八幡平(ロングトレイル)

乳頭山。岩手県側からは烏帽子に見える

山行情報

日時:2024/09/27 ~ 2024/09/30 天候:晴れ
ランク:C-Ⅾ-10:40 参加:3名
山行担当:CL3564 SL3489
記録担当:文責:3811 写真:3811

コースタイム

1日目
安比高原駅-前森山山頂…茶臼山荘(泊) 歩行時間:3時間05分
2日目
泊地…八幡平…諸桧岳…大深岳…三ツ石山荘(泊) 歩行時間:10時間40分
3日目
泊地…滝ノ上登山口…乳頭山…蟹場温泉(泊) 歩行時間:7時間20分
※-公共乗物

コースマップ

記録日:2024/09/27~2024/09/29
合計距離: 77936 m
最高点の標高: 1600 m
最低点の標高: 516 m

山行記

1日目

「取れない時はパスにします」。出発前々日の朝SLHさんからの連絡に驚いた!新幹線が満席で取れない、との連絡の後だった。初めて参加のロングトレイル、避難小屋に泊まるのも初めてだ。45キロ以上にわたるルートの給水ポイントはどこだろう?ついていけるのだろうか?そんな不安以前に、SLが行かないと山行は中止だろうか??夕方、Hさんから訂正の連絡があった。「パ」ではなく「バ」とのこと。新幹線が「取れない時はバスにします」。とにかく、安堵した。 

初日、JR花輪線の安比高原駅は晴れていた。いよいよスタートだ。駅前には何もない。ここから約5キロ先の安比高原スキー場を目指す。見慣れぬ木やコスモス畑、牧草の刈り取りなど牧歌的な雰囲気の中を進む。スキー場からはCLMさんが事前購入してくれたチケットでゴンドラに乗る。終点手前の急傾斜地点で「熊棚(熊のベット)」があるというので目を凝らした。木の上の枝に鳥の巣のような枯れた枝がいくつか見えた!それだろうか?

終点へ着くと前森山の山頂へ。腹ごしらえをして出発。オオシラビソ、コメツガ、ダケカンバの樹林の中にアップダウンが続く。屋棟岳、恵比寿森を通り、宿泊場所である茶臼山荘到着。避難小屋ではなく別荘では?と思うほどキレイで清潔な建物だ。貸し切りでのびのび過ごす。夜中には満天の星空も。 



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2日目

宿泊予定の三ツ石山荘まで10時間以上の行程だ。この避難小屋は20名程度泊まれるが、午後の早い時刻に一杯になったとの情報もあり、早めに着かないとテント泊になってしまう。予定より早い4時前に目が覚め、4時半過ぎに出発。

源太森を抜け八幡沼へ。このあたりは八幡平自然探勝路となっている。日の出と遠くの雲海、紅葉と池に映る青空と雲の輝きが見事だ!見返峠を越えると、いよいよ裏岩手連峰縦走コースへ入るこのコースは八幡平と岩木山を結ぶ長大なルートだ。畚岳(モッコ)、諸桧岳(モロビ)、嶮岨森(ケンソモリ)など、書けないだけでなく読めもしない難しい名前の山が続くが、アップダウンの少ない稜線歩きで素晴らしい展望に足取りは軽い。

大深山荘の近くで最後の給水。共同装備2L含め5Lあるので安心だ。最後の三ツ石山に向けては、色とりどりの紅葉の絨毯の中を進む。巨岩の山頂から360度の眺望を楽しんだ後、三ツ石山荘へ急ぐ。13時前、小屋に到着。日帰り客はたくさんいたが泊り客はなく、一番乗りできた。清掃している方に伺ったところ、小屋は地元の山岳会の方ボランティア掃除をしているとのこと。頭が下が。夕方には小屋は満員に。 



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3日目

周囲のざわざわに目が覚め、5時過ぎに出発。小屋近くの水場は雪解け水のため、夏以降は枯れるとの情報だったがちょろちょろと出ていた。

樹林の中の静かな道を下る。ときどき硫黄臭が漂う。滝ノ上温泉の噴煙が遠くに見える。太いブナの原生林が続く。給水ポイントと目論んでいた滝ノ上温泉の水は飲料不可だった。そこからは乳頭山に向けて登りが続く。秋田側では乳頭山と言うが、岩手側からは烏帽子の形に見えることから烏帽子岳とも言われている。山頂からは田沢湖、秋田駒ヶ岳も近くに見えた。紅葉と青い空に秋の雲、地上の楽園を歩くロングトレイルに感激した。下山後は乳頭温泉で秘湯の湯に浸かり地元名物、地酒に舌鼓を打った。

【CL追記】

天候にも恵まれ、けがもなく、熊に遭遇することもなく、絵のような美しい紅葉、自然の中をゆっくりと歩くことができました。大変思い出深い山行になりました。アドバイスをしてくださいましたSさんには、心より感謝申し上げます。



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