第36回清掃登山・活動報告(2018年5月)

第36回清掃登山(2018.05.12)

清掃登山実行委員 T.K

 不安定な天候が続くなか、幸いにも当日は天気に恵まれ、沢山の登山者のいるなか清掃登山が行われました、今年は新しい試みとして粗大ゴミの撤去とヤマビルの駆除を各2コース増やしました。

 ①②コースは水無川の花見の後の清掃及び昨年日本一美味しい水に選ばれた丹沢の水を守る活動。③コースは登山道へ続く道の清掃。④⑤⑥コースはヤビツ峠・ヤドリキからの丹沢へ登る入口からの清掃。⑦⑧コースは西山林道に絞り2方向からのヤマビル駆除。⑨⑩コースは岩・沢で培ったロープワークを生かした280kg以上に及ぶ粗大ゴミの回収など、みろく山の会ならではの清掃登山になったと思います。

 清掃登山の目的でもある「衛生的な環境を作り安心安全で楽しい山登りを」をテーマに取り組みましたが、沢山の会員の協力で無事、活動を終える事ができました、それも全て山を大切に思う優しい心を持ち続ける事が、みろくの「み」美しい心だと信じています。来年も一年に一度の山への恩返しに是非参加して頂くようお願いします。ありがとうございました。
 
参加者数とゴミ収集量集計
参加人数 ゴミ収集量(単位:kg)
グループ 女性会員 男性会員 (自然保
護部員)
小計 可燃ゴミ 不燃ゴミ 小計
清掃1 15 9 2 24 10.0 4.5 14.5
清掃2 23 9 1 32 9.7 7.6 17.3
清掃3 15 7 1 22 7.1 1.5 8.6
清掃4 12 10 1 22 5.7 7.2 12.9
清掃5 4 5 1 9 3.9 7.1 11.0
清掃6 14 10 1 24 0.6 0.4 1.0
清掃7 4 15 3 19 1.6 0.2 1.8
清掃8 7 13 1 20 2.5 0.2 2.7
清掃9 2 5 2 7 132.8 0.0 132.8
清掃10 2 5 2 7 0.0 155.9 155.9
本部 4 0 4 4 0.0 0.0 0.0
102 88 (19) 190 173.9 184.6 358.5

清掃登山活動山行記

清掃登山①コース 1916 T.H

 軍手、ビニール袋など一式を受け取り、10:30に渋沢駅を出発。たばこの吸い殻などを拾いながら一般道を桜土手古墳へ。同古墳では資料館の職員から秦野の歴史を聞く。その昔、水無川などの河川が地殻変動で渋沢丘陵や大磯の山稜に阻まれ、秦野盆地に湧水群が生まれたとのこと。
 その水は今「日本名水百選」に選ばれ、美味しさ部門では1位だそうだ。みろくの清掃活動が丹沢からの美しい水を後世に残す一翼を担っていると思うと、一層の励みになる。
 昼食後、水無川の右岸へ入り、遊歩道組と水際組に分かれて作業に取り掛かる。遊歩道は概してきれいだったが、灌木や草むらの陰などにごみを見つけて回収。
 水中のごみを引っ掛けられるようにフック状の針金をストックの先に付けてきた人もいて、大いに役立ったそうだ。それらのごみを2:00に集積所に渡し、作業を終えた。
 緑まぶしい好天のなか仲間との会話を楽しみながらの清掃活動で、私達の身も心もきれいに洗われたような1日だった。

 
第36回清掃登山①コース
 

清掃登山②コース 3332 H.S

 参加者中で最新番号の新リーダーとして突然SLを拝命し、集合時間の1時間前に渋沢駅に到着。清掃登山は2回目の参加で要領を得ず。しばらくしてCLに指示され待機。スナップ写真の撮影、パーティーの中間を歩くように指示される。
 水無川左岸は、バーベキュー、ペットボトル、花火、おしめ、壊れた座椅子などが散在。メンバー全員が両手に抱え、大倉 BS で計量。集会で報告された。
 
第36回清掃登山②コース

「僕もやる!!」ぶかぶかの軍手に大声援

 

清掃登山③コース 3430 M.T

 快晴で気持ちの良い朝。③コースは八幡神社…三廻部…勘七橋…西山林道…大倉のルート。参加者は 22 名です。
 渋沢からバスに乗って八幡神社で降り、 アスファルトが続く車道のゴミを拾いながら歩きます。 ゴミは主に吸い殻 ・ 空き缶 ・ ペットボトルなどですが、 あまり落ちていません。
 ゴミがぽつぽつとしか無いので、 通り沿いの草花のレクチャーを受けながら歩きました。
 途中、 老人ホーム菖蒲荘のベンチを借りて休憩を取り、 表丹沢県民の森へ。 森の中のゴミも少なく、 青々とした草木やキラキラと流れる沢を楽しみます。 二色ウツギやジャケツイバラの花、 アサギマダラという蝶にも遭遇しました。 途中、 ヤマビル駆除の方達に駆除したヒルを見せて頂きました。
 大倉への到着は少し遅れましたが、 こうして毎年ゴミを拾い続けることで美しい丹沢の姿を守って行けたら良いなと思いました。
 
第36回清掃登山③コース
 

清掃登山④コース 3523 R.S

 前日までの不安定な天気からうって変わって気持ちの良い朝。「清掃登山とはどのようなことをするのか、今日はちゃんと歩けるだろうか」と不安な気持ちを抱えながら、集合場所の秦野駅に向かいました。
 到着後、用意された軍手やごみ袋を受け取り、バスで出発。ヤビツ峠から街道沿いに進み、ニノ塔や三ノ塔尾根の登山道のごみを拾うコースです。
 登山道に入るまでの街道の側道には、ドライバーが捨てたと思われるビニール袋や空き缶など様々なものが落ちていました。何か分からない不審物は写真に撮り、市役所に連絡して処分してもらうそうです。
 登山道は今まで歩くのに必死でごみには気がつきませんでしたが、街道より少ないとはいえ、飴の袋・手袋などが落ちていました。これらは、捨てたというよりもポケットから落ちた感じでした。
 何故かわらじがあり「登山者の誰かが困った時のためにこのまま置いておこう」と木の根のところに立てかけました。何だか少し可笑しい。
 ごみを拾いながら歩く経験は今までありませんでしたが、会の方たちと一つの目的のために同じ行動をすることが新鮮でとても楽しい 1 日でした。
 この日の山は穏やかで緑が眩しく富士山も優しい姿を見せてくれました。この美しい自然が残るように、私も手伝っていきたいと感じました。
 
第36回清掃登山④コース
 

清掃登山⑤コース 3551 A.M

 5班は最初に、会で植樹したヤビツの森エリアの脇を通りました。シカ柵で囲われたその区域は、若い木も樹高が高く、新緑が心地よい木陰を作っていました。
 清掃登山初参加の私にとって最初の大物は、菩薩峠で見つけた瓶2つです。思わず瓶をカチカチならして皆さんにご報告です。
 ゴミ探しのコツはすぐに飲み込め、みるみるうちに袋が重くなっていきました。
 悲しい現実にも遭遇しました。表尾根を二ノ塔に向かう途中の休憩場脇で、昭和レトロな1ℓ瓶を発見。やったと周囲を見ると、実は一帯が「ゴミの山」。昭和の頃に埋めたゴミが露出したのでしょうか。数人の手作業で処理できる量ではなく、そのまま、先を急ぐことにしました。
 課題認識も含め、班の皆さんと大収穫のゴミを掲げて大倉に戻る。充実した一日でした。今後も積極的に参加したいと思います。
 
第36回清掃登山⑤コース
 

清掃登山⑥コース 3554 M.K

 5月 12 日は、昨年 11 月入会の自分には初の清掃登山。6班は寄から櫟山に行くコースでした。
 足元を見ながら青葉茂る茶畑の中を登るとエビネ、ウラシマソウ、マムシグサ、キンラン、ギンランなど春を喜ぶ花々が咲き、低木の上では派手な配色のヤマカガシがとぐろを巻いて日向ぼっこをしています。
 このままでは「楽しい遠足」に終わってしまうと視線を足元に集中しましたが、前方のリーダーや参加者の方々が拾ってくださることもあり、空の袋を返却する結果になりました。
 190 人の参加者がごみを拾い、ヒルを駆除しながら丹沢を守るという行事に参加した満足感はありました。来年は策を練って臨もうと思います。
 
第36回清掃登山⑥コース
 

清掃登山⑦コース(ヤマビル駆除) 3499 T.G

 清掃登山が 36 回目とは驚きです。会の志が脈々と続いている事に敬意と感謝の念を禁じ得ません。
私の参加もその一助となるかと思うと大変幸せでした。
 先ずは講師の谷先生からヤマビルの講義。引っ張って取っても口は残らない。細菌感染はほとんど無い。筋肉が強靭なので足で潰すより鋏で切るか塩をかけるのが有効――など正しい知識を得た後、靴下をズボンの裾に被せて出発。
 私たち鈴木班 19 人は県民の森ゲートから勘七橋までの間を丹念に捜索。その結果、捕獲総数 43 匹。最多捕獲は 7 匹。残念ながら私は 0 匹でした。この辺りは登山者も安心して通行できると言う事でしょうか。他の班では一人で数十匹捕獲したとの話しも。私の参加がお役に立てたかは疑問でしたが来年こそお役に立ちたい思った次第です。
 
第36回清掃登山⑦コース
 

清掃登山⑧コース(ヤマビル駆除)  3432 K.M

 始めにヤマビル専門家の谷先生のお話を伺う。
生態や被害にあった時の対処法など役に立つお話であった。その後各自に配布されたピンセット、塩付け用の透明小カップ等を持って出発。現地到着後に駆除剤噴霧班、熊手班、採取班に分かれて作業開始した。
 ヒルは湿った木の葉の裏に多く潜むらしく採取班から時折歓声が上がる。10 匹以上捕獲した方もいた。通りがかる登山者に「ご苦労様です」と声を掛けて頂く。ヒル相手であったが気持ちの良い山行でした。
 
第36回清掃登山⑧コース
 

清掃登山⑨コース(粗大ゴミ撤去)  3545 M.W

 水無川沿いの車道を進みながら、傾斜地から谷底にかけてゴミを回収しました。想像は、していましたが、何でこんな物が捨てられているのか、改めて衝撃を受けました。テレビ・バッテリー・電線・紙おむつがどうして??これらのゴミを持って斜面を登るのも大変な労力でした。
 その代わり、ある意味では達成感は得られたのですが、やはり「かけがいのない」自然の中に捨てないでもらいたい。
 
第36回清掃登山⑨⑩コース
 

清掃登山⑩コース(粗大ゴミ撤去)  3478 K.I

 清掃登山は初めての参加です。月例登山の大倉集合よりも遅い集合時間に「今日は楽な山行だ」と思いつつ家を出ましたが、普段の会山行とはまた違った貴重な体験をする事が出来ました。
 スタート前にヤマビル駆除コースと一緒にヤマビル研究者の谷さんから講習を受け、ヤマビルの厄介さを再認識した後、大倉を出発。風の吊り橋を渡り、水無川沿いの戸川林道を北に向けスタート。リーダーが事前調査した箇所を同じ粗大ゴミ撤去の⑨コースと交互担当し作業を始めましたが、ゴミの引き上げに人手を要することもあり、次第に⑨コースとの共同作業で進んで行きました。
 参加者の多くが幕岩教室のリーダーやその受講者で、ロープは使わないものの斜面は得意とばかり、皆さん林道から水無川への急斜面を投棄されたゴミに向かって果敢に降りていきます。不法投棄された電線、古タイヤ、建築資材など産業廃棄物や大量投棄された空き缶やペットボトルなど生活ゴミを次々と引き上げてきます。直ぐに軽トラックは荷台が満杯となり、集積場所へ何度も往復することになりました。
 作業中に悩まされたのが今朝講習を受けたばかりのヤマビルでした。予想はしていたものの、ゴミを引き上げてくる度に誰かの靴や服に付いている。それでもヤマビルの体長を「3 年物のヒルだ」「これは小さいから 1 年か」などと笑い飛ばしながら賑やかに作業を続け、竜神の泉までで終了しました。