2.23(富士山の日)に塔ノ岳でダイヤモンド富士

塔ノ岳から見るダイヤモンド富士

山行情報

日時:2023/02/23 ~ 2023/02/24 天候:晴れ/晴れ
ランク:C-B-6:50 参加:6名
山行担当:CL3409 SL3534
記録担当:文責:3665 写真:3534, 3409, 3771, 3635, 3718

コースタイム

1日目 
大倉バス停8:15 … 9:45二俣 … 10:45後沢乗越 … 12:20鍋割山 … 13:45小丸 … 14:20大丸 … 15:00塔ノ岳 

2日目 
塔ノ岳7:25 … 7:50日高 … 8:20竜ヶ馬場 … 8:45丹沢山 … 10:20塔ノ岳 … 11:00花立山荘 … 11:55堀山の家 … 13:40大倉バス停

コースマップ

記録日:2023/02/23
合計距離: 11777 m
最高点の標高: 1489 m
最低点の標高: 293 m


記録日:2023/02/24
合計距離: 12601 m
最高点の標高: 1571 m
最低点の標高: 299 m

山行記

1日目

2月23日は富士山の日。語呂合わせのようだが、実際この日は塔ノ岳山頂に立つと、夕日が富士山頂の中心に沈むのが毎年見られるそうだ。このダイヤモンド富士を見に行こうと、個人山行のお誘いを受けた。みろく仲間の総勢6人で大倉から出発。前日まで雪予報で、予定していた表尾根からのアプローチは危険とのCLの判断により、鍋割山経由で向かう。
二俣まで長い林道歩きに、スタートからちょっとうんざり気分で無口になる。二俣から少し行ったところでやっと登山道が現れたと思ったら、眺望のない樹林帯の中、後沢乗越までの急登の連続。

そしてそこから鍋割山山頂までの、階段地獄。先に待ち構える階段を見てメンタルが崩壊してしまわないように、前を見ないようにし、地面に落ちているストックの先っちょゴム探し大会をしながら登る、登る(結局4つゲット)。げんなりするほど続く急な階段。「乗越」と「峠」の違いの熱い議論もどこかに消滅し、皆黙って登る。

ようやくお昼過ぎに鍋割山に到着。富士山に少し雲がかかっており、不安が心をよぎる。山頂では木のテラスの上に体を横たえ空を見上げた。青空が広がる。「ああなんて気持ちがいいのだろう」個人山行ならではの時間をゆっくり楽しむ。

昼食の後、塔ノ岳へ向け出発。尾根歩きは気持ちいいが、アップダウンや雪解けの泥が凍ったところがあり、滑らないように慎重に歩く。
15時には塔ノ岳到着。初めて宿泊する尊仏山荘にワクワク。2階で布団を敷き、ザックの荷物を整理したあとは、1階の談話室にてビールで乾杯。ポップコーンを作り、持ち寄ったおつまみを食べながらのおしゃべり、至極の楽しい時間はあっという間に過ぎていった。

気づくと17時過ぎの日没時間が迫り、みんなで慌てて外に出る。すでにショーは始まっていた。丸く明るい太陽がゆっくりと富士山に近づいていく。心配していた雲は下へ流れ山頂がくっきり見える。そしてついにその時が。富士山の山頂のちょうど真ん中にきれいに沈んでいく太陽。不覚にも涙が流れる。感動で言葉も出ず、写真を撮る手が震える。美しい。富士山は、日没した後のオレンジ色の空に、影絵のようにくっきりとその凛々しい勇姿を見せていた。飛行機雲はすっと伸びて、まるで流れ星のようだ。

すっかり感動した後はお腹がすいて、食堂へ行く。夜ご飯はカレーライスとサラダ、フルーツまであった。カレーはおかわり自由で、全員おかわりをし、苦しいほどにお腹いっぱい。

食事が終わって外に出てみると、夜景と星空。月例では滞在時間が短い塔ノ岳の山頂で、ゆっくりと夜空を見上げた。昴も北斗七星も冬の大三角形もキラキラと輝いていた。平塚や秦野の夜景は文字通り宝石箱のようだ。20時には消灯で布団の中に潜り込んで就寝。山荘の中はとても温かく、快適に夜を過ごせた。



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2日目

朝5時過ぎに起床。身支度を整え、のんびり皆でドリップコーヒーを飲んでいると日の出の時間。昨日のダイヤモンド富士とは逆の方向の空が真っ赤に染まり、ゆっくりと大山の上から太陽が昇ってきた。少し雲があったためダイヤモンド大山とはいかなかったが、眩しくあたりを照らしていた。振り返ると真っ白な富士山が私たちと一緒に大山からの日の出を見ている。360度美しい。

今日も朝からたくさん感動したからお腹がすいた。尊仏山荘の朝食はおでんとご飯。味海苔とふりかけもあった。温かいおでんは、身体と心にしみる。とてもおいしい。「これを背負って上げてくれる歩荷さん、ありがとう」と心の中で叫ぶ。
朝から渋沢の居酒屋「晩頂」の話をひそひそしている我々に、オーナーから「みろくの方ですか?」と声を掛けられた。その後オーナーとの楽しい会話が弾む。

さて朝食の後は丹沢山へ向けてスタート。昨日の疲れもすっかり回復し、荷物は塔ノ岳へ置いて、ザックなしで身軽。時々スキップ。足取り軽く楽しいハイキング気分で歩く。
竜ヶ馬場あたりでかわいい子鹿に遭遇。近づいても逃げないでじっとこちらを見ている。母鹿の姿がなく、迷子なのだろうかと心配しながらも「小鹿のバンビ」の歌を歌いながら歩く。あっという間に到着。
丹沢山山頂で集合写真。富士山がこちらを見て優しく微笑んでくれる。みやま山荘に少しお邪魔した後、丹沢山に別れを告げ、塔ノ岳経由で大倉バス停へ下山した。ケガもなく全員元気に到着できた。

ダイヤモンド富士を見て感涙、夕焼けの美しさにため息、きらびやかな星空に歓声、街の夜景にうっとりし、朝日にパワーをもらう。なんと贅沢な山行だったのだろう。帰宅しても写真をずっと見ている。一緒に楽しく笑いながら歩き、こんな素晴らしい2日間を共有できた仲間へ、心より感謝する。

 

【CL追記】

元々、教育部が実施した中級講座の課題でI松さんが作成してくれた山行計画。興味津々、パクってもいいですか?とお聞きし、許可を頂いたので実施。素晴らしいダイヤモンド富士を見ることができた。I松さん、感謝です。



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