今年も夏山の季節がやってくる。突き抜けるような青い空と雲、夏山には自然の偉大さを感じさせる魅力がいっぱいだ。ところが今年は状況が一変、新型コロナウイルスの感染が早く鎮静化することを祈りつつ「おすすめの山・コース」を紹介します。 

会津駒ケ岳(山と温泉)

山行予定日 7/17 ~ 7/18  

会津駒ケ岳は南会津にありますが尾瀬国立公園の一部で、百名山に選ばれています。広大な湿原を持ち、雲上の楽園といわれる景観が待っています。

1 日目は滝沢橋駒ヶ岳登山口から入山し、樹林帯、急登を経た後、ゆるやかな道になり、湿原に出ます。駒ノ大池周辺ではいろいろな花が咲いているはずです。宿泊の駒ノ小屋は自炊ですが仲間との語らいや夜景が楽しみです。

2 日目は会津駒ケ岳に登り、さらに樹林帯・湿原を抜け中門岳を目指します。復路は小屋まで戻り、そこからのキリンテヘの下山道は稜線歩きです。切れ落ちた尾根を過ぎると湿原や花畑、眺望が楽しめるルートです。

下山口で出迎えのバスに乗り、待望の桧枝岐温泉で入浴し、英気を養って帰りましょう。
「眺望・花・澄んだ空気、そして温泉」の夏山が待っています。

尚、ウイルス感染対策で交通・宿泊に制約が出れば予定変更があります。

駒の大池

文責:2459 

湿原に咲く花に彩られた山「火打山・妙高山」

山行予定日 7/25 ~ 7/26

頸城(くびき)山塊は長野県・新潟県との境にある山域の総称で、妙高連峰と呼ばれることもあ
る。雪深い山域なので、残雪が残っている場合は、アイゼンが必要になる。

主峰の火打山(2461.8m)の山頂直下にある天狗の庭湿原の池塘には逆さ火打山が映り、宿泊先のヒュッテの目の前には高谷池(こうやいけ)湿原が広がる。湿原には残雪が残る 7 月~ 8 月頃に雪解けを追って高山植物が咲き、ハクサンコザクラ、キヌガサソウ、コツガザクラ、アオノツガザクラ、コバイケイソウ、シナノオトギリ、チングルマ、ヨツバシオガマなどが見られる。

100 人の収容可能なヒュッテは、三角屋根が特徴的で、高谷池湿原、火打山を一望できる。昨年9 月に改装を完了した。完全予約制なので、ハイシーズンでも定員を超えて、ギュギュウ詰めになるようなことはない。快適な山小屋であることは間違いなさそうだが、昨年の「火打山・妙高山」は2年連続で雨天中止になったようだ。

梅雨明け 10 日は太平洋高気圧の勢力が強く、安定した晴天が続く。東北南部の梅雨明けの平年日は 7 月 25 日なので、運が良ければ梅雨明けが期待できる。

2日目の妙高山は、越後富士とも呼ばれる秀麗な山であり、山頂からの大展望が期待できる。北
峰へは標高差 400 mの急登がきつい。南峰からの下山は高度感のある鎖場を通過する。

下山後は燕温泉で汗を流して帰宅の途に。

高谷池湿原

文責:2984    

槍を目指して 天空の尾根道を堪能しよう「表銀座」

山行予定日 8/14 ~ 8/16

北アルプスの表銀座、燕岳、槍ケ岳、上高地……。何度名前を聞いても、何度歩いても常に思い出と満足感をくれる山々だ。

この文章を書いているのは、「鳥のさえずりが聞こえる山の中」ではなく「我慢しながら山を想う家の中」。表銀座の山旅を “ 妄想 ” しながら、皆さんと情報誌で夏山を楽しみたいと思います。

集合は中房温泉バス停。竹橋を夜 11 時頃に出発する深夜バスや中房温泉前泊など様々な手段で集合し、7時半ごろから燕岳を目指して出発です。 

合戦小屋でスイカを堪能しきつい山道を1時間半ほど登れば、「人気 No. 1の山小屋」とされる燕山荘に着く。イルカ岩など複数の奇岩に挨拶しちょっと休憩。ここから大天井ヒュッテまでは稜線がはっきり見える天空の尾根道です。途中、可憐なコマクサに癒されながら最後の鎖場を通って大天井ヒュッテへ。

2日目は少し歩くと前方に槍ヶ岳が。「これから 1 日で本当に着けるの?」と思う反面、「あの稜線を 1 日中歩けるんだ!」との喜びも。ヒュッテ西岳まではアップダウンは少ないが、西岳を過ぎると水俣乗超まで岩場や鎖、梯子が続く急な下り。さらに槍ヶ岳目指して東鎌尾根をひたすら登る。ヒュッテ大槍で小休憩の後、2時半ごろには槍ヶ岳山荘に到着。

そこから空身で憧れの槍ヶ岳山頂まで 30 分の岩登りだ。高度感はあるものの、鎖や梯子がしっかりしているので、注意しながらも登頂を楽しめる。下山後は槍ヶ岳山荘のベンチで槍を見ながら「カンパーイ !!」。

3日目は上高地を目指し、広い山道をひたすら下山します。 

ああああ、登りたい!! ! でも、山は逃げません。登山を通じては難しくても、スクワットや階段昇降などで何とか体力を維持し、できれば今年、無理なら来年チャレンジしましょう!待っています。

表銀座より望む槍ヶ岳

文責:3205

那須連山縦走

山行予定日 10/1 ~ 10/3 

北海道から東北を経て信州に連なる那須火山帯。その南端に近い栃木県北部に那須連山がある。

茶臼岳、朝日岳、三本槍岳の連山三座を巡り那須の紅葉、いで湯・渓谷美を楽しむ3日間の山旅は如何ですか?

茶臼岳 ( 通称那須岳 ) は日本百名山の一つで、今も盛んに噴煙を上げている。北側には連山の最高峰三本槍岳(標高 1917 m)があり、山頂に一等三角点がある。いかにも険しい山を思わせるが、実はおっとりした山容。山名の由来は、境を接する3つの藩が槍を立て互いに境を確め合ったという故事から。朝日岳は尖った形をしており「ニセ穂高」の愛称もある。以下コースの紹介です。

初日は横浜からバスで茶臼岳山麓へ。中腹までロープウエーを利用し、そこからガレた登山道を山頂に向かう。翌日登る朝日岳や三本槍岳などの山並みが広がっている。展望を楽しんだ後牛ケ首を経て、那須の紅葉の名所・ウバケ平へ降る。さらに沼原分岐を経て三斗小屋温泉に向かうと、山あいにひっそりと素朴な温泉宿が2軒。宿の煙草屋には裏手の小高い所に露天風呂があり、ゆっくり温泉を楽しもう。

2日目は宿を出ると暫く急登が続き、隠居倉を経て三本槍岳へ向かう。山頂は那須連山や会津の山々を一望する大パノラマ。さらに朝日岳から鎖場のある登山道を降り、峰の茶屋跡避難小屋を経て茶臼岳山麓へ。バスで宿の休暇村那須へ向かう。

3日目は宿のすぐ前から那須自然研究路に入り、渓谷を降りて那須高原自然の家へ。散策路を巡って紅葉を楽しみながら賽の河原、殺生石へと向かう。その先の那須湯本からバスに乗り一路横浜へ。

那須 茶臼岳

文責:3376

思い出の山行「荒川三山~赤石岳」

百名山を目指して日本国中の山に登らせてもらった。一番思い出に残ったのは、2018 年7月14 ~ 16 日に百名山クラブの仲間と行った南アルプス荒川三山~赤石岳だった。

初日、二軒小屋ロッジで美味しいフレンチのコース料理を頂き、翌早朝ロッジを出発。最初から視界の利かない樹林帯の急登。長い道をひたすら登り、千枚小屋を通り越してやせた稜線上のピークをいくつか越えると丸山。

そこから岩稜を詰めれば悪沢岳(荒川東岳)山頂だ。富士山や南アルプスの全山が大パノラマで展望できた。

山頂から岩稜を下り、再び急斜面を登れば中岳、少し下って前岳。

前岳分岐から荒川小屋までカールをたどる 30分の下りは、ハクサンフウロ、ミヤマキンポウゲ、シナノキンバイなど色とりどりの高山植物で埋め尽くされていた。まさに百花繚乱。荒川三山の辛く厳しい登りを可憐な花が癒してくれた。

やっぱり山は最高‼コロナウイルスが早く収束して山に行きたいです。

赤石岳

文責:3391