八子ヶ峰~八島湿原(雪上歩行)

下山後に七島八島の天然記念物・霧ヶ峰湿原植物群落の標識の前で記念撮影

山行情報

日時:2023/03/04 ~ 2023/03/05 天候:晴れ/晴れ
ランク:C-C-6:00 参加:20名
山行担当:CL2679 SL3205, 3362
記録担当:文責:2280 写真:2280

コースタイム

1日目
茅野駅東口9:15(タクシー) ー 10:00すずらん峠園地駐車場10:20 … 10:55八子ヶ峰東峰11:00 … 11:35八子ヶ峰西峰西の小ピーク(昼食)11:55 … 13:05小ピーク13:15 … スキー場リフト上部13:40 … 14:15スキー場下部14:20 … 15:00白樺湖ビューホテル 歩行時間:2時間50分、休憩時間合計:45分
2日目
白樺湖ビューホテル8:05 … 8:15大門峠 … 10:45殿城山(でんじょうざん)分岐 … 11:20南の耳11:25 … 11:45北の耳(昼食)12:10 … 12:40男女倉山(おめくらやま/ゼブラ山)12:45 … 13:25奥霧小屋13:30 … 14:00八島湿原駐車場14:35(タクシー) ー 15:15茅野駅 歩行時間:5時間10分、休憩時間合計:55分

コースマップ

3月4日の行程図

3月5日の行程図

霧ヶ峰高原散策マップ(霧ヶ峰自然保護センターが作成したオリジナル地図)

山行記

まえがき

CLが数年実施しておられるという八子ヶ峰~八島湿原山行。天候に恵まれ、風もそれほど強くなく、素晴らしい展望と気持ちの良い雪上歩行を楽しむことができました。参加者は20名(うち女性14名、男性6名)でした。



1日目(すずらん峠園地駐車場~八子ヶ峰東峰~白樺湖ビューホテル)

新宿7:00発の特急あずさ1号に乗車する。天候が良く、車窓から八ヶ岳や南アルプスがよく見えている。今回の山行への期待が高まる。小生が雪山に登るのは、2009年のゴールデンウィークに位ヶ原山荘から乗鞍岳に登って以来なので、14年ぶりのことだ。茅野駅に9:07に到着し、改札口を出ると、CLが立っている。集合は茅野駅改札口に9:10となっている。東口に出て、アルピコタクシーのジャンボ2台と普通車1台に分乗する。45分ほどですずらん峠園地駐車場に着く。結構たくさんのマイカーが来ており、駐車場手前の路肩にもたくさん停まっている。ほとんどの人は八子ヶ峰方面に行くのだろう。反対の北東側は蓼科山に登るルートなのでかなり大変だろう。蓼科山頂ヒュッテは4月29日まで営業していない。

駐車場でストレッチをしてからスパッツ・アイゼン装着など出発の準備をする。出発してしばらくは樹林帯の中の斜面を登って行く。標高差150m弱を登ると、ヒュッテアルビレオの前に着く。そこには素晴らしい展望が広がっている。蓼科山、八ヶ岳、南アルプス(鳳凰三山・北岳・甲斐駒ヶ岳・仙丈ヶ岳)、中央アルプス、北アルプス南部と360度の大展望だ。デジカメを構えて山々の展望を撮る。ところが、帰宅してから見るとモノクロになっていてがっかりだ。おそらくサングラスをしていたために設定の所に触ったようだ。1年前の同じコースの山行に参加された方のお話では、その時は天候が悪く、風が強く寒かったそうで、展望はなかったとのこと。今年は好天に恵まれて運が良い。ヒュッテアルビレオは2022年7月に歩いた際にも営業しておらず、2020年から営業を休止しているようだ。

ここから5分ほどで八子ヶ峰東峰(1,869m)に着く。ここからの展望も素晴らしい。北アルプスはヒュッテ付近よりもよく見える。穂高岳、槍ヶ岳、常念岳ははっきり分かる。しばらく進んでスキーリフト上部を通過した辺りが八子ヶ峰西峰(1,833.4m)だったようだ。120mほど西に行った所にある小ピークで昼食タイムとなる。小生は前日買っておいたおにぎり3個だ。

緩やかに下って行き、標高1,740m付近で尾根沿いに左に進み、小ピーク(1,760m)で休憩を取る。この辺りからは蓼科山と八ヶ岳がとてもよく見える。たくさん写真を撮る。ここからは1,722mの小ピークには行かず、下山開始。これまでもそうだったが、時々雪を踏み抜いて膝くらいまで埋もれる。春の雪山特有の現象だ。下りきった辺りが八子ヶ峰公園のようだが、よく分からない。少し登ってスキー場リフト上部を回って、ゲレンデ沿いに下って行く。スキー場では小さな子供も上手にストックなしで滑っている。スキー場下部まで下山し、アイゼンを外す。ここから白樺湖を時計回りに約半周して、宿泊先の白樺湖ビューホテルまで歩く。湖面には氷が張っていて、白くなっている。

ホテルにはちょうど15:00に到着する。チェックインの際、全国旅行支援「信州割SPECIAL」の宿泊料金割引と観光クーポンを提供していただくため、身分証明書とワクチン接種証明等を提示する。部屋に入ってから温泉入浴だ。ゆっくり入浴してからあがると、夕食開始の17:30まで1時間半くらいある。フロントに尋ねると、カラオケルームも卓球室もこの日の予約で満室とのこと。無料だからかも知れない。仕方がないので、缶ビールを買ってきて室内で歓談する。

夕食は17:30から70分間のバイキングだ。団体なのでテーブルは食堂の一番奥に確保されている。このホテルではアルコールが飲み放題とのこと。全員でビールグラスを持って乾杯し、食べ物とアルコールを持って来る。日本酒やワインもあり、ついついたくさんお代わりする。食後は部屋に戻って、何人かで二次会をする。女性の皆さんも何人かで女子会をされたらしい。もう一度温泉に入浴し、21:30頃には就寝とする。



写真をクリックするとスライドショーになります。

2日目(白樺湖ビューホテル~南の耳~北の耳~男女倉山~八島湿原駐車場)

5:30頃に起床するが、温泉入浴は断念する。小生は温泉地に泊まる際には朝も入浴するのが常だが、雪上歩行なので湯冷めを懸念したのだ。ゆっくり洗面・着替えの後、パッキングなどの準備をする。朝食は7:00からのバイキングだ。30分ほどで食べ終える。8:00にホテル玄関前に集合し、ストレッチをして出発だ。今日はアイゼンを履かず、壺足で歩くことになる。車道を歩いて大門峠まで行く。ここからは霧ヶ峰・美ヶ原中央分水嶺トレイルに沿って歩くことになる。このトレイルは、中央分水嶺のうち、長門牧場~大門峠~八島湿原~和田峠~扉峠~美しの塔と辿るものだ。今回はこのうちの大門峠から八島湿原までをほぼ中央分水嶺に沿って歩く計画だ。

まずは小ピーク(1,540m)までの斜面を登る。ルートがV字状になっていて、南側に雪が少し積もっているが、北側は雪がない状態だ。ちょっと歩きにくいと思うが、前年はV字状になっていることが全く分からず、雪がたくさん積もっていたので、真ん中付近を歩くと雪を踏み抜いて大変だったそうだ。小ピーク(1,540m)で小休止、東を見ると蓼科山に雲が掛かっている。ここからコルまで40m弱下り、次の小ピーク(1,600m)まで登り始める。ルートは同じような状況だ。小ピークまで登ると蓼科山に掛かっていた雲が取れている。ここからも車山がよく見える。さらに20mほど下って登り返すと小ピーク(1,614m)に着く。ここでも小休止をしてから、スキー場のゲレンデ脇を登って行く。20分ほどキックステップで雪を蹴り込みながら急傾斜を登る。

殿城山分岐を過ぎると、広々とした平坦な雪原となる。前年はこの辺りがホワイトアウト状態になり方角が分からなくなったそうだが、この日は左手に車山がよく見えるので全く心配ない。進んでいくと南の耳のピークが見えてくる。南の耳に着くと、標識には「山彦谷 南の耳 1,838m」と書いてある。一旦、北側に下って登り返すと北の耳に着く。ここの標識には「山彦谷 北の耳 1,829m」と書いてある。ここで昼食タイムとなる。小生は、調理パンとヨーグルトとカップうどんだ。暖かいので気持ちよくいただくことができる。

昼食を終えて、西に進む。30分ほどで男女倉山(おめくらやま、ゼブラ山)に着く。この日最後のピークだ。ゼブラ山という名前の由来は、昭文社の山と高原地図の解説に載っていて、積雪の頃、シマウマのように見えるからだそうだ。ここから八島ヶ原湿原に下って行き、奥霧小屋の所で休憩する。この小屋は営業しておらず既に廃屋となっている。すぐ近くに小生の好きな「山小屋の灯」の歌碑がある。休憩後、八島ヶ原湿原の北側を木道に従って歩く。木道は2列になっていて雪が積もっているので、真ん中や端を踏み抜かないように気をつけて歩く。約30分歩いて、終着点の八島湿原駐車場の手前に着く。ちょうど14:00だ。計画よりも1時間弱早い。七島八島の天然記念物 霧ヶ峰湿原植物群落の標識の前で記念撮影をして、車道下を潜ると八島湿原駐車場だ。ストレッチをして、タクシーを待つことになる。

15:00に予約しておいたタクシーが早めに来てくれ、14:30頃にジャンボ1台と普通車1台が来る。10分ほど遅れてもう1台のジャンボも到着。これで、茅野駅には予定よりも早く着くことができる。直ぐに帰宅する参加者は早い特急列車に乗ることになる。小生を含む6名はそば屋さんで反省会をしてからあとの特急に乗ることになる。今回は天候に恵まれたので、本当に満足のできる雪上歩行となった。



写真をクリックするとスライドショーになります。