大倉尾根の植生回復
現在の状況と経過
大倉尾根では登山道周辺に灌木や草の植生が少なく、裸地化が進んでいます。この裸地化は近年の登山ブームなどで登山道を外れて歩く人たちも多く、さらに植生の退行が心配されています。
2011年5月 NEXCO中日本(技術協力)と自然環境保全センター(バックアップ)との協働で大倉尾根の植生回復に取り組むことになりました。
鹿の食害を受けにくい灌木(アセビ等)や鹿の嫌う植物(マツカゼソウ、テンニンソウ、タイアザミ等)の種を丹沢地域で自然保護部員が採取し、NEXCO中日本が種から苗に育成したものを試行植栽しています。
植栽箇所
2011年8月
マツカゼソウ
堀山下(通称:富士見平):登山道脇
2012年7月
タイアザミ(200苗) テンニンソウ(400苗)
見晴上:登山道脇の斜面に土留した二か所にタイアザミ、尾根にテンニンソウ
一本松上:登山道脇の東側にテンニンソウ、西側にタイアザミ
2013年3月
ミヤマクマザサ(70苗)
見晴上木道脇
対象植物名
マツカゼソウ、タイアザミ、テンニンソウ、ナツトウダイ、ヤマカモジグサ、オニシバリ、
チジミグサ、アザミ、ヤマカモジグサ、ミヤマクマザサ、スズタケ
アセビ、マユミ、ニシキウツギなど
今後の取り組み
一年草・多年草・常緑樹などの種を地道に採取し、NEXCO中日本及び保全センターの協力で多くの苗が育成できれば会員や一般の登山者そして子供たちにも呼び掛けて植栽を行う予定です。
この活動で身近な大倉尾根の植生が少しずつでも回復すれば、登山道を外れて歩く人も少なくなる期待もあります。
今、植栽地には苗が踏まれないようにロープを張っていますので暖かい目でご支援をお願いいたします。
2011年8月堀山下植栽
マツカゼソウの苗
2012年8月一本松上植栽
2012年8月見晴上植栽
2013年3月見晴上木道脇植栽