北海道 雲井ヶ原・沼ノ平・駒草平・黒岳

沼ノ平湿原の湿原と沼.

山行情報

日時:2022/07/08 ~ 2022/07/11 天候:8日曇り、9日晴れ後曇り、10日曇り後雨、11日晴れ後曇り
ランク:B-B-5:45 参加:8名
山行担当:CL2280 SL2496, 2731
記録担当:文責:2280 写真:2280

コースタイム

=は路線バス、≡はジャンボタクシー

8日(金) 歩行時間:50分、休憩時間:10分
旭川空港9:05=旭川駅前9:40/10:45=11:55愛山渓入口バス停12:50≡愛山渓温泉13:25
登山口14:10…14:35雲井ヶ原湿原14:45…登山口15:10

9日(土) 歩行時間:5時間45分、休憩時間:1時間20分
登山口5:15…6:10三十三曲上部6:20…7:05沼ノ平分岐7:15…7:50六ノ沼8:00
…8:40 1591m岩峰8:50…9:05当麻乗越9:15…9:35 1591m岩峰9:40…10:15六ノ沼10:30
…11:30三十三曲上部11:40…12:20登山口13:50≡層雲峡温泉のホテル14:55

10日(日) 歩行時間:3時間30分、休憩時間:40分
ホテル7:00≡7:40銀泉台の登山口8:00…8:20途中で雨具を着る8:30…9:15第二花苑9:25
…9:50駒草平10:05…11:25登山口

11日(月) 歩行時間:3時間00分、休憩時間:20分
ホテル5:20…5:35黒岳ロープウェイ層雲峡駅6:00<ロープウェイ>6:07黒岳駅6:15
…6:20リフト五合目駅6:25<リフト>6:40リフト七合目駅6:45…7:15八合目7:20
…8:20黒岳山頂8:30…8:40黒岳石室方面の途中8:40…8:50黒岳山頂8:55
…10:05リフト七合目駅10:10 <リフト>10:25…10:30黒岳駅
<ロープウェイ>10:47層雲峡駅10:55…11:00黒岳の湯11:45…11:50レストラン12:50
≡13:30大雪森のガーデン14:30≡15:30旭川空港16:15

コースマップ

1日目に愛山渓温泉から雲井ヶ原湿原まで往復しました。

2日目に愛山渓温泉から沼ノ平湿原を通り、当麻乗越まで往復しました。

3日目に銀泉台から駒草平まで往復しました。赤岳まで行く計画でしたが、雨のため断念しました。

4日目に層雲峡からロープウェイとペアリフトを利用して、黒岳の少し先まで往復しました。

山行記

まえがき

2015年7月上旬に実施した表大雪山行(層雲峡~黒岳~北海岳~旭岳・北鎮岳~白雲岳~小泉岳~赤岳~緑岳~大雪高原温泉)の際のお花畑が良かったのでもう一度行きたいというご意見が集まりました。しかし、コロナ禍のため、避難小屋の黒岳石室と白雲台避難小屋は人数制限が厳しいので縦走は断念し、麓の宿からの往復登山を計画しました。

今回は湿原2つと赤岳・黒岳の2座に登り、高山植物を楽しむ計画としました。

天候は曇りがちで、3日目は雨になりましたが、高山植物を楽しむことができました。また、下山後の層雲峡・大雪山写真ミュージアムと大雪森のガーデンでの観光も楽しみました。



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1日目(愛山渓温泉から雲井ヶ原湿原往復)

羽田空港7:00発のエア・ドゥのADO 081便で旭川空港に向かう。到着後、旭川電気軌道の路線バスで旭川駅前まで行く。北海道の気温は思ったよりも高く、東京・横浜に比べて少し涼しい程度だ。

旭川駅前で次に乗る道北バスの8番バス乗り場に荷物を置き、メンバーのお一人に荷物番をお願いして、駅前のイオンに食材と缶ビールなどの買い物に行く。新しくて大きなスーパーマーケットだ。

1時間強の乗車で愛山渓入口バス停まで行くが、11時半頃にスマホにショッキングな臨時ニュースが入る。安倍晋三元総理が銃で撃たれて心肺停止になったとのこと。とても心配になる。

路線バスが少し遅れて愛山渓入口バス停に着く。真ん前の愛山渓ドライブインに入り、ラーメンを注文する。小生は有名だという舞茸ラーメン、他の人はファイターズラーメンやキノコラーメンなどを食べる。

食べている途中に、予約しておいた層雲峡観光ハイヤーの運転手さんが店内に入って来られ、人数は7名ではなく8名ですかと聞かれる。8名になったことをと伝えしておいたつもりだったが、うまく伝わっていなかったようだ。しかし、何とか8名乗車することができ、出発する。

愛山渓温泉 スパ&エコロッジ「愛山渓倶楽部」に着いたのはチェックイン時刻の15時より前だったが、親切なご主人で、部屋への入室をさせていただく。

出発準備をしてから雲井ヶ原湿原に向かう。登山口にはオレンジ色の花が咲いているが名前が分からない。後で調べると、コウリンタンポポという花のようだ。少し登るとたくさんのゴゼンタチバナが咲いている。

上の方に登り、地面が平になると木道になり、両脇にたくさんのミズバショウの大きな葉がある。花はないので、お化けのような葉だ。

雲井ヶ原湿原にはワタスゲイソツツジツマトリソウトキソウが咲いている。

湿原の終点には愛別岳・比布岳・安足間岳・永山岳が見えると図が書いてあるが、残念ながら雲に隠れていて見えない。

記念撮影をしてから下山する。往復で50分と手ごろな足慣らしとなる。

愛山渓倶楽部は自炊の宿なので、温泉入浴後に食事の準備をする。夕食はもちろんだが、翌日のお昼に食べるカレーも作る。食材と缶ビールは旭川駅前のイオンで買って来てある。

食堂には黒岳の油絵が3枚掲げてある。

みんなで乾杯し、美味しいバーベキューと炊込みご飯をいただく。

翌朝は起床時刻が早いので、早い就寝とする。



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2日目(愛山渓温泉から沼ノ平湿原経由で当麻乗越往復)

朝3:30に起床し、朝食の餅入り炊き込みご飯と卵スープをいただく。着替えなど山に持って上がる必要のない物は宿に置いていく。出発の準備をして外に出ると、愛山渓倶楽部のご主人はもう起きておられ、記念写真のシャッターを押していただくことができる。

良い天気で険しそうな愛別岳が見えている。ストレッチをしてから出発する。

登山口を出発してすぐにヒグマの糞があるのに気が付く。大丈夫だろうと思ってクマ除け鈴を鳴らしながら歩く。登山道は宿のご主人のお話のとおり、ぬかるんでいる所が多い。

丸木橋を渡ると直ぐに三十三曲分岐に出る。ここから左に滝の上分岐に登るルートは通行止めになっている。このため、永山岳や愛別岳に登る人も右の三十三曲を登って沼ノ平分岐から滝の上分岐に行くようだ。

20分ほどの登りで三十三曲の上部に着き、休憩を取る。

登山道脇には、バイカオウレンウコンウツギチングルマナナカマドウサギギクアカモノなどの花が咲いている。

沼ノ平分岐まで登ると、永山岳や安足間岳が見えるようになり、木道の敷かれた湿原の道となる。

永山岳方面に登る人はここから道を左に取り、我々は右に取る。

小生は沼ノ平に2001年8月初めに来たことがあり、良い所だと思っていたので、今回の計画に入れたのだ。

湿原には池塘の沼がたくさんある。大きな沼には半月沼とか六ノ沼などの名前が付けられている。

半月沼辺りには、たくさんのエゾコザクラが咲いている。小さくてかわいい花だ。ハクサンコザクラと同じようだが色が少し濃い。ハクサンコザクラの母種になるそうだ。

半月沼の少し先に雪渓を通る所がある。もし滑って落ちると沼に落ちてしまうが、それほど危なくはない。

もう少し進むと六ノ沼のほとりに着く。ここで休憩を取る。

そこから先は少しずつ登りとなり、高度を上げていく。

40分ほど歩く1591m岩峰に着く。2001年に来た際にもここまで登ったのだった。

途中の箇所で湿原を見下ろすと、沼がたくさんあり、遠くの山も見えている。

ここで休憩を取り、ザックを置いて空身で当麻乗越まで登ることにする。1591m岩峰までで戻る計画だったが、愛山渓倶楽部のご主人から当麻乗越まで行った方が良いとのアドバイスをいただいたのだった。

当麻乗越には木道用の資材の木材が置いてある。正面には旭岳がそびえているのだが、残念なことに雲が掛かっていて山頂一帯が隠れている。

一人ずつ交代で記念写真を撮る。

当麻乗越から南に行くと裾合平経由で旭岳ロープウェイの姿見駅まで行くことができる。コースタイムは2時間40分だ。裾合平のお花畑もきれいなのだが、今回は行く時間がない。

再び1591m岩峰に戻り、ザックを背負って六ノ沼まで下る。休憩をしてから下山を開始する。

沼ノ平分岐からは本格的な下りとなる。朝と同じルートの下りなので分かりやすい。

三十三曲上部の直ぐ上辺りで休憩を取り、12:20に登山口まで下ることができる。

前日と同様に、愛山渓倶楽の横にある靴洗い場で靴とスパッツを洗ってから宿に上がり、食堂に入る。

前夜作っておいたカレーでカレーライスをいただく。とても美味しい。余らしてはいけないということで、おかわりを何度も勧められ、小生は4杯もいただく。

昼食後、14時に予約しておいたジャンボタクシーが少し前に到着し、層雲峡に直行していただき、宿泊先の朝陽リゾートホテルに15時前に到着する。当初計画では愛山渓入口バス停からは路線バスを利用することにしてあったが、前日運転手さんにお伺いすると直接行っても運賃があまり変わらないことと、下山時刻に余裕ができることからお願いしてあったのだ。

朝陽リゾートホテルは大きなホテルだ。まずは温泉入浴だ。

夕食は17:30からで、バイキングとなっている。生ビールを注文し、乾杯してからお料理をいただく。

翌朝も早いので、早めの就寝とする。



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3日目(銀泉台から駒草平往復)

当初計画ではこの日はニセイカウシュッペ山に登ることにしていたが、登山口までの林道がえぐれているとの情報があったため、銀泉台からお花畑を見ながら赤岳まで往復することに変更した。

しかし、天候が悪く雨になるということなので、どうするか前夜みんなで話し合った。天気が良くなるかも知れないのでアイゼンを持って行って赤岳登頂を目指すべきという意見と、天候が悪い前提でアイゼンは持って行かずに駒草平までの往復にするという意見の2つでかなりの時間の論議となった。しかし、結論としては後者にまとまった。結果的には登山開始から直ぐに雨となったので、駒草平までの往復で仕方がなかったようだ。

5:00にホテルを出発して、徒歩約5分の所にあるセブンイレブンに行き、朝食と昼食を買う。

ホテルでは朝食なしとして予約してあるので、ホテルに戻ってから食べる。また、昼食も下山後にホテルに戻ってから食べることにして、部屋に置いておくことにする。

ジャンボタクシーは7:00にお迎えに来ていただくことになっているので、6:45頃にはホテルの1階に行く。

タクシーはちょうど7:00頃に来て、銀泉台に向かう。国道273号線から右折して山道に入ると、ほとんどが非舗装の道だ。このためゆっくり進むので銀泉台までには時間が掛かる。

小生は2003年9月中旬に銀仙台から第一花苑辺りまで登ったことがあるが、その頃は紅葉が素晴らしかったことを覚えている。7月上旬だと高山植物の時期だ。

銀泉台に着いて、公衆お手洗いを利用し、ストレッチをしてから出発する。少し行くと見晴台の辺りで雨が降ってくる。レインウェアのズボンは予め履いていたが、上着も着る。霧も掛かってくるので遠望がない。

登山道脇には、イソツツジエゾツツジアオノツガザクラウコンウツギチングルマチシマヒョウタンボクの花が咲いている。

第一花苑がどこだったのかよく分からなかったが、大きな雪渓の前に着くとそこが第二花苑のようだ。この雪渓は第二雪渓というそうだ。ここに来るまでにも5か所ほど雪渓をトラバースしてきたが、ここは直登するようだ。

小さな沢が流れていて、エゾコザクラエゾノツガザクラキバナシャクナゲの花が咲いている。

第二雪渓を登ると直ぐに奥ノ平に着く。ここには薄紫色のエゾヒメクワガタメアカンキンバイやイワウメの花も咲いている。エゾヒメクワガタは絶滅危惧種に指定されているようだ。メアカンキンバイは、黄色雄5弁の花びらの間に黄緑色の細い花びらのようなものがある点でキジムシロに似ているが同じバラ科でも属が違うようだ。草ではなく低木だそうだ。

もう少し登ると目的地である駒草平に到着する。「コマクサ平」と書かれた標識がある。コマクサがたくさん咲いていて、イワブクロイワヒゲや黄色い花が咲いている。

イワヒゲは沼ノ平で見たアカモノとよく似ていて、ともにツツジ科シラタマノキ属だが、萼(がく)の色が違う。

赤岳登頂は断念したので、ここで記念撮影してから下山を開始する。

下る途中で、小学生と中学生くらいの子供数名を引き連れた団体とすれ違う。子供たちはみんな長靴を履いて歩いている。登る際には、ロープをたくさん持っている人数名と会ったが、その人たちが先に登り、雪渓にロープを張ってピッケルで固定したようだ。これなら子供たちも安心して登ることができると思う。

銀泉台まで下り、お手洗いを利用し、靴洗い場で靴を洗う。森林パトロール銀泉台事務所には、NPO法人かむいの女性の方がおられる。赤岳トレイルマップと黒岳トレイルマップを手書きでお作りになったMさんだ。良くできているので購入する。

ジャンボタクシーの運転手さんは、朝からずっと銀泉台でお待ちだった。この運転手の山本さんは層雲峡観光ハイヤーの代表取締役とのこと。いろいろと割引やサービスをしていただける優しい方だ。

ホテルに戻る前に、銀河・流星の滝に立ち寄っていただく。滝を見ていたら、同時に両方の滝を見ることのできる双瀑台があり、登り20分と書いてある。運転手さんに断らずに登ることにする。急な階段から始まる道で、結構大変だ。途中に展望所があるが、そこからだと流星の滝が半分しか見えない。

上まで登ると確かに2つの滝が一緒に見える。銀河の滝は高さ120mで流星の滝は高さ90mとのこと。日本の滝百選にも入っているそうだ。

タクシーに戻り、運転手さんに「みんな歩き足らないと言うので双瀑台に登ってきました。」と言うと、運転手さんは、「勝手に行っちゃだめだよ。いきなりいなくなったのでどうしたのかと思った。」と冗談を言われる。

ホテルに戻り、買っておいた昼食をとり、温泉入浴とする。

その後、層雲峡・大雪山写真ミュージアムに行くことにする。ホテルから少し遠いが、入って見ると見ごたえのある大きな素晴らしい写真がいっぱいだ。それを見ると、高原沼辺りの紅葉が特にきれいだと思う。

第2展示場は冬の風景が中心だ。見ていると突然、館長の市根井光悦さんが現れ、ご挨拶をしていただき、写真の解説をしていただける。1938年生まれとのことだが、そんな年齢には見えない。また、今でも40kgくらいの大きなカメラ一式を担いで単独で山に登り、何日も籠るとのお話をお伺いして驚く。特に、真冬にも登られ、雪洞を掘って泊まるというお話には驚く。

1時間以上館内にいたが、もっとゆっくり見たかったと思った。

ホテルに戻る途中で北海道のコンビニであるセイコーマートに立ち寄り、翌朝の朝食などを買う。

この日も夕食はバイキングで置いてある食べ物は同じだ。しかし、連泊のサービスということで、リーズフォンデューが提供される。

翌日は天気がまずまずのようなので、予定どおり黒岳に登ることにして、早めに就寝とする。



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4日目(層雲峡から黒岳往復)

この日も早い起床とし、昨日セイコーマートで買っておいたものを食べてから、出発する。

ホテルは前夜のうちに精算してあるので、鍵をお返ししてチェックアウトだ。

黒岳ロープウェイは始発が6:00なので、早めに層雲峡駅に行く。1階のコインロッカーに山に担いでいかない物を預け、切符を購入して列に並ぶ。同じホテルに宿泊していた阪急ツアーの団体も一緒だ。黒岳から旭岳まで縦走し、旭岳ロープウェイで下山するそうだ。

天気予報は午後から雨となっているので、私たちは黒岳石室まで行くのを止め、黒岳の少し先のお花畑までの往復に決める。

朝は良い天気で、ロープウェイからはニセイカウシュッペ山方面がよく見える。

ロープウェイの黒岳駅を降りると、チングルマが綿毛になっている。また、エゾツツジハマナスチシマノキンバイソウマルバシモツケミヤマキンポウゲミヤマオダマキの花が咲いている。

チシマノキンバイソウはシナノキンバイに似ているが、花柱が長さ2ミリ以下で、かぎ状に曲がるそうだ。

五合目のペアリフト乗り場まで少し歩き、乗車する。正面に頂上が右に切れ落ちた黒岳がよく見える。15分の乗車で七合目駅に着く。展望台からはニセイカウシュッペ山方面がよく見える。手前に見えるのが朝陽山のようだ。

出発して、ジグザグ上の登山道を登って行く。登山道脇にはウコンウツギの花がたくさん咲いている。濃い赤色のチシマヒョウタンボクも咲いている。秋には2つ並んだ赤い実ができて、ヒョウタンの形のようになるそうだ。

登って行くと次第に登山道脇のチシマノキンバイソウやマルバシモツケのお花畑が広がり、ハクサンチドリやトカチフウロが見られるようになる。トカチフウロはハクサンフウロに似ているチシマフウロの白花の感じだ。

九合目を過ぎて少し登って行くと、前方にまねき岩が見えるようになる。この辺りにもお花畑が広がっている。紫色の小さなエゾヒメクワガタナガバキタアザミも見られるようになる。少し登るとエゾタカネスミレエゾノハクサンイチゲエゾノイワハタザオも咲いている。エゾタカネスミレはキバナノコマノツメによく似ているが、同じスミレ属の花だ。エゾノハクサンイチゲは本州に咲くハクサンイチゲよりも花の柄が短いそうだ。

山頂に近付くとメアカンキンバイエゾイワツメクサが咲いている。エゾイワツメクサは大雪山系だけで見られる花だそうで、本州に咲くイワツメクサよりも花がやや大きめで、葉もやや幅広でたくましいそうだ。

黒岳山頂に着くと、ガスが出てきていて、手前の方の雪渓は見えるものの、大雪山の山々が見えない。本来は北海岳や北鎮岳が見えるはずなのだが。

山頂にザックを置いて、黒岳石室方面に10分ほど歩く。登山道脇のお花畑は例年よりも高山植物が少ないようだ。コマクサが咲いている辺りまで行ってから引き返す。

七合目まで下り、ペアリフトとロープウェイを乗り継いで層雲峡に戻ってくる。コインロッカーに預けた荷物を取り出して、黒岳の湯まで行く。ここで温泉入浴だ。

その後、同じ建物の1階にある「山のイタ飯屋 ビアグリル・キャニオン」に行き、生ビールで乾杯だ。下山して温泉入浴後の生ビールはいつ飲んでも格別だ。

ジャンボタクシーを13時に来ていただくようにお願いしてあるので、食べ終わってから少し前に外に出ると、ちょうど到着している。時間に余裕があるので、雨の場合に行く所としてご提案いただいていた大雪森のガーデンに立ち寄っていただく。

ここには広い敷地内にたくさんの花や植物が植えられている。園内を歩いて回るだけで1時間ほど掛かる。

これで登山と観光は終わりとし、旭川空港に向かって出発する。すると次第に雨が激しくなってくる。早い下山は正解だった。黒岳から旭岳まで縦走する人たちは大変だろうと思う。

旭川空港には15時半の早い到着となり、航空機の出発まで4時間もある。

手荷物を預けようとすると、17:45にならないと受け付けないと書かれている。仕方がないので荷物を持って2階に上がり、お土産売場を物色する。16時半になってから、フードコートに行き、食べ物と飲み物を注文する。再度の乾杯をして締めくくる。

今回は行く前から天候が心配されたが、10日の銀泉台の日だけは雨に降られたものの、高山植物に恵まれ、満足のできる山行となる。これまでの北海道山行はレンタカー利用だったが、初めてジャンボタクシー利用となり、それなりに便利だと思う。

紅葉の時期にも期待と思うが、帰宅して調べると、大雪高原山荘は8月末から10月中旬まで満室となっており、来年実施しようと決める。



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