱい楽しんだ。最後に大迫力の大滝を見学。いつかは登れるようになりたいと夢は広がる。
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- 意外に暖かい。衣類調整してスタート。
- 南沢小滝。凍り付く寒さ。着込んで装備を整える。
- CLが氷にスクリューを差し込みリードで登る
- 経験者はサクサク登る!
- 左右で氷の状態も微妙に違う
- 大迫力の大滝へ見学
- 行者小屋テント場へ向かう
2日目
いよいよ阿弥陀岳北稜へ。幕営地を出発するとすぐに阿弥陀岳の山容が迫ってきた。これから登る北稜の岩稜帯もクッキリと見えている。稜線に上がりジャンクションピークまで急登に喘ぎながら登っていると、山肌に動く黒くて大きな物体が。「熊だ!」と大騒ぎになるがカモシカと分かり一安心。
第1岩峰までの急斜面を4つ足で登ってようやく取付きに到着。一息入れて1ピッチ目スタート。岩にガバの手はいくらでもあるが、分厚い手袋をしているとなかなか上手く掴めない。アイゼンの足を置く場所も慎重になる。しかし私たち参加メンバーはこの日のためにアイゼントレーニングもやってきた。「大丈夫、行ける、頑張れ!」と自分に言い聞かせて登った。マルチの支点構築でもやはり手袋が邪魔して思うように出来ない。「焦るな、焦るな」と繰り返し一人つぶやき、第2岩峰をトップアウトしてついに阿弥陀岳山頂へ!とてつもない達成感で思わず「やったぞ~!」と大声で叫ぶ。
喜びもつかぬ間、このあと中岳、赤岳へのアップダウンが待っている。赤岳山頂では薄曇りのなか富士山まで見渡せる展望を楽しみ1日で3つの頂きを制覇して大満足で下山。いろいろと反省点もあるが、これらの経験を次に活かして行ければと思う。
【CL追記】
アイスクライミングで湿ったロープが凍り付き、ビレーするのも苦労するほど寒い日でした。 雲が多かったものの北アルプスまで展望でき、冬の八ヶ岳でのクライミングを楽しめました。
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- テント場の朝の気温はマイナス18℃
- 目指す阿弥陀岳北稜が見える。ここから稜線へ。
- 「熊だ!」と思ったらカモシカでした。
- 雪が深くてキツイ。先頭を交代で歩く。
- ジャンクションピークへの急登。雪はふかふか。
- 薄曇りのなか富士山もバッチリ見える。
- 第1岩峰への急登。眼下に行者小屋が見える。
- バックに大同心・小同心、横岳の稜線。
- 第1岩峰1ピッチ目
- 1ピッチ目フォロー
- 1ピッチ目リード
- 1ピッチ目終了点から
- 2ピッチ目リード
- 3ピッチ目リード、ここからナイフリッジ。
- 3ピッチ目終了点
- 阿弥陀岳山頂!
- いざ赤岳へ!
- 振り返って阿弥陀岳
- 赤岳山頂、風が強い。
- なかなかの見晴らし
- 下山はサクサクと